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2022.9.30
美術館がつまらない人へ。初心者でも楽しめるようになるコツ3つ
「美術館に行く機会があっても、何を観ればいいかわからない…」
「楽しくない、というかむしろつまらない…」
そんな感想を抱いている人もいるのではないでしょうか。
美術館にはさまざまなジャンルがあり、現代アート美術館なら楽しめる、反対に伝統的絵画なら興味があるなど、人によって好みもそれぞれです。
Richard Mortel from Riyadh, Saudi Arabia, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
この記事では、「とにかく美術館がつまらない」という人に向けて、たった3つの美術館を楽しむコツを紹介します。
美術館の楽しみ方①歩きやすい靴で行く
losmininos, CC BY-SA 2.0, via Wikimedia Commons
美術館は、作品を軽く見て回っただけでもかなりの距離を歩くことになります。
大型の美術館でなくとも、作品を見るために立ち止まったり、うろうろと歩いたりしているうちに意外と疲れがたまるもの。
履きなれない靴や長距離を歩くのに適していない靴を履いていると、気持ち以前に身体が美術館を楽しめなくなってしまいます。
体調など身体的なコンディションは、芸術鑑賞に意外と大きな影響を与えます。
もし美術館に行くとすぐ疲れてしまうという人は、まずは歩きやすい靴を履いてなるべく身軽な状態で訪れてみてください。
美術館の楽しみ方②全部を観なくていい
Christian Van Der Henst Solis from Guatemala, CC BY 2.0, via Wikimedia Commons
美術館にせっかくお金を払っているのだから、全部の作品を観ないと損?
いいえ、そんなことはありません。
パリのルーブル美術館やロンドンの大英博物館では、どんなに美術が好きな人でもすべての作品を観てまわることは不可能ですし、興味のない作品はじっくり見てもすぐ忘れます。
美術館に行ったら、自分が気になったものだけじっくり見る、という習慣をつけると作品鑑賞が楽しくなるかもしれません。
美術に関する背景知識がなかったとしても、数点くらいは「なんとなく面白い」と感じるような作品に出会えるものです。
美術館がつまらないと感じてしまう人は、全部の作品を観ようとして「結局どれもよくわからない」という感想に落ち着いてしまっているのかもしれません。
気になる作品を見つける理由は、なんでもかまいません。
色遣いが好き、構図が好き、題材が好き…作品や作者に関する知識がなくても、直感的に美しさを感じることができれば、実はそれでOKなのです。
美術館の楽しみ方③音声ガイドを借りる
U.S. Navy photo by Photographer's Mate Airman Justin S. Osborne., Public domain, via Wikimedia Commons
「音声ガイドって、美術が好きな人が借りるものじゃないの?」
そう思った方、待ってください。
もちろん音声ガイドには、自分が知らない作品や作者の背景知識を教えてくれるという大切な機能があります。
しかしそれ以上に、ガイドを通じて「どの作品を観ればいいか」を指示してくれるというメリットもあるのです。
美術館をつまらないと感じてしまう原因は、作品が多すぎてなにを優先して良いかわからず闇雲に歩き回ってしまうことかもしれません。
無駄に疲れてしまうのを防ぐためにも、音声ガイドを上手に活用して要所を抑えて鑑賞するのがおすすめです。
▼関連記事
声優ナレーションやBGM付きも!「美術館 音声ガイド」の使い方をおさらいしよう
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まとめ
正直美術館は、用事がなければ無理に足を運ぶ必要のない場所です。
しかし、もしあなたが「美術館巡りをしてみたいけど、正直つまらない」「何を楽しめばいいかわからない」という思いであれば、この記事で紹介した3つのポイントに注意してチャレンジしてみてください。
美術に関する知識は美術館に通っているうちに意外と身に付くので、だんだん鑑賞が楽しくなりますよ!

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イタリア・ローマの大学の美術史修士課程に在籍中。3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経てフリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。
イタリア・ローマの大学の美術史修士課程に在籍中。3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経てフリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。
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