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EVENT

2024.3.7

アートとライブの融合した新たな芸術祭が開催!『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』の見どころ。

千葉県誕生150周年を記念し、市原市、木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の内房総5市にて開催される『百年後芸術祭‐内房総アートフェス‐』。(アート作品展⽰期間:2024年3⽉23⽇~5⽉26⽇)

『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』企画発表会でのフォトセッション。(場所:東京・八重洲、開催日:2024年2月9日)Photo by Osamu Nakamura

総合プロデューサーに小林武史、アートディレクターに北川フラムを迎え、アート、クリエイティブ、テクノロジーの力を融合した、100年後の未来を創っていくための芸術祭として活動しています。その両輪として展開する「LIFE ART」と 「LIVE ART」とは? 見どころを紹介します。

「LIFE ART」と「LIVE ART」が融合。アートとライブの新たな表現を目指して。

『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』企画発表会でのプレゼンテーションの様子 Photo by Osamu Nakamura

「LIFE ART」と「LIVE ART」という言葉は、『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』の総合プロデューサーの小林武史とアートディレクターの北川フラムが、それぞれのフィールドで携わってきたこれまでの経験などをもって表現したものです。

北川フラムアートディレクター Photo by Osamu Nakamura

「LIFE ART」は、日本各地の芸術祭をディレクションし、市原市の「いちはらアート×ミックス」の総合ディレクターを務めた北川フラムが、 人々の生活に根ざした地域の営みに美を見いだし、アーティストとともに表現するアートを意味します。

小林武史総合プロデューサー  Photo by Osamu Nakamura

「LIVE ART」は、音楽と音楽以外の様々な才能を融合させた新しい形のバンド「Butterfly Studio」などを手がけてきた小林武史が、瞬間瞬間に生み出されるライブパフォーマンスを中心に表現するアートです。

「百年後芸術祭-内房総アートフェス-」では、この2つのアートが融合し、混ざり合うことで生まれる、アート作品展示とライブパフォーマンスの新たな表現に挑戦しています。

「いちはらアート×ミックス」の成果を継承。約60点の作品が展開する市原市。

ダダン・クリスタントの過去作品/Photo by Takenori Miyamoto + Hiromi Seno 画像提供:アートフロントギャラリー

それではアート作品展示における5市の主な拠点と出展アーティストを見ていきましょう。

まず市原市では過去の「いちはらアート×ミックス」の成果を継承させるかたちで、上総牛久駅周辺や市原湖畔美術館、旧里見小学校、旧平三小学校、月崎・田淵、月出工舎などの各拠点に約60の作品が展開されます。

ディン・Q・レ 過去作品 画像提供:アートフロントギャラリー

市原市にて新たに作品を手がけるのは、角文平、ディン・Q・レ(ベトナム)、豊福亮、アブドゥルラーマン・アブダラ(オーストラリア)、灰原千晶、岩間賢、竹村京、中根唯、毛利悠子などです。

千田泰広作『Analemma 2023』牛久リ・デザインプロジェクト(2023年)出展作品 画像提供:アートフロントギャラリー

このうち旧平三小学校ではアブドゥルラーマン・アブダラが、閉校前の最後に残った3人の生徒からインスピレーションを受けた作品を制作。上総牛久駅周辺では商店街の中にて豊福亮や千田泰広などの作品が公開されるとともに、東京デスロックによるパフォーマンスイベントが展開されます。

また会場の一つである旧里見小学校が、アートと、それらが作られる過程とを同時に見ることができる新しい形のミュージアム「ICHIHARA ART FIELD」としてグランドオープンします。

オラファー・エリアソンから淺井裕介、それに草間彌生まで。クルックフィールズの展示が充実!

小谷元彦 過去作品 画像提供:Butterfly Studio

木更津市、君津市、袖ケ浦市、富津市の4市ではどのようなアート作品展示が行われるのでしょうか。その1つの拠点となるのが、2019年に木更津市にオープンしたクルックフィールズです。

クルックフィールズとは、農業・食・アートのコンテンツを軸とした30ヘクタールの敷地を有するオーガニックファーム。総合プロデューサーを小林武史が担っています。

島袋道浩 作品参考画像 ©Luca Guadagnini 画像提供:Butterfly Studio

ここでは島袋道浩やオラファー・エリアソン(デンマーク)らが作品を制作し、あわせて淺井裕介や草間彌生、カミーユ・アンロ(フランス)にファブリス・イベール(フランス)、アニッシュ・カプーア(インド/イギリス)などの作品が展示されます。

また木更津市では木更津駅周辺、東京湾アクアラインのそばに残された浮島も会場となり、増田セバスチャンや小谷元彦、SIDE COREの作品が公開されます。

君津市、袖ケ浦市、富津市でのアート作品展示とは?

