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STUDY

2022.7.27

古代ローマの芸術作品が眠る街「ポンペイ」って?特徴・穴場スポット解説

ポンペイは、イタリア・ナポリから電車で30分~1時間程度のところにある古代都市遺跡です。

紀元後79年に起こったヴェスヴィオ火山の噴火により、ポンペイの街は灰に埋もれてしまいました。
皮肉なことに、街を滅亡に導いたこの噴火により古代ローマ時代の芸術や生活跡が保存され、ポンペイは世界的にも貴重な古代遺跡となったのです。

Lord Pheasant at English Wikipedia, Public domain, via Wikimedia Commons

この記事では、ポンペイを訪れる際の歩き方と、注目ポイントについて解説します。

灰に埋もれた古代都市ポンペイの歴史

NikonZ7II, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

ポンペイは、ローマ帝国の植民地であり、商業都市として栄えたことで知られています。
紀元後79年に起こったヴェスヴィオ火山の噴火により、ポンペイは完全に火砕流と灰で埋もれてしまいました。

壊滅的なダメージを受けた都市ポンペイは、その後徐々に忘れられ、18世紀の発掘作業が開始されるまで、新しい都市が建築されることはありませんでした。
大噴火から1700年近くの間、しばしば古代都市の物品が地底から発見されたことから、過去にその土地に都市があったということは認識されていたそうです。

18世紀中ごろ、このエリアの発掘作業が断続的に開始され、街の発掘と同時に、古代ローマのフレスコ画を中心として美術品が多く出土しました。

噴火の悲劇が古代ローマのフレスコ画を守った?

Naples National Archaeological Museum, Public domain, via Wikimedia Commons

イタリアの首都ローマを中心として古代ローマ帝国の領土からは、多くの彫刻やモザイク画が見つかっていました。
これらは作品の性質上耐久性に優れ、数百年、あるいは二千年以上の時を超えても当時のままの状態で保存されている場合もあります。

しかし、古代ローマにおける壁画技法「フレスコ画」は湿気などの外的要因に弱く、状態のいいもの(色の識別できるもの)はほとんど見つかっていませんでした。

ポンペイ発掘作業の美術史的な最大の発見は、このフレスコ画にあります。
ポンペイでは、他の地域でほとんど見つかることのなかった古代ローマのフレスコ画が劣化のほとんどない状態で保存されています。
街を覆った火山灰が乾燥材のような役割を果たしたことによりフレスコ画を湿気から守り、18世紀までオリジナルの色彩を保ってくれたのです。

ポンペイに行ったら絶対訪れるべき穴場!

Ragusaibla, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

ポンペイ出土の美術品で最も注目すべきは、やはりフレスコ画でしょう。

中世以降にヨーロッパで多く描かれた宗教的なフレスコ画とは異なり、古代ローマのフレスコ画は自由な主題を用いており、鑑賞していて飽きることがありません。

ポンペイ自体は都市として非常に広く、見ごたえもありますが、観光客が多いため人気のフレスコ画の周辺は常に忙しくゆっくり鑑賞できない可能性があります。

そこでおすすめなのが、ポンペイから電車で2~3駅ほどの街にある「オプロンティス荘」を訪れることです。
ここには非常に保存状態のいいフレスコが残っているだけでなく、観光客が少なく、作品に近づいてゆっくりと鑑賞することができます。

ナポリからポンペイを訪れるまでの道中にあるので、ゆっくり美術を楽しみたい人には絶対に足を運んでほしいスポットです。


古代ローマ美術を知るための大切な鍵でもあるポンペイは、もちろんフレスコ画の他にもモザイク画や彫刻もたくさん出土しており、発掘作業は現在も続いています。
今後の発掘ではどんな作品がみつかるか、楽しみですね。

【写真4枚】古代ローマの芸術作品が眠る街「ポンペイ」って?特徴・穴場スポット解説 を詳しく見る
はな

はな

イタリア・ローマの大学の美術史修士課程に在籍中。3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経てフリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。

イタリア・ローマの大学の美術史修士課程に在籍中。3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経てフリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。

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