EVENT
2025.4.10
白川湖の水没林ライトアップ、光と漆黒の闇が生み出す異空間アート~クラウドファンディング型ふるさと納税も開始~
まるで夢の中に迷い込んだかのような、息をのむ光景が今年も山形県飯豊町(いいでまち)に出現します。春の雪解け水が満たす白川湖に、シロヤナギの木々が静かに浮かび上がる「白川湖の水没林」。この自然が生み出す期間限定の神秘的な風景を、現代アートのインスタレーションへと昇華させる試みが、2025年4月19日より再び開催されます。地元の有志「飯豊町中津川の森人会」が手がける「白川湖の水没林ライトアップ」は、自然そのものをキャンバスに、光と漆黒の闇を用いて、訪れる者を異空間へと誘います。
目次
自然の偶然が生んだ「水没林」という名の舞台
飯豊連峰の豊かな雪解け水が注ぎ込むことで、春の約2か月間だけ姿を現す白川湖の水没林。水面から木々が立ち上がる風景は、それ自体が自然の驚異であり、はかない美しさを湛えています。その稀有な景観は近年注目を集め、2023年にはナショナルジオグラフィック誌、2025年にはJR東日本の「TOHOKU RELAX」プロモーションにも取り上げられるなど、多くの人々を魅了してきました。
特に、芽吹く前の「白の水没林」(3月下旬~4月中旬)と、新緑が湖面に映える「緑の水没林」(4月中旬~5月下旬)では、季節の移ろいとともに異なる表情を見せ、写真愛好家やカヌーイスト、キャンパーにとっても特別な場所となっています。
■JR東日本
光の介入が生む、もう一つの水没林 – 現代アートとしてのライトアップ
昼間の穏やかな風景とは一変、夜の帳が下りると、水没林は新たなアート作品へと変貌します。飯豊町中津川の森人会が仕掛けるライトアップは、単なる照明ではありません。計算された光の配置(930LUXの照度を持つLEDライト8基)により、木々のシルエットは闇の中にくっきりと浮かび上がり、水面への反射と相まって、まるで光の彫刻のよう。漆黒の闇が背景となることで、光はより一層その存在感を増し、幻想的でありながらもどこか厳かな、異空間のアート体験を創出します。
特筆すべきは、動力源にガソリン式発電機ではなくポータブルバッテリーを使用している点。これにより、騒音を排し、静寂の中で光と自然、そして自分自身と向き合える、没入感の高い鑑賞環境を実現しています。湖畔には焚き火が灯され、「水没林BAR」ではドリンクも提供。キャンプ場の目の前というロケーションも相まって、リラックスした雰囲気の中でアートと自然を満喫できる、贅沢な時間が流れます。
ライトアップ機材やライトアップ箇所ご紹介
ライトは高出力のLEDライトを使用します。 使用資機材: 930LUXの照度を持つライト×8個
ライトアップにはガソリン式発電機を使わず、ポータブルバッテリーを活用。静かでリラックスできる空間を演出します。
白川湖の水没林ライトアップ 開催概要
【開催期間】2025年4月19日(土)、20日(日)、4月26日(土)~5月11日(日)
【時間】18:00~21:00
【場所】白川湖岸公園 (山形県飯豊町数馬218-1)
【主催】飯豊町中津川の森人会
【協力金】1,000円 (期間中の土日祝、4月26日~5月6日のGW期間)
【協力金の徴収時間】 17:00~21:00
【協力金の用途】※協力金はライトアップ運営や白川湖の環境整備などに使用されます。
【備考】悪天候時は中止。SNSや観光協会ホームページで告知。
【アクセス】東北新幹線米沢駅・高畠駅・赤湯駅から車で45分。JR米坂線手ノ子駅から車で20分。東北中央自動車道南陽高畠ICから赤湯バイパス経由で40分。
■飯豊の観光問い合わせ専用窓口
引用元:白川湖の水没林
アートを支え、未来を育む – クラウドファンディング型ふるさと納税
この唯一無二のライトアップ体験は、単なる観光イベントに留まらず、飯豊町の豊かな自然と地域社会を持続可能な形で未来へ繋ぐための重要な取り組みでもあります。その実現に向け、主催の「飯豊町中津川の森人会」は、「クラウドファンディング型ふるさと納税」 を通じた支援を呼びかけています。
飯豊町は総面積の8割以上を森林が占める自然豊かな地域ですが、過疎化による林業従事者の減少という課題に直面し、大切な森林資源の管理が難しくなりつつあります。また、白川湖の水没林は、特にゴールデンウィーク期間中の日中に観光客が集中し、深刻な交通渋滞や自然環境への負荷が懸念されています。
