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EVENT

2024.12.17

「立体が魅せる 絵本アートの世界」人気作家のしかけ絵本を親子で楽もう!横浜人形の家 12/21〜

人形専門の博物館「横浜人形の家」で、紙製のおもちゃの変遷から現在活躍している絵本作家のしかけ絵本まで紹介する展示が開催されます。

「立体が魅せる 絵本アートの世界 ー『組み上げ絵』から『しかけ絵本』までー」という展覧会で、会期は2024年12月21日(土)~2025年3月16日(日)までです。

「立体が魅せる 絵本アートの世界 ー『組み上げ絵』から『しかけ絵本』までー」

「立体的に魅せる」ことに注目する本展では、飛び出す絵本をはじめ、緻密な技巧が施されたペーパークラフトや豆本など、紙を使った様々な表現に出会えます。

会場には、しかけ絵本を閲覧できるスペースやフォトスポットも登場するそうです。お子様と一緒に絵本の世界を楽しみたい方におすすめの展覧会です。

展覧会のみどころ

この展覧会は、紙製のおもちゃから最新のしかけ絵本まで楽しめます。

「組み上げ絵(立版古)」は、明治・大正期に親しまれた紙細工の立体模型です。組み立てると、建物や風景などが立ち上がります。​​また、昭和30~40年代の懐かしい少女向け雑誌の紙製ふろくも展示されます。

そして、本展のハイライトは、国内外で活躍する作家たちのしかけ絵本の展示です。しかけと聞くと、飛び出す絵本を思い浮かべますが、様々な表現があります。
のぞいて楽しむ「ピープショー」や精巧な技術が施された豆本など、色々なスタイルの絵本に出会えるのが本展の魅力のひとつです。

巧みなしかけで魅せる作家たち

ここでは、出展する作家6名を紹介します。

すぎはらけいたろうさん

すぎはらけいたろうさんの作品

すぎはらけいたろうさんは、絵本とデザインの仕事を主軸に幅広いジャンルで活動する作家さんです。

絵本の代表作は『たべるのだあれ?』シリーズ(東京書店)です。ページをめくると動物の顔が立ち上がり、ページを開閉すると口がモグモグと動きます。

この絵本は、イタリアやオランダのデザイン賞で金賞に輝き、国際的に高い評価を得ています。

紙成鳴美さん

紙成鳴美さんの作品

紙成鳴美さんは、卓越した技術でしかけや紙を用いて作品を制作されています。映画やCM、テレビ番組で多数のクラフトワークを手がけ、ポップアップ作品では数々の賞を受賞。

また、絵本『なないろロディ』(小学館)では、ポップアップの設計を担当しました。イタリアの人気キャラクター「ロディ」のカラフルで賑やかな世界観を演出するしかけが施されています。

北野有里子さん

北野有里子さんの作品

北野有里子さんは、手のひらに収まる豆本を開くとドールハウスが現れるという唯一無二の作品を制作されています。

精巧な技術力に裏付けられた魅力あふれる作品は、国内の展示販売会のほか、海外でも作品を発表し、人気を博しています。

COCHAE(コチャエ)

COCHAE(コチャエ)の作品

COCHAE(コチャエ)は、軸原ヨウスケさん、武田美責さん、菅野沙耶さんによるデザイン・ユニットです。”あそびのデザイン”をテーマに、おもちゃの開発や商品の企画、ワークショップなど、幅広い活動をされています。

多数の受賞歴がありますが、2008年にグッドデザイン賞を受賞した「ファニーフェイスカード」は、自由な折り方で何通りもの顔を作れる「パズルのような折り紙」として国内外で高く評価されています。

吉田稔美さん

吉田稔美さんの作品

吉田稔美さんは、1999年の「イタリア・ボローニャ国際絵本原画展」での入選をきっかけに、国内外で高い評価を得ている作家さんです。2001年からは、のぞくしかけ絵本「ピープショー」を制作・研究されています。

「ピープショー」は17世紀末にヨーロッパで考案された箱状のおもちゃで、小さな穴から片目でのぞくと、絵に奥行きが生まれ不思議な空間が現れます。

渡邉千夏さん

渡邉千夏さんの作品

渡邉千夏さんは、「しかけのグラフィックデザイン」をテーマに、オリジナルのしかけを用いて制作しています。

『かがみのえほん』シリーズ(福音館書店)は、反射する紙の特性を活かした絵本です。
絵本を90度に開くと両側のページが映り込み、まるでキャラクターが目の前にいるかのように見えます。

また、上の写真の『かたちえほん おはなさん』は、すべてのページが前後の絵とつながるユニークな構造の絵本です。

絵本作りのイベントも開催

立体的なおもちゃや絵本を楽しめる本展では、ミニ絵本やしかけ絵本(しかけカード)を作るイベントも開催されます。

展覧会で絵本の魅力を味わった後に、オリジナルの一冊を作ってみるのはいかがでしょうか?絵本作りにチャレンジしたい方やお子様と一緒に工作したい親御さんにおすすめです。

詳細は横浜人形の家ホームページでご確認ください。

※事前にお申し込みが必要なイベントもあります。また、当日受付のイベントは先着順となりますので、ご了承ください。

しかけ絵本を見て楽しむだけでなく、閲覧スペースやイベントを通して体験もできる本展。
紙を使った奥深い表現に触れられる機会ですので、ぜひ足を運んでみてください。

画像提供:横浜人形の家

展覧会情報

立体が魅せる 絵本アートの世界 ー「組み上げ絵」から「しかけ絵本」までー

会期:2024年12月21日(土)~2025年3月16日(日)
会場:横浜人形の家 2階多目的室
開館時間:9:30~17:00 ※最終受付16:30
休館日:毎週月曜日
※月曜日が祝日の場合は開館し翌火曜日に振替休館
※年末年始は12月29日(日)〜1月3日(金)まで休館
公式サイト:立体が魅せる 絵本アートの世界 ー「組み上げ絵」から「しかけ絵本」までー

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浜田夏実

浜田夏実

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アートと文化のライター。アーティストのサポートや、行政の文化事業に関わった経験を活かし、インタビューや展覧会レポートを執筆しています。難しく考えがちなアートを解きほぐし、「アートって面白い」と感じていただける記事を作成します。

アートと文化のライター。アーティストのサポートや、行政の文化事業に関わった経験を活かし、インタビューや展覧会レポートを執筆しています。難しく考えがちなアートを解きほぐし、「アートって面白い」と感じていただける記事を作成します。

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