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2023.3.14
3月はお得なミモザ割も実施!「芸術家たちの南仏」展がDIC川村記念美術館にて開催中。
2023年3月11日(土)より、千葉県佐倉市・DIC川村美術館にて「芸術家たちの南仏」展が開催中です。
かつて芸術家たちは「南仏」の何に惹かれたのでしょうか。また、「南仏」ではどんな芸術が生まれたのでしょうか・・・?
3月は入場券がお得なミモザ割も実施中です!
本記事では、展覧会の見どころと3月限定のオトクな情報などご紹介していきます。
目次
南仏とは?
ポール・セザンヌ《マルセイユ湾、レスタック近郊のサンタンリ村を望む》1877-79 年 油彩、カンヴァス 64.5×80.2cm
南仏は、かつて芸術家が景勝地や巨匠たちの作品を求めてパリからイタリアへ留学や旅行する際などの中継地とみなされていました。
しかし19 世紀末以降、ヴァンスやニース、マルセイユをはじめ、多くの芸術家たちがその地を制作の場として選んだのです。芸術家たちを惹きつけたのは地中海や山々に囲まれた豊かな自然、まばゆい光・・・ときにはその地に根ざした陶芸などの伝統的な技法が、創作意欲を刺激することもありました。
アンドレ・ドラン 《パノラマ(プロヴァンス風景)》1930年頃 油彩、カンヴァス 80×179cm ひろしま美術館
終焉の地として根を下ろした者たちが、壁画や礼拝堂など集大成ともいえる大仕事を手がけたことも知られる一方で、戦中には敵性外国人として収容された者たちや、港を目指した他国への亡命者が、作品を生み出した場であったことも忘れてはなりません。
本展では、20世紀において芸術が展開した場としての南仏に注目し、国内の美術館などが所蔵する約30作家の作品と関連資料およそ150点が展示されます。
「芸術家たちの南仏」展の見どころは?
①南仏への旅の出発を感じるプロローグ
キスリング 《風景、パリ-ニース間の汽車》1926年 油彩、カンヴァス 80.7×100.2cm ポーラ美術館
フランスでは19世紀に鉄道網が発達し、ヨーロッパ北部の人々が避寒のため地中海沿岸地域へ旅行するようになりました。会場入り口では、初期映画の生みの親であるリュミエール兄弟が南仏で撮影した『ラ・シオタ駅への列車の到着』(1895年)が上映されます。これは、公開当時、人々を驚かせたと言われる作品です。また、第一室に展示される、キスリングの《風景、パリ―ニース間の汽車》(1926年)には豪華列車「ブルー・トレイン(トラン・ブル)」が描かれています。
映像作品と油彩作品の列車に誘われ、南仏への旅が始まります。
②温かなイメージとは異なる南仏も
ソニア・ドローネー《色彩のリズム》1953 年 油彩、カンヴァス 100×220cm ふくやま美術館 DR
第二次世界大戦中の南仏には、「敵性外国人」として収容されたドイツ人の芸術家たちや、フランスのドイツ降伏を受けて他国への亡命をめざし、ビザ発給を待っていたシュルレアリストたちが、否応なく集うことになりました。
本展では、そうした状況で生まれた作品を展示することで、南仏としばしば結びつけられる温かなイメージとは異なる面も紹介されます。
③南仏で育まれたモダン・アートを俯瞰して鑑賞する
フェルナン・レジェ《コンポジション》1952 年 陶板レリーフ 44.4×34cm 公益財団法人大川美術館
20世紀フランスにおいて、南仏は制作の場、芸術家間の交流の場、あるいはその地域の職人と芸術家との協働の場として重要性を高めてゆきました。
そこで生まれた作品は写実的な風景画にとどまらず、セザンヌに影響を受けた若い芸術家たちが展開したフォーヴィスムやキュビスムなど実験的な油彩画をはじめ、版画、彫刻、陶芸、映画、そして切り紙やタピスリーと多岐にわたります。
また、晩年南仏を拠点とした芸術家たちは礼拝堂装飾や壁画など集大成ともいえるモニュメンタルな仕事も手がけました。本展は、このように多様性に富んだ作品群を俯瞰する貴重な機会となります。
3月中は「ミモザ割」を実施!
アンリ・マティス 《ミモザ》1949年 切り紙絵(コラージュ)151.3×93cm 池田20世紀美術館
本展に出品されるアンリ・マティスの切り紙絵《ミモザ》にちなみ、3月限定で「ミモザ割」が実施されます。ミモザイエローのお召し物(ミモザ柄、ミモザモチーフの小物でも可)でご本人分の代金が200円引きに!
入館チケットご購入時に、スタッフの方にご確認ください。ミモザイエローのお洋服を身にまとって、春の美術鑑賞を楽しんでみてはいかがでしょう。
展覧会情報
会期: 2023年3月11日(土) - 6月18日(日)
開館時間: 9:30-17:00 (入館は16:30まで)
休館日: 月曜
入館料: 一般1,800円、学生・65歳以上1,600円、高校生以下無料
障害者手帳をお持ちの方と付き添い1名まで無料
会場: DIC川村記念美術館(千葉県佐倉市坂戸631 )
電 話: 掲載用=050-5541-8600(ハローダイヤル)
主催: DIC株式会社
企画協力: 株式会社キュレイターズ
後 援 :千葉県、千葉県教育委員会、佐倉市、佐倉市教育委員会
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