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LIFE

2024.11.30

【東京】アートな体験ができる最新ミュージアムカフェに行ってみた!

近年のアートスポットのトレンドといえば、美術品を「鑑賞」するだけでなく、「体感」できるミュージアム。作品に触れられたり、アートの世界に入り込んだり、イマーシブな体験ができるのが魅力です。

さらに美術館に併設のカフェでも、アートを体感できる話題のスポットが登場しています。

ひと休みしつつも新感覚な体験ができる、最新ミュージアムカフェをチェック!

チームラボ《茶の木》、チームラボ《小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々》©チームラボチームラボ《茶の木》、チームラボ《小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々》©チームラボ

「チームラボボーダレス」で幻想的な作品の世界を探検!

Bubble Universe: 光の球体結晶、ぷるんぷるんの光、環境が生む光 - ワンストロークチームラボ《Bubble Universe: 光の球体結晶、ぷるんぷるんの光、環境が生む光 - ワンストローク》©チームラボ

最初にご紹介するのは、2024年2月に麻布台ヒルズにオープンした「森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス」。

お台場で人気を博したアートスポットが、今トレンドの複合施設・麻布台ヒルズに移転しました。

チームラボと言えば、アーティストやプログラマー、エンジニア、グラフィックデザイナーなどによるアート集団。東京・豊洲にあるチームラボプラネッツ TOKYO DMM、大阪・大阪市立長居植物園を舞台としたチームラボ ボタニカルガーデン、佐賀・武雄温泉にある御船山楽園ホテルなど、最新デジタル技術を駆使したアートスポットを全国各地で手掛けています。

さらに日本だけでなくシンガポールや上海、マカオなど海外でも大人気。日本の施設も、海外からの旅行者で賑わっています。

チームラボ《反転無分別:境界を越えて描く - One Stroke》©チームラボチームラボ《反転無分別:One Stroke》©チームラボ

各地で個性の異なるアート空間を展開するチームラボですが、ここ、麻布台ヒルズのチームラボボーダレスは、境界のないアート群による「地図のないミュージアム」がコンセプト。

作品が部屋から部屋へと移動し、ほかの作品と影響し合い混ざり合い、連続した1つの世界を作り上げています。壁だけでなく床一面に描き出されるものや、触ると変化するものなどもあり、まるで自分も作品の一部になったかのような没入感が面白い!

作品は色や形が刻々と変化していくので、1つの作品でもずっと眺めていられます。
館内は写真も動画もOKなので、ぜひ気に入った作品を背景に撮影を。幻想的なショットが撮れること請け合いです。

日本の伝統文化×アートがコラボしたカフェへ

チームラボ《円相 - Gold Light》©チームラボチームラボ《円相 - Gold Light》©チームラボ

そんな新感覚ミュージアムのカフェは、やっぱりユニーク! 「EN TEA HOUSE - 幻花亭」は、チームラボボーダレスの一角にあるティーハウスです。
暗室のような静かな店内にも作品が展開されており、アートとカフェタイムを一緒に楽しむことができます。

店内の壁に描かれている作品は、禅における書画のひとつ「円相」。一筆で描かれた円形は立体的に動き、視点を変えることで円形に見える瞬間がある、という不思議な作品です。

提供しているカフェメニューは、茶葉ブランドEN TEAとコラボしたドリンクやスイーツ。お茶はスタンダードな緑茶のほかに、お米由来のライスミルクで割ったラテもあります。

凍結柚子抹茶(抹茶と柚子とオーツミルクのジェラート)+焙じ茶カモミール・ライスミルクラテ1,300円凍結柚子抹茶(抹茶と柚子とオーツミルクのジェラート)+焙じ茶カモミール・ライスミルクラテ1,300円/チームラボ《茶の木》、《小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々》

驚きなのは、カフェメニューまでもが作品の一部になっていること。
ドリンクやスイーツを置いたテーブルに、作品が描き出されるというユニークな仕掛けです。

《小さきものの中にある無限の宇宙に咲く花々》という作品は、ドリンクがテーブルに提供されると、カップの中に花が咲き、カップを手に取ると花が散る、というもの。
もうひとつの作品《茶の木》は、ジェラートの器を置くとそこから茶の木の枝が伸び、白い花を咲かせます。

いただいたのは、焙じ茶カモミール・ライスミルクラテとジェラートのセット。有機玄米を使ったライスミルクのティーラテは、お砂糖不使用ながら玄米の持つほんのりとした甘みが感じられる優しい味わいです。
焙じ茶ならではの香ばしさと、カモミールの華やかな香りでほっとできます。

凍結柚子抹茶は乳製品を使わないヴィーガンジェラートで、ヴィーガンならではの爽やかな後味が特徴。スプレードライ方式で粉末にした柚子の果汁が振りかけてあり、さっぱりと楽しめます。

チームラボ《人間はカメラのように世界を見ていない》©チームラボチームラボ《人間はカメラのように世界を見ていない》©チームラボ

「EN TEA HOUSE - 幻花亭」は、チームラボボーダレスの入館者のみが利用できるので、アート鑑賞の後にぜひ体験してみて。

入館チケットは売り切れが続出しているため、オンラインで事前購入するのがベストです。

ちなみにチームラボボーダレスがある麻布台ヒルズは、麻布台ヒルズ ギャラリーや奈良美智のパブリックアートなどのアートスポットがあるので、合わせて楽しむのがおすすめです。

