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2023.8.2
「さいたま国際芸術祭2023」が開催!現代アートチームの目[mé] がディレクション。
さいたま市を舞台に3年に一度行われてきた「さいたま国際芸術祭」。2016年に1回目の芸術祭が開かれて以来、「共につくる、参加する」をコンセプトに、多くのアーティストや市民が参加してきました。
その3回目となる「さいたま国際芸術祭2023」が、2023年10月7日(土)から12月10日(日) にかけて開催。メイン会場である旧市民会館おおみやでの展示を中心に、市内の文化施設やまちなかでも関連プロジェクトが展開されます。見どころをご紹介します。
目次
芸術祭のイメージヴィジュアル Photo:SHIRATORI Kenji
テーマは「わたしたち」。現代アートチームの目[mé] がディレクション。
現代アートチーム 目 [mé] Photo : ABE TAKESHI
まずディレクターを務めるのが、アーティストの荒神明香、ディレクターの南川憲二、そしてインストーラーの増井宏文を中心とする現代アートチームの目[mé] です。観客を含めた状況/導線を重視し、不確かな現実世界を実感に引き寄せようとする作品で知られる目[mé]は、過去「さいたまトリエンナーレ2016」にもアーティストとして参加し、誰もがあっと驚くようなインスタレーションを披露しました。
近年は千葉市美術館にて個展「非常にはっきりとわからない」(2019年)を開いたほか、東京の空に巨大な顔を浮かべるアートプロジェクト「まさゆめ」(2019〜2021年)を展開し、ともにアートファンの垣根を超えて大きな話題を集めました。
「さいたま国際芸術祭2023」ディレクター・現代アートチーム 目[mé](左から南川憲二、荒神明香、増井宏文。) Photo:はろるど
今回の芸術祭のテーマは「わたしたち」です。気候変動や社会格差など、さまざまな問題を抱える世界をあらたな目線でもう一度 「みる」ことにつながる芸術祭を目指していきます。
メイン会場は「旧市民会館おおみや」。そこで行われる多彩な展示プログラムとは?
それではどのような展示やプロジェクトが行われるのでしょうか。目[mé]のディレクションによるメイン会場の旧市民会館おおみやに参加するアーティストを何名かご紹介します。
まず2005年頃からデジタルカメラで写真を撮り始めた白鳥建二です。白鳥は美術鑑賞者/写真家として活動していますが、自身が見ることができない写真を、白杖を手に連続でシャッターを切りながら撮影を続けています。そして今回はさいたま市内各所を撮影し、「みる」ことを問う芸術祭を象徴する写真表現として、さまざまなかたちで展開されます。
「さいたま国際芸術祭2023」メイン会場参加アーティスト一覧
イギリス出身のアーニャ・ガラッチオは、花やろうそく、氷といった有機物が自然に変容し、崩壊していくインスタレーションを手がけるアーティストです。本芸術祭においても展示環境に影響されながら、会期中に少しずつすがたを変える作品を出展します。
編集者・川島拓人が企画し、モルドバ共和国出身のオルヤ・オレイニとカナダ出身のマーク・ペクメジアン、そして市内の小学生が参加する「ポートレイト・プロジェクト」も見逃せません。これは市内で生活する人々を撮影していくもので、65日間の芸術祭会期中、毎日すべて違う人のポートレイトが公開されます。
このほか、美術家の今村源や詩人の伊藤比呂美、また盆栽師の平尾成志といった、幅広い領域で活躍するクリエイターも参加します。
いつどこに出現するかわからない?大注目の「スケーパー(SCAPER)」。
「さいたま国際芸術祭2023」にて特に注目したいプログラムが「スケーパー(SCAPER)」です。これは「景色の人」を意味する目[mé] による造語で、たとえばベレー帽にパイプをくわえて風景画を描く「絵に描いたような画家」や、まるで計算されたように綺麗に並べられた落ち葉など、パフォーマンスなのか現実なのかが曖昧になるような仕掛けが数多く展開されます。
「スケーパー(SCAPER)」はメイン会場だけでなく、さいたま市内各所でも仕掛けられるほか、目[mé] 以外にも振付家・ダンサーの近藤良平や都市・建築研究者の田口陽子といった複数のクリエイターによって計画され、毎日各所に現れます。いつどこに出現するかは、クリエイター同士の間でも知らされません。
曖昧な「スケーパー(SCAPER)」の存在は、あくまでも観客自身が実態の有無を判断することで現れます。まさに「さいたま国際芸術祭2023」でしか得られない芸術体験ができるのではないでしょうか。
会期中変わり続けるプログラム。市民参加型のプログラムも多様に展開。
上段左から浅見俊哉、飯島浩二、松永康(さいたま国際芸術祭2023市民プロジェクト・キュレーター)。増井宏文。下段左から芹沢高志(さいたま国際芸術祭2023プロデューサー)、清水勇人(さいたま国際芸術祭実行委員会会長/さいたま市長)。荒神明香、南川憲二。Photo:はろるど
メイン会場の旧市民会館おおみやには、国内外から多様なアーティストたちが参加。大ホールでは、音楽コンサートや新作のパフォーミング・アーツの公演、映画の上映、市⺠文化団体による公演などの多種多様な演目が展開されます。多くのプログラムは絶え間なく動き続けるため、会期中に変わっていくのも大きな特徴です。
さいたまアーツセンタープロジェクト2023*(SACP2023*)
さらにさいたま市内で長く創作活動を行っているアーティストや、アートプロジェクトを牽引してきたアート・コーディネーターがキュレーターとなり、市内全域で実施されるプログラムも実施。浅見俊哉は誰でもアートに参加する習慣を生み出す「アーツセンター」を継続的に創造する「さいたまアーツセンタープロジェクト 2023*」(SACP2023*)を展開します。
また飯島浩二は、大宮盆栽美術館や漫画会館、岩槻人形博物館や鉄道博物館をアートでつなぐプロジェクト「アーツさいたま・きたまち」を行うほか、松永康は市内で活動する画廊や美術家に声をかけ、普段はバラバラに行われている展覧会を一堂に会する「創発 in さいたま」を開催します。
CARt Camp&Caravan@さいたまトリエンナーレ2016(2016年11月)
現代アートから音楽、パフォーミング・アーツ、演劇など多様な芸術文化作品が発信される「さいたま国際芸術祭2023」。まだ見ぬ「スケーパー(SCAPER)」の存在にも出会うべく、あなたもさいたまへと出かけましょう!
展示会情報
『さいたま国際芸術祭2023』
会場:旧市民会館おおみや(メイン会場)
※メイン会場のほか、市内の文化施設やまちなかでも関連プロジェクトを展開
開催期間:2023年10月7日(土)~12月10日(日)
メイン会場アクセス:さいたま新都心駅、および大宮駅より徒歩約15分。
メイン会場開催時間:10:00~18:00[日・火~木]、10:00~20:00[金・土]
メイン会場休館日:月曜(祝日の場合は開館、翌日休館) 。
メイン会場チケット情報:一般2000(1500)円、さいたま市民1500(1000)円。
※1DAYチケット:入館日のみメイン会場を鑑賞可能 (再入館可)。
※( )内は前売料金。
※フリーパスも発売。
公式サイト:さいたま国際芸術祭2023
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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
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