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NEWS

2022.11.30

【読者プレゼント】「国宝 雪松図と吉祥づくし」が三井記念美術館で開催!「縁起物」が大集合

2022年12 月1日(木)〜 2023年1 月28 日(土)まで、「国宝 雪松図と吉祥づくし」が三井記念美術館にて開催されます。

三井記念美術館のコレクションを代表する国宝「雪松図屏風」を中心に、吉祥主題、すなわち長寿や子孫繁栄、富貴といった人々の願いを託されたモチーフが、どのように書画工芸へ取り入れられたのか、様々なジャンルの館蔵品をもとに通覧していきます。

また新年らしく、寿老人や大黒天などの七福神をはじめとする、福の神にまつわる三井家ゆかりの品々もあわせて展示されます。

国宝「雪松図屏風」に期待された本当の役割とは?

雪松図屏風 円山応挙筆 江戸時代・18世紀 三井記念美術館

江戸時代中期を代表する画家、円山応挙(1733–95)は、対象の写生をもとに「描かれたモチーフがその場に存在するかのような絵画」という新境地をもたらし、当時の京都を席捲するほどの人気を得ました。

三井記念美術館が所蔵する国宝の「雪松図屏風」は、応挙における写生の到達点とも言え、それゆえに「いかにリアルに描かれているか」といった迫真性や、奥行きを意識した構図など、空間構築性といった文脈で語られる機会が多い作品です。

しかし、「雪松図屏風」が実生活において用いられる際、何よりも期待されたのは「おめでたい絵画」としての役割ではないでしょうか。「松」という主題の持つ永遠不変、長命といったイメージや、きらびやかな金泥や金砂すな子ごが演出する祝祭的な気分もまた、本作品を語るうえで欠くべからざる要素と言えます。

現代人には馴染みのない「おめでたい」モチーフを解き明かす

本展では「雪松図屏風」を、お正月らしい鶴や七福神といった、縁起のよい主題の館蔵品とあわせて展示することで、「おめでたい絵画」としての一側面に光を当てていきます。

また猫や瓜、牡丹など、あまり現代人には「おめでたい」イメージのないモチーフに関しても、かつてそれらが担っていた吉祥イメージを解き明かし、なぜおめでたいと見做されたかについても紹介。数々の「縁起物」が描かれた作品から、きっと明日への活力をもらえることでしょう。

展示構成

第1章 富貴の華

唐の皇帝・玄宗と楊貴妃が愛した逸話が示すように、牡丹は「百花の王」として中国の貴族たちに好まれた花でした。そうした伝統が日本にも輸入され、ある時は調度品や染織の文様として、またある時は絵画の主題として、多様な姿で表現されています。第2章では、調度品や茶道具を中心に、人々の生活空間を華麗に彩った、牡丹の世界をみていきます。

堆朱牡丹尾長鳥香合 明時代・15世紀 三井記念美術館

青磁浮牡丹文不遊環耳付花入 南宋~元時代・13~14世紀 三井記念美術館

第2章 長寿と多子

医療が未発達な近代以前においては、長寿を保つことや、子宝に恵まれることへの祈りが、現代以上に切実なものだったことでしょう。また、自身やその子孫の立身出世もまた、当時の人々にとっては一家の存亡にかかわる、大切な願いと言えます。第2章では、絵画・調度品にみられる様々な動植物の表現を通じて、そこに込められた願いについて探ります。

花鳥動物図より松樹双鶴図 沈南蘋筆 清時代・18世紀 三井記念美術館

花鳥動物図より藤花独猫図 沈南蘋筆 清時代・18世紀 三井記念美術館

第3章 瑞鳥のすがた

長寿の象徴として親しまれる鶴や、めでたいことの起こる前に姿を現すという鳳凰など、古来、おめでたいイメージが託された鳥は実在・非実在にかかわらず多くを数えることができます。

また日本においては、和歌から「妻つま恋ごい鳥どり」、すなわち夫婦円満の縁起物としてのイメージが付されたキジや、ミミズクをかたどった疫病除けの玩具「みみずく達磨」など、中国の「吉祥」概念とは異なる道筋で、縁起の良さを見出された鳥たちもままみられます。第3章では、身近な鳥から幻の鳥まで、幅広い「縁起物の鳥」の世界を楽しめます。

東都手遊図 源琦筆 江戸時代・天明6年(1786) 三井記念美術館

重要文化財 玳皮盞鸞天目 南宋時代・12~13世紀 三井記念美術館

第4章 福神来臨

現代においてもお正月のテレビ CM や年賀状などで親し まれる「七福神」ですが、中でも商売繁盛に結び付く大黒 天・恵比寿の二神は、商家である三井家にとって特に重視されていました。

同家の人々が収集した絵画や、江戸時 代の当主が自ら描いた作品などを通じて、愛好と信仰の一 側面が紹介されます。また、これらの七福神に加え、館蔵の能面から福徳神にまつわる作品もあわせて展示されます。

重要文化財 翁(白色尉)(伝)日光作 室町時代 三井記念美術館

読者プレゼント

本展のチケットを「5組10名様」にプレゼント!
締切は2022年12月19日(月)まで。
※当選は発送をもって代えさせていただきます。

応募はこちら

展覧会情報

展覧会名:「国宝 雪松図と吉祥づくし」
会期:令和 4 年(2022)12 月1日(木)〜 令和 5 年(2023)1 月28 日(土)
開館時間:10:00 〜 17:00(入館は 16:30 まで)
休館日:月曜日(但し 1 月 9 日は開館) 、年末年始 12 月 26 日(月)〜1月3日(火) 、1 月10 日(火)
主催:三井記念美術館
入館料:一般 1,000(800)円/大学・高校生 500(400)円/中学生以下無料
※ 70 歳以上の方は 800 円(要証明)。
※ リピーター割引:会期中一般券、学生券の半券のご提示で、2 回目以降は( )内割引料金となります。
※ 障害者手帳をご呈示いただいた方、およびその介護者1名は無料です(ミライロ ID も可)。
入館:予約なしで入館できますが、1階入口で消毒と検温をお願いします。37.5 度以上の熱がある方は入館をご遠慮いただきます。入館にはマスクをご着用願います。また、展示室内の混雑を避けるため入場制限を行う場合があります。
会場:三井記念美術館 / Mitsui Memorial Museum
ホームページ:https://www.mitsui-museum.jp/

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イロハニアート編集部

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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