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2022.12.19

3つのキーワードでみる『マリー・クワント展』 日本初の回顧展をレポート!

今では当たり前となっているミニスカートやタイツなどのアイテムを広く浸透させ、若い女性のための革新的なスタイルを打ち出したデザイナーのマリー・クワント。

そんな彼女の功績を示すアイテムとともに輝かしい業績を辿ることのできる『マリー・クワント展』が、 Bunkamura ザ・ミュージアムにて開催中です。

マリー・クワントって、どんな人?

マリー・クワントは、イギリスで最も親しまれているファッションデザイナーです。

1950年代のロンドンのファッションシーンに彗星の如く登場してミニスカートを広め、1960年代のロンドンの若者文化である「スウィンギング・ロンドン」を牽引し、世界中を熱狂させました。

日本ではデイジーマークのコスメラインで広く知られており、若い女性のファッションに革命を起こすとともに、世界中にその商品を広めた女性起業家のパイオニアとして知られています。

約100点の衣服を中心に、小物や写真、映像を展示

本展覧会では、ヴィクトリア・アンド・アルバート博物館(V&A)から来日する約100点の衣服を中心に、小物や写真、映像などで、1955年〜75年にかけてのマリー・クワントのデザイナーとしての業績と、時代を切り開いていった起業家としての歩みをたどります。

会場では、今日ではファッションスタイルとして当たり前となっているミニスカートやタイツ、コスメティックやインテリアまでライフスタイルに及んだ個性豊かなクリエーションを展示。

量産化時代の波に乗って世界的にブランドを展開し、斬新なビジネス手法を次々と採用して自らファッションアイコンとなった彼女の広報戦略から、ビジネスの先見性も紹介されています。

そんな会場の模様を“3つのキーワード”で取り上げたいと思います!

1.革新的なデザイン

当時25歳のマリー・クワントは若者向けブティック「バザー」を開店。

当初、セレクトショップ的な立ち位置だった店も、一年後にはクワントがデザインしたアイテムを販売。

パリの高級注文服がファッションの中心だったこの時代に、自分自身が着たいと思うアイテムを販売したところ、若者向けのアイテムが並ぶ「バザー」は瞬く間に人気となりました。

そして、若者たちが主体的にストリート発の流行を作り出した「スウィンギング・ロンドン」の象徴となり、ミニスカートやタイツなどのアイテムを普及させたのは彼女の功績です。

展示序盤では、クワントが生み出した初期のデザインと、バザーにまつわる資料を紹介しています。

2.ビジネスの先見性

マリー・クワントは伴侶であるアレキサンダー・プランケット・グリーンや実業家のアーチー・マクネアら有能なビジネスパートナーに支えられ、アメリカやオーストラリア、アジアに事業を拡大しました。

ブランドロゴの先駆けとなるデイジーマークの商標登録、現地企業に生産・販売を任せるライセンス契約、既製服の量産体制を確立していくなど、ビジネスの先見性を見て取ることができます。

また、PVC(ポリ塩化ビニール)によるレインウェアやジャージー素材のドレスをヒットさせるなど、新素材を最大限に活用し、消費者の選択肢を広げました。

3.新しい女性のロールモデル

マリー・クワントは女性の権利を求める活動が盛んになり始めた当時、新しい女性のあり方を示しました。

女性にはふさわしくないとされていたパンツやジーンズをラインナップに加え、男性用スーツや軍服で用いられる生地を女性のカジュアルウェアに仕立て、ジェンダーや階級意識などのステレオタイプに果敢に立ち向かいました。

最後に…

本展覧会は、新しいスタイルを生み出していったファションデザイナーとしての顔とともに、成功への扉を次々と開いた起業家としての歩みを濃厚に描き出しており、女性だけでなく男性、いや誰しもが足を運び、多くを吸収して学ぶことのできる展覧会だと思います。

また、ミュージアムショップではマリー・クワントのデザインの中に度々登場するストライプや水玉を用いたマグカップなど、60年代当時の世界観を再現した心躍るグッズが展開されています。

マリー・クワントの出身地のイギリスでは約40万人が訪れた注目の世界巡回展であり、日本では初の回顧展となる本展覧会にぜひ訪れてみてください。


取材・撮影・文:新麻記子

展覧会情報

『マリー・クワント展』
会期:11月26日(土)〜2023年1月29日(日)
会場:Bunkamura ザ・ミュージアム
休館日:1月1日(日・祝)
開館時間:10:00~18:00(入館は17:30まで)
毎週金・土曜日は21:00まで(入館は20:30まで)、12月31日(土)18:00まで
※状況により、会期・開館時間などが変更になる可能性あり
公式ホームページ:https://www.bunkamura.co.jp/museum/exhibition/22_maryquant/

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新 麻記子

新 麻記子

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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

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