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STUDY

2022.11.4

ラプンツェルのお城のモデル!『モンサンミッシェル』の歴史と様式を解説

『塔の上のラプンツェル』はディズニープリンセスシリーズの大人気作品であり、作中には西洋の様々な建造物や衣装が登場します。
美しい映像の中でも湖からランタンを飛ばすシーンは特に有名で、その背景に堂々と描かれているのが、ラプンツェルが生まれたお城です。

Amaustan, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

この記事では、ラプンツェルのお城のモデルとなったフランスの『モンサンミッシェル(モンサンミシェル)』について、歴史と様式について詳しく紹介します。

ラプンツェルお城のモデル『モンサンミッシェル』とは

Benh LIEU SONG, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons

『塔の上のラプンツェル』は、ドイツでまとめられたグリム童話が原作になっていますが、お城のモデル『モンサンミッシェル』は、フランスの西海岸に浮かぶ小島にある修道院です。
モンサンミッシェルという名前の「モン」は山、「サン・ミシェル」とは大天使ミカエルのことを指しており、日本語に訳すと「大天使ミカエルの山」という意味になります。

作中のお城とモンサンミッシェルの違い・類似性はココ!

モンサンミッシェルは陸から少し離れた小島にあり、潮の満ち引きによって陸と地続きになったり島として独立したりする仕組みになっています。
『塔の上のラプンツェル』の作品では、小島の頂上に建てられているのは王族の住むお城ということになっていますが、モンサンミッシェルは修道院です。
修道院を囲むように街が広がっており、島に上陸すると狭い路地が複雑に続いています。
ラプンツェルの作品の中でも、この城下町で人々が買い物をしたりダンスをしたりしている様子が描かれており、モンサンミッシェルとの類似性を感じることができます。

『モンサンミッシェル』の歴史

Antoine Lamielle, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

モンサンミッシェルの起源は?

モンサンミッシェルは、もともと先住民であるケルト人が聖地としていた場所に、10世紀頃にベネディクト会が修道院を建設したことが起源です。
数世紀にわたり増改築が繰り返されて現在の姿に至るため、建物の中には時代ごとの様々な建築様式が含まれています。

時代により様々な目的で利用されていた

14から15世紀にフランスとイギリスの間におきた百年戦争では、イギリスに近い立地から要塞として利用されたこともありました。
18世紀末のフランス革命以降は修道院が廃止されたため、モンサンミッシェルは宗教的建造物としての機能を失い国家の監獄として利用されていました。
しかし、19世紀中ごろに再び修道院としてミサが開かれるようになり、現在では数名の修道士がモンサンミッシェルに居住しています。
1979年にはユネスコ世界遺産に登録され、現在ではフランスでも有数の観光名所として多くの人が訪れる場所となっています。

『モンサンミッシェル』の建築様式は様々な様式を取り入れた複雑な構造

Antoine Lamielle, CC BY-SA 4.0, via Wikimedia Commons

モンサンミッシェル修道院に関しては、10世紀から改築や増築を繰り返されてきたことから、一概に「建築様式」を語ることはできません。
主要な建築部分はゴシック様式が用いられているため、大きくゴシックに分類されることもありますが、実際には中世に流行った様々な様式が用いられています。
カロリング期(8~10世紀)、ノルマン様式(11~12世紀)、ロマネスク様式(10~12世紀)が取り入れられているなど、かなり複雑な構造になっています。
これは、ただ時代の変化とともに様式の変化が進んだというだけではなく、要塞として利用されていた時代にロマネスク部分が破壊されてしまったという背景もあります。
モンサンミッシェルの複雑な歴史背景が、この唯一無二の多様性を持つ建造物を生み出したのですね。

まとめ

『塔の上のラプンツェル』のランタンのシーンでは、ラプンツェルとユージーンは湖畔からボートでお城を眺めています。
モデルとなったモンサンミッシェルの周囲は実際のところ海であり、潮の満ち引きで景観が変わる不思議な場所なのです。
以上、ファンタジーの世界にも負けないぐらいの美しさを誇るモンサンミッシェルの歴史と建築様式解説でした。

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はな

はな

3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経て2021年秋よりイタリアの大学で美術史修士課程に進学予定。フリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。

3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経て2021年秋よりイタリアの大学で美術史修士課程に進学予定。フリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。

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