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LIFE

2025.1.24

【渋谷・青山】ギャラリーを併設したオシャレ空間でアートなショップ巡り

アートギャラリーとショップ・飲食店が融合した複合施設は近年のトレンド。気負うことなく作品が楽しめるので、アート初心者さんにもおすすめのスポットです。なかでもギャラリーとショップが融合したお店は、休日のお出かけついでに立ち寄ってみるのにぴったりです。お買い物と一緒に気軽にアート鑑賞が楽しめる(しかも無料!)、ギャラリー×ショップの複合空間をご紹介します。

d47のショップでは展覧会と連動したアイテムが購入できる。関連イベントも開催d47のショップでは展覧会と連動したアイテムが購入できる。関連イベントも開催

日本全国の優れた“クラフト”に触れる企画展を開催中

現在ミュージアムで開催中の企画展「NIPPONの47 2025 CRAFT 47の意志にみるこれからのクラフト」現在ミュージアムで開催中の企画展「NIPPONの47 2025 CRAFT 47の意志にみるこれからのクラフト」

まず初めに訪れたのは、渋谷ヒカリエの8階にある「d47」。見学自由のミュージアム、ミュージアムに関連したアイテムを扱うショップ、食堂を併設しています。

手掛けているのは、デザイン活動家のナガオカケンメイ氏が主宰するD&DEPARTMENT PROJECT。「ロングライフデザイン」をテーマに、日本全国から“息の長いその土地らしいデザイン”を発信しています。

D&DEPARTMENT PROJECT では47都道府県に1カ所ずつ拠点を作りながら、物販・ 飲食・出版・観光を通して地域の魅力を紹介。北海道・福島・富山・三重・沖縄など現在日本全国に12、さらに韓国と中国にも拠点があり、どのお店も個性豊かで素敵なんです。

栃木県益子町の久保田由貴氏によるティーポット栃木県益子町の久保田由貴氏によるティーポット

東京の拠点のひとつがd47。こちらのミュージアム「d47 MUSEUM」では現在、“クラフト”をテーマに企画展を開催中です。独自の基準で各都道府県から1つずつクラフト作家を選び、作品を紹介しています。選ばれているのは、伝統の技術や文化を継承しつつも暮らしの変化を受け止め、進化しているもの。利益至上主義ではなく、自然・環境・地域・人と循環しながらつながっているもの。
そんな視点から選ばれた日本の“ものづくり”が紹介されています。

たとえば益子焼で知られる栃木県からは、陶芸作家の久保田由貴氏による陶器の器。現代のライフスタイルやインテリアに馴染むデザイン、使い勝手のよさを考慮して作られているそう。
青森県は、弘前市のギャラリーCASAICOで作られる「ぼたん絵」。青森が誇るねぷた祭りの台座に使われる牡丹模様に注目した作品です。

青森県弘前市の葛西彩子氏(CASAICO)・小野隆昌氏によるぼたん絵青森県弘前市の葛西彩子氏(CASAICO)・小野隆昌氏によるぼたん絵

ミュージアムで紹介されている作品がショップで買える!

館内では企画展で紹介されている作品のほか、全国各地のクラフトを扱っている館内では企画展で紹介されている作品のほか、全国各地のクラフトを扱っている

食器やインテリア、ファッションなど紹介されている作品は多岐にわたり、普段の生活に取り入れてみたくなるものばかり! 日本の工芸品の素晴らしさ、地域による個性の違いを再確認できます。こちらの素敵なところは、ミュージアムのお隣にあるショップで、紹介されている作品を購入できるところなんです。

気になった作品を実際に手に取り、選ぶことができるので、より作品を身近なものに感じられます。デザイン性や品質が高く、実用性があって高価すぎない。実際に使って楽しむことを考えられたセレクトが魅力です。ミュージアムで紹介されている作家・作品以外のアイテムもあり、すみずみまでチェックしたくなるラインナップです!

ミュージアムとショップのほかに、日本の郷土料理をテーマとした食堂もあるので、ランチやディナーに立ち寄ってみてはいかがでしょうか?

