LIFE
2023.1.25
ディオール展とあわせて観たい!【おすすめ映画3選】
現在、東京都現代美術館にてクリスチャン・ディオールの創造性の情熱を体験できる展覧会「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展が開催されています。
▼展覧会レポートはこちら:クリスチャン・ディオールの歴史と絶え間ない創造の情熱に触れよう。
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すでに本展に足を運ばれた方も、これから足を運ぼうと考えている方も、世界中から愛されているメゾンのクリスチャン・ディオールについて理解を深めてみませんか?
劇場をはじめ、Amazon PrimeやHuluなどの動画配信サービスでご覧になれる、クリスチャン・ディオールにまつわる3つの映画作品と、おまけの作品もご紹介します。
1.『ミセス・ハリス、パリへ行く』(2022)
上映時間:116分/上映中
本作品は、ディオールのドレスに魅せられてパリへと渡る家政婦を描き、鑑賞後には自分の人生にも希望を抱かせてくれるハッピーストーリー。
物語で鍵を握るのはディオールのドレスの数々…ムッシュー・ディオールが描いたデザイン画をもとに、当時のドレスデザインを再現した衣装に注目してみてください。
また、1950年代のパリを舞台に当時女性の服に革命を起こしたといわれる、クリスチャン・ディオールが手がけたデザインを緻密に再現し、メゾンでのファッションショーのシーンは圧巻です!
主演のレスリー・マンヴィルは、ゴールデン・グローブ賞の映画部門の最優秀女優賞(コメディまたはミュージカル)にノミネートされました。
2.『ディオールと私』(2014)
上映時間:90分/動画配信サービス:Amazon Prime Video(定額見放題)ほか
本作品は、クリスチャン・ディオール全面協力のもと、オートクチュールの裏側に迫ったドキュメンタリー作品。
2012年、空席だったディオールのアーティスティック・ディレクターに、当時「ジル・サンダー」で活躍していたラフ・シモンズが就任し、この大抜擢に世界中のファッション関係者が驚きました。
通常のコレクションでは半年近くの準備期間が必要とされているところ、最初のコレクションまでに与えられた時間はわずか8週間…!? 限られた時間で世界中が注目するメゾンのコレクションを成功させるため、奮闘するデザイナーやスタッフ、そして職人たちに密着しています。
作中には、ゲルハルト・リヒターの「アブストラクト・ペインティング」から着想を得て生み出されたドレスも登場するのでアート好きの方は必見です。
3.『オートクチュール』(2019)
上映時間: 100分/動画配信サービス:Amazon Prime Video(レンタル)、U-NEXT(レンタル)ほか
本作品は、クリスチャン・ディオールのアトリエを舞台に、世代も境遇も異なる2人の女性の人生が交差する様子を描いたヒューマンドラマ。
引退を目前に控えた孤高のお針子エステルと、郊外に暮らす移民2世の少女ジャドがパリで偶然出会い、美を生み出す繊細な技術がふたりを結び付け、厳しいオートクチュールの世界で美しいドレス作りを通して、時に反発し合いながら大切なものを手に入れるまでを描いています。
作中では、ディオール専属クチュリエール監修のもと、ディオール・ヘリテージに保管されていた、初代“バー”ジャケットをはじめ、重ねづけされたプリーツが軽やかに揺れる“フランシス・プーランク”ドレス、ムッシュー・ディオール直筆の貴重なスケッチ画などが登場します。
▼関連記事:フランスの一流メゾン・ディオール (DIOR) のアトリエを舞台にした映画『オートクチュール』
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番外編『イヴ・サンローラン』(2014)
上映時間:106分/動画配信サービス:U-NEXT(定額見放題)、Hulu(定額見放題)、Amazon Prime Video(レンタル)ほか
本作品は、フランスが世界に誇るファッションデザイナーで、「モードの帝王」と呼ばれたイヴ・サンローランのキャリアや人生の光と影を描いた伝記ドラマ。
サンローランは、19歳でムッシュー・ディオールと出会い、2年後のコレクションで180作品のうち34ルックを担当し、21歳でディオールの後継デザイナーに就任しました。
ムッシュー・ディオールは亡くなる前、ブランドが10周年を迎えた時点で、弟子のサンローランを後継者に決めていたそうです。その名を知らしめるべく、ジャーナリストを集めるなど、彼の万全の準備があったため、ディオール自身が亡くなった後も、経営が破綻せずに済みました。
作中では、ディオールのヘッド・デザイナーをつとめた初期から、そのあとに続く兵役による苦難、自身のブランドを立ち上げ、アイコニックなスタイルとその背景、恋やスキャンダル…若くしてファッション界の寵児として活躍する裏で、孤独と重圧に押しつぶされそうになる彼の素顔に迫っています。
最後に…
本記事では、映像でみるクリスチャン・ディオールにまつわる映画作品をご紹介しました。
昨年11月には、『ディオールと私』に登場するアーティスティック・ディレクターのラフ・シモンズが、自身の名を冠したブランドに幕を下ろすと宣言したことがニュースになりましたね。
常に時代が求める供給とともに変革が求められるファッション業界…
クリスチャン・ディオールが活躍した時代を切り取っても、ココ・シャネルが廃れていくなかクリスチャン・ディオールが登場し、そしてイヴ・サンローランへとバトンが移り変わっていきます。
東京都現代美術館にて開催中の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展だけでなく、今年9月から国立新美術館にて開催される「イヴ・サンローラン」展にも足を運び、多角的にファッションを捉えてみてはいかがでしょうか。
※動画配信サービスの情報は2023年1月現在の情報です。今後変更される場合もあるので、詳細は各サービスのサイトをご確認ください。

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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。
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