施設概要

森ビル デジタルアート ミュージアム:エプソン チームラボボーダレス
所在地:東京都港区虎ノ門5-9 麻布台ヒルズ ガーデンプラザB B1F
アクセス:日比谷線神谷町駅5番出口から徒歩2分
開館時間:9:00~21:00(入館は閉館の1時間前まで)
休館日:不定休 ※12月17日(火)、1月21日(火)
観覧料: エントランスパス一般3,800 円~(入場日により異なる)/中学生・高校生2,800円/子ども1,500円
公式サイト:https://www.teamlab.art/jp/e/tokyo/
お問い合わせ:https://forms.gle/PEBehLCuuFjqpWLd9

誰にも教えたくない!? 隠れ家のようなミュージアム

インテリアもかわいいカフェ ヴァローリスインテリアもかわいいカフェ ヴァローリス

もうひとつのおすすめは、2020年10月にオープンした「ヨックモックミュージアム」。
青山の骨董通り近くの静かな一角にあり、まるで邸宅のような雰囲気が魅力の小さな美術館です。

世界有数と言われるピカソのセラミックコレクションを所蔵する珍しい美術館で、動物や植物をモチーフとした、色彩豊かなセラミック作品の数々を鑑賞することができます。

ピカソと言えば「青の時代」と呼ばれる寂寥感漂う初期作品群や、戦争の悲惨さを描いた《ゲルニカ》などのキュビスム作品のイメージがありますが、恋人とともに南仏に移住した後年のピカソのセラミック作品は、多幸感あふれるものが多いようです。

そして、作品鑑賞とともにぜひ楽しんでほしいのが、美術館1階にある「カフェ ヴァローリス」でのカフェタイムです。

ラ ペ(590円)と、ラテアートができるart for latte(1,200円)フランス語で平和を意味するラ ペ(590円)と、ラテアート体験ができるart for latte(1,200円)

カフェ ヴァローリスでは、ヨックモックグループ内のハイエンドパティスリーブランド・アン グランのスイーツを味わえます。

アン グランの代名詞である「ミニャルディーズ」は、まるで宝石のようなミニサイズのお菓子。
フルーツやハーブを組み合わせた見た目も美しいケーキたちは、どれも香りや食感が秀逸です。

南仏をイメージしたというラ ペは、ベルガモットが香るムースショコラの中に、ラベンダーのクレームブリュレとあんずのコンポートをしのばせたひと品。

ピカソが愛した南仏をイメージしたという、ミュージアム限定フレーバーです。

ミュージアムカフェでアートをプチ体験

art for café(1,650円)。ヨックモックのプティシガール付きがうれしい!art for café(1,650円)。ヨックモックのプティ シガール付きがうれしい!

さらにアート体験ができるカフェメニューがあるのも、ヨックモックミュージアムならでは。
クラフトキットにドリンクと焼菓子がついた「art for café」は、飲み物を片手に気軽にアートに触れられるアートキットメニューです。

オーダーしたのは、コースター作りができるクラフトキット。コースターを回しながら付属の色えんぴつで5本の線を描き、線と線が交わって偶然できた面に、その日の気分で色を塗るというもの。コーティングシールを貼って完成です。作った作品を持ち帰れるのもうれしいところです。

もうひとつのおすすめは、バリスタ監修のラテアートを体験できるメニュー「art for latte」。ベースのカフェラテと別添えのミルクを使って、好きな絵柄を描きます。参考の動画をスマホで見られるので、初めてでも意外と上手にできる!

カフェでのんびりしながら手軽にできるクリエイティブワークは、休日の気分転換にぴったりです。もう少し本格的なアート体験なら、不定期開催しているピカソをテーマとしたワークショップもチェックしてみて。

展示室内には、アトリエをイメージしたフォトスポットも展示室内には、アトリエをイメージしたフォトスポットも

ヨックモックミュージアムでは、さまざまな切り口でコレクションを初回する企画展を開催しています。

「ピカソ・セラミック『見立て』の芸術」は、2025年12月28日まで開催。牧神パンをモチーフにした大皿をはじめとするセラミック作品を、遊び心あふれる展示方法で紹介しています。

さらにセラミックのほかにも、版画による陶器市の催事ポスターも公開中。ピカソがセラミック制作の本拠地とした、ヴァローリス市の依頼で制作されたもので、ここでしか見られない貴重な作品です。

施設概要

ヨックモックミュージアム
所在地:東京都港区南青山6-15-1
アクセス:各線表参道駅B1出口から徒歩約9分
開館時間:10:00~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館日:月曜(祝日の場合翌平日)・年末年始・展示替期間
観覧料: 一般1,200円/大学生・高校生・中学生800円
公式サイト:https://yokumokumuseum.com/
お問い合わせ:03-3486-8000

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若宮早希

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旅がライフワークのブックエディター/ライター。旅行ガイドの企画・制作、紀行文の執筆などをしています。“お出かけ”をテーマにアート情報を発信します!

旅がライフワークのブックエディター/ライター。旅行ガイドの企画・制作、紀行文の執筆などをしています。“お出かけ”をテーマにアート情報を発信します!

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