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2023.10.12

泉屋博古館東京にて「日本画の棲み家」が開催!日本画の「棲み家」とは?

泉屋博古館東京にて特別企画展「日本画の棲み家」が2023年11月2日(木)から12月17日(日)まで開催されます。なにげなく使っている「日本画」という言葉ですが、明確な定義について考える機会はなかなかないかもしれません。

泉屋博古館東京の「日本画の棲み家」は、床の間や座敷を「棲み家」とした日本画に焦点を当てた展示です。この記事では、本展の見どころをご紹介します。

橋本雅邦《春秋山水図》(左隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京

橋本雅邦《春秋山水図》(右隻) 明治37年(1904)頃 泉屋博古館東京

日本画と西洋文化の到来

かつては日々の生活の場と密着していた日本絵画。床の間には掛物が飾られ、座敷には屏風や衝立が重用されました。明治時代に日本へと到来した西洋文化により展覧会制度が導入され、日本絵画を鑑賞する場に地殻変動をもたらします。展覧会場への住み替えは、作品の表現の幅を広げましたが、一方で身近な存在であった絵画鑑賞へのハードルが上がることになりました。

生活と密着した日本画

本展ではそのような時代の中でも、家に飾るために描かれた日本画と、その棲み家へと光を当て、床の間や座敷を飾る日本画の魅力とその行方を館蔵品より紹介します。

岸田劉生《四時競甘》大正15年(1926) 泉屋博古館東京

第1章『邸宅の日本画』は、当時床の間に飾られた軸とその取り合わせの再現的な展示とともに、座敷の間仕切りとして使用された屏風や衝立を紹介する展示です。


第2章『日本画と床の間-あなたは床の間に何かける?』では、明治以降に庶民へと普及した床の間に映える日本画を検討しながら、日本画と床の間の関係性について紹介します。


竹内栖鳳《禁城松翠》昭和3年(1928) 泉屋博古館東京

社会状況の変化から「床の間無用論」が叫ばれた大正期に焦点を当て、床の間に向けられた眼差しを紹介するトピック『近代の床の間と「床の間芸術」』も注目です。

また、現代における「床の間芸術」をテーマに今を生きる若手作家6名に制作を依頼した第3章『現代版「床の間芸術」』、江戸時代から明治時代における住友家の床の間に注目した特別展示「泉屋の床の間」をご覧いただけます。

菅原道朝《水の三態》令和5年(2023) 紙本着色 作家蔵

日本画を身近に感じるきっかけに

望月玉泉《雪中蘆雁図》(左隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京

望月玉泉 《雪中蘆雁図》(右隻) 明治41年(1908) 泉屋博古館東京

現代の日常の中ではなかなか馴染みのない日本画ですが、かつての日本では日々の生活に密着していました。あらゆる棲み家を彩ってきた数々の作品を通して、日本画を身近に感じることができるのではないでしょうか。

開催概要

会場 泉屋博古館東京
住所 東京都港区六本木1丁目5番地1号 Google Map
時間 11:00~18:00 
※金曜日は19:00まで開館 
※入館は閉館の30分前まで
休館日 月曜日
入館料 一般1,000円(800円)、高大生600円(500円)、中学生以下無料
※20名様以上の団体は( )内の割引料金
※障がい者手帳等ご呈示の方はご本人および同伴者1名まで無料
TEL 050-5541-8600(ハローダイヤル)
【泉屋博古館東京 公式サイト|展覧会詳細ページ】
https://sen-oku.or.jp/program/20231102_thehabitatsofnihonga/
主催 公益財団法人泉屋博古館、日本経済新聞社

【写真8枚】泉屋博古館東京にて「日本画の棲み家」が開催!日本画の「棲み家」とは? を詳しく見る
イロハニアート編集部

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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