ショップ概要

■d47
所在地:東京都渋谷区渋谷2-21-1 渋谷ヒカリエ8F
アクセス:各線渋谷駅ヒカリエ口直結
営業時間:ショップ12:00~20:00、ミュージアム12:00~20:00(最終入館~19:30) ※SNSを確認
定休日:ミュージアム・ショップは会期中無休、食堂は水曜 ※SNSを確認
公式サイト:https://www.d-department.com/ext/shop/d47.html
お問い合わせ:ミュージアム・ショップ03-6427-2301、食堂03-6427-2303

展覧会概要

■NIPPONの47 2025 CRAFT 47の意志にみるこれからのクラフト
会期:~2025年3月16日(日)
観覧料:無料(ドネーション形式)

あのストリートブランドのコンセプトストアへ♪

店内のインテリアはインダストリアル&ヴィンテージ風店内のインテリアはインダストリアル&ヴィンテージ風

DIESEL(ディーゼル)は1978年に創業したイタリア発のアパレルブランド。デニムを主力商品とした“プレミアムカジュアルブランド”として日本でも人気です。
存在感のあるストリートファッションは、若い世代だけでなく幅広い年代に愛されています。そんなDIESELのショップ内に、アートギャラリーがあることをご存じでしょうか?

ギャラリーがあるのは、渋谷の宮下公園の向かいに位置するDIESEL SHIBUYA。2フロアからなる国内最大規模の店舗を、2024年5月にリニューアル。
ブランドのクリエイティブ・ディレクターであるグレン・マーティンス氏のディレクションにより、レストランとアートギャラリーを併設した世界唯一の大型コンセプトストアに生まれ変わったのです!
最新コレクションはもちろん、渋谷店限定アイテムや90年代前半のデッドストックデニムなど、注目のアイテムが揃っています。

新進気鋭のアーティストの作品に出会えるギャラリー

トリスタン・ホリングスワースの写真展「COLOR WORKS」より(現在は会期終了)トリスタン・ホリングスワースの写真展「COLOR WORKS」より(現在は会期終了)

そんなDIESEL SHIBUYAの地下1階にあるのが、「DIESEL ART GALLERY」です。世界各地からさまざまなジャンルのアーティストを招いて、年4回の企画展を開催。作品を展示するだけでなく、DIESELとコラボしたオリジナルグッズやアーティストの関連アイテムも販売しています。

直近で注目を集めたのは、ロサンゼルスの写真家トリスタン・ホリングスワースの写真展「COLOR WORKS」。
アナログ技法で自然、人間の感情、シュールレアリズムを表現した幻想的な作品の数々が展示されました(現在は会期終了)。
「DIESEL ART GALLERY」では、知名度・ジャンル・世代を問わない新進気鋭のアーティストを紹介。ほかでは見られない前衛的な作品に出会えるチャンスです。

洞窟のような雰囲気がかわいいCucina Diesel Farm洞窟のような雰囲気がかわいいCucina Diesel Farm

お買い物やアートを楽しんだあとは、1階のレストラン「Cucina Diesel Farm」にもぜひ足を運んでみて。こちらはDIESEL創始者レンツォ・ロッソの故郷であるイタリア・ヴェネト州にあるレストランが渋谷に初上陸。
ヴェネト州の本格的な伝統料理が味わえると評判です。カフェタイムなら、DIESELのロゴをあしらったかわいいケーキをぜひ!

ショップ概要

■DIESEL SHIBUYA
所在地:東京都渋谷区渋谷1-23-16 cocoti B1-1F
アクセス: 各線渋谷駅B1出口から徒歩1分
営業時間:11:30~20:00
定休日: 不定休
公式サイト:https://www.diesel.co.jp/
お問い合わせ:03-6427-5955

美しい建築も見どころのアートな複合空間

石本藤雄展-マリメッコの花から陶の実へ-(2019) 会場風景 撮影:大谷宗平(ナカサアンドパートナー ズ)©スパイラル/株式会社ワコールアー トセンター石本藤雄展-マリメッコの花から陶の実へ-(2019) Photo:Sohei Oya(Nacasa&Partners) ©SPIRAL/Wacoal Art Center

