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2022.1.17
【スペイン印象派画家】ホアキン・ソローニャの魅力と特徴を解説
みなさんは印象派と聞いてどんな画家を思い浮かべますか?
印象派の作品の多くはセザンヌやドガなどのフランス画家が中心となって作成されていました。
そんな中、スペインにも印象派の潮流に乗って作品を残していた画家がいます。
それがホアキン・ソローニャです。
今回の記事では、ホアキン・ソローニャの人生、彼の作品の特徴、作品の楽しみ方について紹介します。
ホアキン・ソローニャの人生
Joaquín Sorolla, Public domain, via Wikimedia Commons
ホアキン・ソローニャは1863年、スペイン第三の都市バレンシアに生まれました。
幼い時に両親をコレラで失ったことから母方の妹に育てられ、バレンシアの王立美術学校で絵を学びました。
絵の才能が認められたことからローマやパリを訪れる機会を得て、特にフランスにおいて印象派の画家の影響を受けたと言われています。
1889年からはスペインに戻り、強い太陽の光と素朴な風景の様子を収めた画風で人気を集めました。
ホアキン・ソローニャの作品の特徴は?
Joaquín Sorolla, Public domain, via Wikimedia Commons
ホアキン・ソローニャは、人々の生活の中の素朴な一場面をとらえた作品を多く残しています。
特に海辺をテーマにした作品は、地中海の日差しの強さときらきらと光る水の描写に長け、見る人を魅了します。
作品にはフランスで受けた印象派からの影響が感じられ、色彩を大胆に使っている点が特徴です。
ソローニャの作品の多くは、生まれ故郷であるスペインの人々や風景をテーマにしています。
スペインの強い太陽の光や、空、波、水の反射などを通して、まるで自分がその場にいるかのようなパワーを感じることができます。
ホアキン・ソローニャの作品はここに注目!
Joaquín Sorolla, Public domain, via Wikimedia Commons
ソローニャの作品を観る際にはまず遠くから、そして一度近づいてディテールを、そしてもう一度離れて観直すというのがおすすめです。
ホアキン・ソローニャの作品の特徴は「日差し」の表現と言えます。
彼が生まれたバレンシアという街は、スペインの地中海沿岸にあり、年間300日が晴れという天気に恵まれた場所です。
雨の多い日本に暮らしている私たちには、少し想像しづらいことですよね。
そんなホアキン・ソローニャの海辺をテーマにした作品の中には、緑や赤、黄色など、海の色にそぐわないような絵具が用いられることもあります。
近づいてみてみると色の主張が激しく、何が描かれているのかわからないほどです。
しかし、離れてカンバス全体を見てみると、そこには地中海の豊かな世界を感じることができる不思議な構造となっています。
もしかしたら、こんなにカラフルな世界は画家の誇張ではないかと感じるかもしれません。
しかし、これほど地中海のまぶしさを表現しているものは他にないと思えるくらい、彼の繊細な色彩感覚は的確にふるさとの景色を映し出しているのです。
画家の目を通して見る地中海の景色
ホアキン・ソローニャの自由で生き生きとした作品は、落ち込んでいるときに見たい力強さがあります。
素朴ながら温かく豊かな生活の様子を、スペインを代表する印象派画家の目を通じて見ることができる作品です。
ホアキン・ソローニャの作品に出会った際には、ディテールと全体像の両方をじっくり楽しんでみてくださいね。
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イタリア・ローマ在住美術ライター。2024年にローマ第二大学で美術史の修士を取得し、2026年からは2つめの修士・文化遺産法学に挑戦。専攻は中世キリスト教美術。イタリアの前はスペインに住んでいました。趣味は旅行で、訪れた国は45カ国以上。世界中の行く先々で美術館や宗教建築を巡っています。
イタリア・ローマ在住美術ライター。2024年にローマ第二大学で美術史の修士を取得し、2026年からは2つめの修士・文化遺産法学に挑戦。専攻は中世キリスト教美術。イタリアの前はスペインに住んでいました。趣味は旅行で、訪れた国は45カ国以上。世界中の行く先々で美術館や宗教建築を巡っています。
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