EVENT
2022.8.18
もふもふワンコが可愛い!好きな動物から美術を学ぶ『どうぶつ美術館』
どうぶつ美術館。びっくりするほどシンプルな名前の展覧会を開催しているのは、京都の嵯峨嵐山文華館です。
本展では、円山応挙、大橋翠石、竹内栖鳳、西村五雲、速水御舟などによる日本の動物画の名品を堪能することができます。
私たちもよく知る生き物を描いた動物画は、美術に親しみがない人でも楽しく鑑賞できるジャンルです。動物という入り口は、美術に興味を持つ良いきっかけになるはず。
本展の見どころを、美術ライターの明菜が解説していきます。
かわいい!強そう!画家が見た動物の魅力
1階の展示室では、可愛らしい小動物から眼光鋭い猛獣まで、さながら動物園のように多様な動物の絵を見ることができます。
かわいい動物の絵といえば、円山応挙のわんこ。犬は多産でお産が軽いことから、子孫繁栄や安産の象徴とされてきました。
先端の垂れた耳や丸まった尻尾の形などから、モデルとなった犬は紀州犬とされています。
応挙は動物などをよく観察し、ありのままの姿を生き生きと描いた画家です。とはいえ、写真のようなリアリティではなく、少しデフォルメされているような気がします。本作は「かわいい〜!」という気持ちで描いたのではないでしょうか、応挙の感情が伝わってくる作品です。
トラの名手で知られる大橋翠石は、写真のようにリアルなトラとライオンを描きました。猛獣たちが絵画の中から今にも飛び出して来そうで、絵の前に立つと足がすくんでしまうほどの迫力があります。
トラを描かせたら右に出る者はいない翠石ですが、強いトラだけでなく、赤ちゃんのかわいいトラも描いています。まだ脚がふにゃふにゃしているようですが、キラッとした瞳には猛獣の素質が垣間見えるような……?
人の暮らしと動物
古くから、人間のそばに動物がいました。牛や馬などの家畜、犬や猫などのペットが代表例です。
竹内栖鳳《春郊放牛図》は、農耕に使われていた牛を金屏風に描いた作品です。右隻には一頭の牛が大きく描かれ、左隻には遠くにいる牛たちが小さく描かれています。大胆な大小の対比による奥行きが見事でした。
ちなみに、関西では牛が、関東では馬が農耕に使われてきたそうです。東西の文化の違いも、作品の背景にあるのですね。
菱田春草が描いたのは、香箱座りをする真っ白な猫。気品が漂っています。人間に媚びなさそうな猫ですよね。
春草自身は猫が苦手だったようです。なんで猫を題材にしたんだろう……?
【まとめ】絵画は本物よりもリアル?
動物画と一口に言っても、画家によって作風がまったく異なることにお気づきでしょうか?
写真と異なり、絵画では画家が描きたいことを誇張することができます。少しの嘘によって、絵画の中の動物たちは本物と同じように生き生きとするのです。
夏休みシーズンということで、本展ではお子様向けのクイズ企画も開催中。絵を見て解説を読み、クイズに正解すると素敵なポストカードのプレゼントがもらえます。ファミリーでお越しの方は、挑戦してみてはいかがでしょうか。
展覧会情報
どうぶつ美術館
会場:嵯峨嵐山文華館
会期:2022年7月16日(土)~10月10日(月・祝)
○前期:2022年7月16日(土)~8月29日(月)
※ただし8月19日(金)~21日(日)は臨時休館
○後期:2022年8月31日(水)~10月10日(月・祝)
https://www.samac.jp/exhibition/detail.php?id=24
画像ギャラリー
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美術ブロガー/ライター。美術ブログ「アートの定理」をはじめ、各種メディアで美術館巡りの楽しさを発信している。西洋美術、日本美術、現代アート、建築や装飾など、多岐にわたるジャンルを紹介。人よりも猫やスズメなど動物に好かれる体質のため、可愛い動物の写真や動画もSNSで発信している。
美術ブロガー/ライター。美術ブログ「アートの定理」をはじめ、各種メディアで美術館巡りの楽しさを発信している。西洋美術、日本美術、現代アート、建築や装飾など、多岐にわたるジャンルを紹介。人よりも猫やスズメなど動物に好かれる体質のため、可愛い動物の写真や動画もSNSで発信している。
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