今回のクラウドファンディングは、こうした課題への挑戦でもあります。皆様から寄せられた貴重なご寄付は、まず水没林ライトアップの開催費用や、さらなる魅力向上のための投資に使われます。さらに、森を守り活かす活動を続ける**「飯豊町中津川の森人会」の運営経費**としても活用させていただきます。ライトアップは、夜間に人々を魅了することで日中の混雑緩和に貢献し、自然環境への負荷を減らすと同時に、宿泊需要の喚起など地域経済の活性化にも繋げたいと考えています。
この取り組みにご賛同いただき、ご寄付くださる方々にとっては、ふるさと納税制度により税金の控除が受けられるメリットがあります。さらに、返礼品として飯豊町自慢のお米や米沢牛など、魅力的な特産品をお選びいただけます。ライトアップで感じた感動を、ご自宅に戻ってからも飯豊町の味覚と共に思い出し、地域との繋がりを感じていただければ幸いです。
美しい水没林の光景を守り、飯豊町の未来を共に育むこの活動に、ぜひ温かいご支援をお寄せください。ご寄付は「ふるさとチョイス」サイトから簡単に行うことができます。皆様の想いが、飯豊町の森と地域を照らす新たな光となります。
■ふるさと納税のガバメントクラウドファンディング「ふるさとチョイス」
森と共に生きる – 飯豊町中津川の森人会
浜から移住し、林業を営む加藤雅史氏が代表を務める「飯豊町中津川の森人会」。30~40代を中心としたメンバーが、森林整備、小規模林業の実践、若手育成、大学との連携による森林研修、芸術家滞在制作プロジェクト「木の作り手プロジェクト」など、多岐にわたる活動を展開しています。「面白いと思った事はやる」をモットーに、森の持つ多面的な価値を追求し、地域に新しい風を吹き込んでいます。今回のライトアップも、彼らの情熱と創造性の結晶と言えるでしょう。
春の夜、白川湖畔に現れる光のアートインスタレーション。それは、自然への畏敬の念と、未来への希望が交差する場所です。五感を研ぎ澄まし、この地でしか味わえない特別な体験を、ぜひその目で確かめてみてください。そして、もしこの活動に心を動かされたなら、クラウドファンディング型ふるさと納税を通じて、飯豊町の森と人の未来を応援してみませんか?
お問い合わせ先
【イベント全般について / 4月19日19時からの報道公開のお申し込み先】
飯豊町中津川の森人会 代表 加藤雅史
090-6035-3341
masashikato.19860111@gmail.com
同会及び白川荘 担当 安部匠
090-5233-0030
yamato.takumi@gmail.com
【クラウドファンディング型ふるさと納税について(制度等)】
飯豊町商工観光課 担当 菊川哲彦
0238-87-0523
i-kankou@town.iide.yamagata.jp

画像ギャラリー
このライターの書いた記事
-
NEWS
2025.04.25
“昭和”がアートとして蘇る没入空間『お台場レトロミュージアム』がグランドオープン
イロハニアート編集部
-
EVENT
2025.04.24
足立区に新たな美の潮流!全国でも例を見ない「美術博物館」足立区立郷土博物館が4月26日リニューアルオープン!
イロハニアート編集部
-
NEWS
2025.04.21
【2025年度中学入試で最多出題の話題作!】画家・蟹江杏の小説『あの空の色がほしい』が100年後まで残る名作の誕生と感動の声
イロハニアート編集部
-
EVENT
2025.04.20
【渋谷・たまプラーザ】絵本の世界がクッキーに☆「名作絵本のクッキー缶セレクション by Cake.jp」4月24日(木)から期間限定で初出店!
イロハニアート編集部
-
EVENT
2025.04.19
「シルバニアファミリー展40th」愛されて40周年!4月25日(金)より開催!コラボ企画も満載【池袋】
イロハニアート編集部
-
EVENT
2025.04.18
【体感する正倉院】アートとテクノロジーが紡ぐ、奇跡の宝庫――特別展「正倉院 THE SHOW」大阪で開催決定!
イロハニアート編集部

アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。
アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。
イロハニアート編集部さんの記事一覧はこちら