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2023.5.5
【2組4名様にチケットプレゼント】信長の弟にして大名茶人、織田有楽斎の全貌を知る展覧会が京都文化博物館で開幕!
四百年遠忌記念特別展「大名茶人 織田有楽斎」が京都文化博物館にて開催中。会期は2023年4月22日(土)~6月25日(日)です(※2024年1月には東京会場に巡回)。
織田有楽斎〈おだ・うらくさい、天文16年(1547)-元和7年(1622)〉は、織田信長の実の弟です。信長、秀吉、家康のもとで活躍した武将であり、茶道に大きな影響を与えた大名茶人でもあります。一方で、ある悲劇的なできごとから「逃げた男」と揶揄されることも。
本展では、有楽斎400年遠忌にあたる再調査で得られた知見をもとに、織田有楽斎という人物を捉え直します。その活躍や逸話を通し、有楽斎の真の姿に迫る機会となりそうです。
織田有楽斎とは?
古澗慈稽賛・狩野山楽筆 織田有楽斎像 正伝永源院蔵【4/22~5/21展示】
有楽斎は織田信秀の子で、信長の実弟として天文16年(1547)、尾張に生まれました。通称源五郎、名を長益(ながます)といい、剃髪して有楽斎如庵と号しました 。
茶人として名高い有楽斎は晩年、京都・建仁寺の塔頭である正伝院(しょうでんいん)を再興し、隠棲します。正伝院内に茶室「如庵」を建て、茶の湯三昧の日々を送り、多くの茶道具を有したと伝わっています。如庵は国宝に指定され、各地に写しが建てられました。
一方、武将としては、本能寺の変で二条御所に籠る信忠(信長の長男)の切腹後、自らは脱出したため、京の人々には「切腹をすすめておいて、逃げた男」と揶揄されました。その後、信雄(信長の次男)に仕えて家康と秀吉の講和を調整したり、関ヶ原の戦いに東軍として参戦するなど存在感のある人物でしたが、夏の陣を前に大坂を退き、京都の二条に隠棲しました。
信長の弟という立場の有楽斎には、戦国時代はどのように見えていたのでしょうか。本展は、文化人と武将という二つの顔を持つ有楽斎の本当の姿に迫ります。
見どころ①有楽斎ゆかりの名品
国宝「短刀 無銘 貞宗(名物 寺沢貞宗)」(5/23~6/25展示)をはじめ、戦国時代を生き抜いた有楽斎ゆかりの刀剣や茶道具の名品が展示されます。
大井戸茶碗 有楽井戸 東京国立博物館蔵 Image:TNM Image Archives
茶道具では、寂びの茶碗の代表格として有名な大井戸茶碗のうち、五指に入ると定評のある「大井戸茶碗 有楽井戸」、「三島筒茶碗 銘 藤袴」などが展示されます。かつて有楽斎が所持したものや、好んだとされる茶道具の名品を通し、有楽斎の美意識を学ぶことができます。
見どころ②正伝永源院の寺宝と狩野山楽の作品
有楽斎の菩提寺である正伝院と、大名の細川家の菩提寺である永源庵の2つの由緒を持つ正伝永源院には、桃山時代にさかのぼる寺宝が継承されています。
狩野山楽筆 蓮鷺図襖(部分) 正伝永源院蔵 【全図は4月22日~5月21日展示】
特に注目したいのが、狩野山楽(1559-1635)による作品です。京狩野初代・狩野山楽は、安土桃山時代を代表する画家・狩野永徳の有力な門人です。本展では、「織田有楽斎像」や「鍾馗図(しょうきず)」、「蓮鷺図襖(れんろずふすま)」 が展示されます。
見どころ③旧正伝院書院の障壁画
長谷川等伯 旧正伝院書院障壁画のうち山水図(部分) 名古屋鉄道株式会社蔵 【5/23~6/25展示】
長谷川等伯が描いた「旧正伝院書院障壁画のうち山水図」など、有楽斎が再興した正伝院の書院を飾っていた障壁画が揃って展示されます。名品を鑑賞する貴重な機会となりそうです。
読者プレゼント
本展のチケットを、アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で「2組4名様」にプレゼント!
締切は2023年5月12日(金)15時まで。
たくさんのご応募をお待ちしております。
https://forms.gle/7NChTrEzokCVJuc96
展覧会概要
展覧会名:四百年遠忌記念特別展 「大名茶人 織田有楽斎」
開催期間:2023年4月22日(土)~6月25日(日)
※会期中、展示替え有り
休館日 :月曜日(5月1日は臨時開館)
開室時間:10:00~18:00(金曜日~19:30)
※入場は閉室30分前まで
会場 :京都文化博物館
入場料金:一般1,600円、大高生1,000円、中小生500円

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美術ブロガー/ライター。美術ブログ「アートの定理」をはじめ、各種メディアで美術館巡りの楽しさを発信している。西洋美術、日本美術、現代アート、建築や装飾など、多岐にわたるジャンルを紹介。人よりも猫やスズメなど動物に好かれる体質のため、可愛い動物の写真や動画もSNSで発信している。
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