さわひらき 過去作品 画像提供:アートフロントギャラリー

君津市、袖ケ浦市、富津市でのアート作品展示も見逃せません。君津市では八重原公民館で深澤孝史が作品を展示し、さわひらきが旧内箕輪保育園にて新たなインスタレーションを公開します。

大貫仁美 過去作品 画像提供:アートフロントギャラリー

袖ケ浦市ではアクアラインなるほど館にてキム・テボン(韓国)、市指定文化財の旧進藤家住宅」にて大貫仁美、袖ケ浦公園にて東弘一郎、JAきみつゆりの里付近の田んぼにてダダン・クリスタント(インドネシア)が展示を行います。

富津市で会場となるのは富津埋立記念館と富津公民館です。ここでは武藤亜希子や岩崎貴宏、それに五十嵐靖晃や中﨑透ら新たな作品を公開します。

SIDE CORE 高須咲恵 『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』企画発表会にて。Photo by Osamu Nakamura

内房総5市を舞台に展開するのは総勢約80組によるアート作品。その表現も絵画、彫刻、映像、インスタレーションなどさまざまです。また木更津の浮島を舞台とするSIDE COREでは、メンバーの高須咲恵が子どもの頃に木更津に転居した思い出をもとに家を制作します。

袖ケ浦市では東弘一郎が井戸の掘削技術「上総掘り(かずさぼり)」の手法を取り込むなど、アーティストと内房総との関係や同地域の文化を踏まえた作品にも期待が高まります。

これまでとは次元の異なるパフォーマンスも。豪華アーティスト達によるライブを開催!

昨年9月に行われた「en Live Art Performance」 画像提供:Butterfly Studio

一方の「LIVE ART」で開催されるのは、小林武史のプロデュースのもと、豪華アーティスト達によるスペシャルライブです。アンドレ・ブルトンの『通底器』からヒントを得た「通底縁劇・通底音劇」をテーマに、以下の4つの会場にて実施されます。なお「通底縁劇・通底音劇」とは「つながるはずのないものがつながる、つながっている」をイメージした言葉です。

開催概要

各イベントの開催情報は次のとおりです。

4月6日(土)  富津公園ジャンボプール(予定) 「不思議な愛な富津岬」

出演:アイナ・ジ・エンド/ 東京 QQQ(アオイヤマダ/かんばらけんた/ Kily shakley /KUMI/ 高村月/ちびもえこ/平位蛙 /MONDO/山田ホアニータ)
小林武史&スペシャルバンド
衣装:ひびのこづえ

4月20日(土)、21日(日)  クルックフィールズ(木更津)「super folklore(スーパーフォークロア)」

出演:櫻井和寿/ スガ シカオ/ Butterfly Studio(guest vocal : Hana Hope/ dancer:KUMI/ 高村月)/ dance: 浅沼圭
小林武史(Key)/ FUYU(Dr)/ 須藤優(Ba)/ 名越由貴夫(Gt)/ 沖 祥子(Vl)

5月4日(土)、5日(日)  君津市民文化ホール 「dawn song(ドーンソング)」

出演:宮本浩次/ 落花生ズ(ヤマグチヒロコ、加藤哉子)/ dance:浅沼圭 小林武史(Key)/ 玉田豊夢(Dr)/ 須藤優(Ba)/ 名越由貴夫(Gt)/ ミニマルエンジン(四家卯大(Vc)、竹内理恵(Sax))

5月12日(日)  袖ケ浦市民会館 「茶の間ユニバース」

出演:荻野目洋子/ MOROHA/落花生ズ(ヤマグチヒロコ、加藤哉子) dance:アオイヤマダ and more 小林武史&スペシャルバンド


いずれのライブも『百年後芸術祭‐内房総アートフェス‐』だけの限定開催です。通常の音楽ライブでは見られない顔ぶれが揃うなど、これまでとは次元の異なるアート的表現を取り込んだ音楽パフォーマンスが繰り広げられるに違いありません。

お得な前売パスポートも販売!周遊バスでも巡りたい『百年後芸術祭』。

内房総5市長等 Photo by Osamu Nakamura

最後に鑑賞パスポートの情報です。2月9日よりローソンチケット、チケットぴあ、イープラスの各種プレイガイドにて前売パスポートの販売がはじまりました。

前売パスポートの価格は、一般2500円、小中高生1000円。それぞれ通常価格より1000円お得で、3月22日まで販売されます。アート作品展示の全会場へ各1回入場することができます。(ただし有料イベントや有料ワークショップなどは別料金。再発行、払い戻し不可。)

5市にまたがる芸術祭のエリアは広大ですが、会期中は各エリアをつなぐ周遊バスが運行されるほか、ガイド付きのオフィシャルツアーも実施されます。(詳細は公式サイトにて発表。)また各会場に駐車場も整備される予定ですので、マイカーやレンタカーを借りて巡るのもおすすめです。

『百年後芸術祭-内房総アートフェス-』企画発表会にて。Photo:はろるど

東京湾アクアライン開通後は宅地開発が一層進み、湾岸地帯には工業地が連なりながら、のどかで美しい田園や広大な里山などさまざまな風景を有する内房総5市。そこから未来を見据えて新たに開かれる『百年後芸術祭‐内房総アートフェス‐』へぜひお出かけください。

芸術祭情報

『千葉県誕生150周年記念事業 百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス』(略称:「百年後芸術祭‐内房総アートフェス‐」)
会期:2024年3月23日(土)〜5月26日(日)
 ※火・水曜日定休(4月30日・5月1日は除く。一部施設は定休日が異なる)(全49日)
開催時間:10時~17時
  ※作品によって公開日・公開時間が異なる場合あり
会場:内房総5市 (市原市・木更津市・君津市・袖ケ浦市・富津市)
料金:一般 3500(2500)円、小中高生 2000(1000)円、小学生未満無料。
 ※( )内は前売料金。前売パスポート販売期間は2024年2月9日〜3月22日
総合プロデューサー:小林武史
アートディレクター:北川フラム
公式サイト: 千葉県誕生150周年記念事業 百年後芸術祭~環境と欲望~内房総アートフェス

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はろるど

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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

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