表参道にあるSPIRAL(スパイラル)は、1~6階にアートギャラリーやレストラン、カフェ、ショップなどが集まる複合施設。1985年に誕生した、ギャラリーを擁する複合施設の先駆け的な存在です。
建築家・槇文彦氏が手掛けた建物は、正方形や円形、円錐など“純粋幾何学体”で構成された空間の美しさも特徴です。
エントランスホールから2階へと続くエスプラナード(大階段)、螺旋状にスロープが設置された円筒形の吹き抜けのアトリウムなどでは、さまざまな展覧会が開催されており、自由に見学できます。

NSK 100周年記念展覧会 SENSE OF MOTION Photo:Junpei Kato ©SPIRAL/Wacoal Art CenterNSK 100周年記念展覧会 SENSE OF MOTION Photo:Junpei Kato ©SPIRAL/Wacoal Art Center

展覧会は館内の各所で行われ、海外アーティストの個展や国内作家のクラフト展、美術大学の卒業制作展など多岐にわたります。それぞれ会期が異なり、ジャンルもさまざまなので、いつ訪れても新鮮な気持ちでアートを楽しめるのが魅力です。

そんなSPIRALのコンセプトは、「生活とアートの融合」。ただアートを鑑賞するだけでなく、暮らしに取り入れて生活を豊かにしようというもの。パブリックスペースで作品を楽しんだあとは、ライフスタイルショップやカフェ、ネイルサロンなどをその日の気分でのぞいてみましょう。

お部屋に飾ってみたくなるアート雑貨が多彩

Spiral MarketはSPIRAL内のほか、丸の内や二子玉川など5店舗展開Spiral MarketはSPIRAL内のほか、丸の内や二子玉川など5店舗展開

作品画展示されたアトリウムの螺旋スロープを上ると、2階には生活雑貨ショップ「Spiral Market」があります。
広い店内には、国内外からセレクトしたテーブルウェアやインテリア雑貨、ジュエリー、バスアロマグッズなどが約6万点! 日々の生活を彩ってくれる、アートと雑貨のセレクトショップです。

ちなみにオンラインで人気のアイテムは、「Spiral Print Collection」。アーティストの作品を高精細に再現できるジークレープリント。国内作家のペインティング・グラフィック作品を販売しています。デザインが多彩で手軽に購入できるので、これを機にお部屋にアートを取り入れてみてはいかがでしょうか?

「Spiral Print Collection」
小林一毅 こばやしいっき/はなすことから生まれる 1「Spiral Print Collection」
小林一毅 こばやしいっき/はなすことから生まれる 1

そのほかにもSPIRALには、魅力的なお店がいろいろ。ファッションブランド・ミナ ペルホネンが手掛けるショップ「call(コール)」や、店内で季節ごとのアート作品を飾る「Spiral Nail Salon」、ギャラリーに隣接する「Spiral Café」などもチェックしてみて。

青山通りに面した屋外スペースでは、期間限定イベントが行われたりと賑やか。アートに触れつつ休日を過ごすのにぴったりです。

施設概要

■SPIRAL
所在地:東京都港区南青山5-6-23
アクセス: 各線表参道駅B1出口から徒歩1分
営業時間:11:00~19:00(店舗により異なる)
定休日: 無休(夏季・年末年始を除く)
公式サイト:https://www.spiral.co.jp/
お問い合わせ:03-3498-1171(Spiral Market は03-3498-5792)

【写真12枚】【渋谷・青山】ギャラリーを併設したオシャレ空間でアートなショップ巡り を詳しく見る

むらいさきの個展「Spring has come」南青山イロハニアートスタジオにて開催!2025.2.22(土)-2.24(月・祝)11時〜18時

若宮早希

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旅がライフワークのブックエディター/ライター。旅行ガイドの企画・制作、紀行文の執筆などをしています。“お出かけ”をテーマにアート情報を発信します!

旅がライフワークのブックエディター/ライター。旅行ガイドの企画・制作、紀行文の執筆などをしています。“お出かけ”をテーマにアート情報を発信します!

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