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2023.11.3

「111年目の中原淳一展」がそごう美術館にて開催!中原淳一の多彩なアートを紹介。

2023年11月18日(土)~2024年1月10日(水)まで、「111年目の中原淳一展」が、横浜のそごう美術館で開催します。

チラシ・表

昭和初期から昭和後期まで、「美しさ」とは何かを追求し、女性たちから圧倒的な支持を誇っていた中原淳一。

チラシ・裏

中原淳一の生誕111年を記念した展覧会「111年目の中原淳一展」では、彼が手がけた『少女の友』、『それいゆ』、『ジュニアそれいゆ』、『ひまわり』、『女の部屋』などの表紙や挿絵原画、スタイル画などだけでなく、衣装や人形など多岐にわたる作品が公開されます。

中原淳一ってどんな人?

中原淳一 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

中原淳一とは、画家でありイラストレーター、ファッションデザイナー、スタイリスト、編集者、人形作家などマルチに活躍した芸術家です。

幼少の頃から芸術肌であった中原淳一は、15歳の時に私立日本美術学校絵画科に入学し、2年後にはファッションデザイナーとして活動を始めます。
19歳の時には、趣味で制作した創作人形が高く評価されたことで一躍有名となります。

そこで、彼の才能に着目した少女向け雑誌『少女の友』は、彼を挿絵アーティストとして専属契約をすることにします。彼の手がけた付録がきっかけで『少女の友』の売上は著しく倍増し、彼の雑誌づくりは多くの女性を魅了しました。

3年後、中原淳一が22歳の時には『少女の友』の表紙絵を担当するようになります。
その4年後には彼がプロデュースした洋服やバッグ、雑貨を取り扱う『ヒマワリ』がオープンします。
この『ヒマワリ』では、『少女の友』で付録を手がけた経験を活かして、女性にとって「何が美しいか」「夢があるか」を重視したこだわりのある商品が販売されました。

その後も彼の活躍は続き、スタイルブック『きものノ絵本』を刊行、戦後は婦人雑誌『それいゆ』、月刊少女雑誌『ひまわり』を創刊し、多くの女性に支持されました。

「111年目の中原淳一展」のみどころは?

チラシ・表

中原淳一の軌跡をまとめた展覧会「111年目の中原淳一展」は、そごう美術館で2023年11月18日(土)~2024年1月10日(水)まで開催します。

戦前から戦後の激動の時代に「再び人々が夢と希望を持って前を向いていけるように」と中原淳一の思いが込められた貴重な作品の数々が公開されます。

本展は大きく分けて4章で構成されています。各章ごとの内容やみどころを紹介します。

1章 『少女の友』で画家のはじまり

《女学生服装帖》(『少女の友』第32巻第9号原画) 1939年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

少女雑誌『少女の友』で画家としてデビューした中原淳一。
彼が描くイラストは、西洋的で真新しいもので、スラっとのびる手足や小さな顔に大きな瞳は、のちの少女漫画に大きな影響を与えました。

「ファッションブック」(『少女の友』第30巻第8号付録) 1937年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

本展では「新しい少女」像として、当時の読者に熱狂的に支持されたイラスト原画や当時の雑誌、ファッションブックをはじめとする雑誌付録の数々をご覧いただくことができます。

2章 美の本質をもとめた作品の数々

《COLOUR and COLOUR》(『女の部屋』第1号原画) 1970年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

「美しさ」というものに高い信念のあった中原淳一は、容姿やファッションに限らず、インテリアや文学、音楽や美術などあらゆるものの「美しさの本質」を追及していました。

「子供は大人のおさがりばかりで楽しく暮らす」(『それいゆ』第16号原画) 1951年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

「女性の暮らしを新しく、美しくする」をテーマに創刊した婦人雑誌『それいゆ』では、知っているとちょっと嬉しい生活の知恵や、楽しく暮らすためのテクニックなどが紹介されており、中原淳一が考える「美しい暮らし」を知ることができます。

3章 女性たちに夢を与えたもの

《花の傳説 カーネーション》(『ひまわり』第2巻第9号原画) 1948年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

1947年「よき女性の人生は、よき少女時代を送った人にあたえられる」という考えのもと生まれた月刊少女雑誌『ひまわり』。
『ひまわり』の創刊は、戦後の少女たちにとって夢と希望を与える大きな光となりました。

表紙原画(『ジュニアそれいゆ』第6号) 1955年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

『ひまわり』に代わる新しい時代の雑誌として、1954年に『ジュニアそれいゆ』が創刊されたことで、ティーンエイジャーの人気を確固たるものとしました。

「十代のひとの美しい心と暮しを育てる」というキャッチフレーズのもと、ファッションや生活のまつわることだけでなく、小説や手芸、工作などバラエティーに富んだ内容が掲載されており、知性を養いながら楽しく読むことができるのも人気の1つだったのではないでしょうか。

4章 中原淳一の原点

人形 1967年 © JUNICHI NAKAHARA/HIMAWARIYA

19歳の時に制作した創作人形が高く評価され、生涯を通じて人形づくりにも強い関心をもっていた中原淳一。本展では、彼の制作した人形作品やデビュー前の少年期に描きためた画帳、油絵など、彼の原点といえる稀少な作品もご覧いただくことができます。

中原淳一の生誕111年目を記念して開催される本展。
今もなお色あせることのない作品の数々を、皆様この機会に是非ご覧くださいませ。

展示会情報

「111年目の中原淳一展」
会期:2023年11月18日(土)~2024年1月10日(水)
会場: そごう美術館
住所: 神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6階
休館日:会期中無休
入館料:一般1,400(1,200)円、大学・高校生1,200(1,000)円、中学生以下無料
※()内は、前売および以下をご提示の方の料金です。
[クラブ・オン/ミレニアムカード、クラブ・オン/ミレニアム アプリ]
※障がい者手帳各種をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは無料にてご入館いただけます。
※前売券は、11月17日(金)まで、そごう美術館または公式オンラインチケット、セブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにてお取り扱いしております。
TEL:045-465-5515
公式サイト:そごう美術館
SNS:そごう美術館 公式X
主催:そごう美術館、朝日新聞社、神奈川新聞社
後援:神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
協力・監修:ひまわりや
企画協力:島根県立石見美術館
協賛:そごう・西武
※以後、全国を巡回予定

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イロハニアート編集部

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