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2023.3.21

【5組10名様にチケットプレゼント】「重要文化財の秘密」主な展示をチェックしよう。展示期間に注意!

この春注目の展覧会の一つ「重要文化財の秘密」がスタートしました。
明治以降の絵画・彫刻・工芸の重要文化財のみで構成される展覧会は史上初!今回は約50点の重要文化財が展示されます。

ただ重要文化財が展示されるだけではなく、発表された当時は「問題作」とされた作品がどのようにして「傑作」と評される重要文化財に指定されることになったのか、その変遷もたどることができる内容となっています。近代美術史を学ぶ良い機会となりそうです。

今回の記事では主な展示品8点を紹介していきます。展示期間が決まっている作品もあるので、注意してくださいね。

展示期間:4月4日〜5月14日

岸田劉生 《麗子微笑》

岸田劉生 《麗子微笑》 重要文化財 1921(大正10)年 東京国立博物館蔵 4月4日~5月14日 Image:TNM Image Archives

劉生は娘の麗子を多く描いていますが、数え年8歳の姿を描いた本作は最もよく知られています。レオナルド・ダ・ヴィンチに「顔や瞳にやどる心の美、深さ」を教わったという劉生。本作について劉生は「今まで私の絵にあまりなかった、やわらか味が加えられてあります。一種妖艶のような味が加えられました」と述べており、どこかモナリザの面影を感じます。

展示期間:4月11日〜5月14日

黒田清輝 《湖畔》

黒田清輝 《湖畔》 重要文化財   1897(明治30)年 東京国立博物館蔵 4月11日~5月14日

誰もが知る名作ですが、重要文化財に指定されたのは意外にもごく最近の1999年。1967-68年に明治時代の作品がまとめて重要文化財に指定されたとき、こちらの作品も最終候補まで残ったそうですが、最終的には指定されませんでした。その理由は・・・展覧会にてチェックしてみてくださいね。

展示期間4月25日〜5月8日

狩野芳崖 《悲母観音》

狩野芳崖 《悲母観音》 重要文化財   1888(明治21)年 東京藝術大学蔵 4月25日~5月8日

近代絵画で初めて重要文化財となった作品です。
この絵の赤子は芳崖の初孫ですが、絵の制作中に最愛の妻を病で亡くしています。一見伝統的な仏画のようですが制作の動機には個人的な生と死のドラマがあったのですね。

展示期間5月9日〜5月14日

菱田春草 《黒き猫》

菱田春草 《黒き猫》 重要文化財   1910(明治43)年 永青文庫蔵(熊本県立美術館寄託) 5月9日~5月14日

わずか5日間で仕上げたという本作。黒猫の柔らかな毛並みや、金泥により描かれた柏葉との色の対比が鮮やかです。短期間で制作された作品ではありますが、研究の蓄積がぎゅっと凝縮されています。

展示期間:通期

横山大観 《生々流転》

横山大観 《生々流転》(部分) 重要文化財   1923(大正12)年 東京国立近代美術館蔵 通期展示

山奥の一滴の水が集まり渓流となり、大河となり、海へと注いで嵐とともに龍になり、天に登る・・・という水の輪廻を表した水墨画です。
その長さは全長なんと40m。50m走を走ったことのある方でしたら、長!と思いますよね。あるいは、25mプールをほぼ往復できるくらい、と考えても長!となりますね。その40mの全貌を見られる機会は貴重だそうなのでお見逃しなく。

高橋由一 《鮭》

高橋由一 《鮭》 重要文化財   1877(明治10)年頃 東京藝術大学蔵 通期展示

油絵で初めて重要文化財に指定された作品です。西洋から学んだ油絵で、従来の日本の技法材料では困難だった「本物そっくり」の描写が可能となったことへの感動が素直に表されています。
由一の興味は、特に質感表現にありました。鮭に目が行きがちですが、鮭を吊るす縄にも注目して見てみましょう。

高村光雲 《老猿》

高村光雲 《老猿》 重要文化財   1893(明治26)年 東京国立博物館蔵 通期展示 Image:TNM Image Archives

本作はシカゴ万博で受賞した代表作。見たことある!という方も多いと思いますが、猿の手元に注目したことはありますか?よく見ると鳥の羽根が握られているんです・・・!鳥を捕まえ損ねた様子を表現しているといわれていますが、万博では日本間の隣にロシア間があり、鳥はロシア館を暗示している、と光雲の息子、光太郎は回想しています。そこには当時の欧米列強に肩を並べようとしていた明治の日本の姿を見ることができるのです。


ご紹介した作品は、ほんの一部に過ぎません!
その他展示される作品や、その期間については、下記よりご確認ください。
https://www.momat.go.jp/am/wp-content/uploads/sites/3/2023/03/list-jubun2023_0314.pdf

読者プレゼント

本展のチケットを、アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で「4組8名様」にプレゼント!
締切は2023年3月31日(金)15時まで。

たくさんのご応募をありがとうございました!

展覧会概要

東京国立近代美術館70周年記念展「重要文化財の秘密」

会期:2023年3月17日(金)~5月14日(日)
   ※会期中展示替えがあります。

会場:東京国立近代美術館 1F 企画展ギャラリー
公式ウェブサイト:
https://jubun2023.jp/

問い合わせ:050-5541-8600(ハローダイヤル)
休館日:月曜日 ※ただし3月27日、5月1日、8日は開館
開館時間:9時30分~17時、金曜・土曜は20時まで(入館は閉館の30分前まで)
観覧料:一般1800円 大学生1200円 高校生700円

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イロハニアート編集部

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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