EVENT
2026.10.1
【銀座】薬のパッケージやアルミホイルが“見たことのない生きもの”に。カミジョウミカ個展「眼に眼にマカフシギな宇宙」10月3日開幕
東京・銀座のHERALBONY LABORATORY GINZA Galleryで、カミジョウミカ個展「眼に眼にマカフシギな宇宙」が10月3日(土)から開催されます。薬のパッケージやアルミホイルといった暮らしの断片から、細胞や宇宙人、土偶までが入り混じる空想の世界が立ち上がります。
目次
銀座のヘラルボニーギャラリーに、カミジョウミカの宇宙がやってくる
会場となるHERALBONY LABORATORY GINZA Galleryは、「異彩を、放て。」をミッションに掲げるヘラルボニーが銀座に構える拠点の1階にあるギャラリーです。会期は2026年10月3日(土)から11月16日(月)まで。営業時間は11時から19時で、火曜日が定休日となっています(祝日の場合は翌日)。
カミジョウミカは、HERALBONY Art Prize 2024でJINS賞を受賞し、2026年には同プライズの審査員特別賞/黒澤浩美賞を受賞した作家です。2度にわたって評価を受け、注目が高まるなかでの今回の個展。いよいよ銀座で、その作品世界にまとめて触れられる機会がやってきます。
体の内側から、地球の外まで。広がり続けるモチーフ
カミジョウミカが描くのは、細胞や微生物、臓器、そして不気味で摩訶不思議な夢。さらには妖怪や宇宙人、ついには土偶まで登場するそうです。体の内側を見つめていたはずの視線が、いつの間にか地球の外にまで広がっていく――そんなスケールの振れ幅が、作品世界の大きな魅力といえそうです。
長野県で制作を続けるカミジョウミカは、19歳のときに世界で症例がわずか5名という希少難病が判明し、寝たきりの状態となるなかで独学で絵を描き始めたとのこと。以来28年間にわたって描き続けてきた作品の多くは、眠るときに見た夢や空想の世界をテーマにしています。そこには彼女が心惹かれる人体や惑星、虫、菌、動物が現れ、色鮮やかで幻想的な世界が広がります。
日々のほとんどを自室で過ごす彼女にとって、真に自由でいられるのは夢の中の世界と、制作に没頭する瞬間なのだそう。「生きることは描くこと、描くことは生きること。」という信念を胸に、世界中の人々に作品を見てもらうことを夢としています。
アルミホイルに薬のパッケージ。素材は驚くほど身近なもの
果てしない宇宙を思わせる世界をつくり出しているのは、アルミホイルや薬のパッケージ、使い古した布やカレンダーなど、驚くほど日常にあふれた素材です。想像は宇宙の彼方まで広がっても、それを形にするのは暮らしの断片。いつもの日用品が、見たことのない生きものへと姿を変えていきます。
その象徴ともいえるのが、2018年制作の《キラキラしてる胃だよーん》です。アクリルガッシュに薬のパッケージ、スパンコールを組み合わせ、木製パネルに仕上げた655×545mmの作品。画面いっぱいに色とりどりの薬のシートが敷き詰められ、その間をスパンコールの列が縁取るように走っています。タイトルを知ってからもう一度眺めると、この賑やかな区画のひとつひとつが胃の中の風景に見えてきます。
布を重ねて描く《レッドで白い黒の成長》
2025年制作の《レッドで白い黒の成長》は、アクリルガッシュと油性ペンに、寒冷紗や不織布を組み合わせてキャンバスに描いた455×530mmの作品です。赤とピンクを基調にした画面に、白で縁取られた太い黒の線がうねり、その内側を細かな円や線の模様がびっしりと埋め尽くしています。
赤・白・黒という色の名前が並ぶ、なぞなぞのようなタイトルも気になるところ。現実と空想、身近なものと遥か遠いもの。その境界線をひょいと飛び越えて生み出された“世界の住人”たちに、会場でじっくり向き合ってみてください。
初日は在廊トーク、10月24日は分身ロボット「OriHime」で登壇
会期中には、作家本人によるトークイベントが2回予定されています。
初日の10月3日(土)14時からは、カミジョウミカが在廊してのトークイベントを開催。司会はヘラルボニースタッフの北村茉里映さんが務め、作家とともに愉快で不思議な作品世界に迫ります。予約不要、参加無料です。
◾️開催概要
登壇:カミジョウミカ
司会:北村茉里映(ヘラルボニースタッフ)
日程:10月3日(土)14:00~15:00
場所:HERALBONY LABORATORY GINZA Gallery(東京都中央区銀座2丁目5−16銀冨ビル1F)
予約不要
参加費:無料
10月24日(土)14時からは、分身ロボット「OriHime」を通じて、長野のアトリエにいるカミジョウミカとつなぐトークイベントが行われます。移動に制約のある作家もトークイベントに招けるようにと考案された、新たな試みとのこと。こちらも参加無料・申込不要です。
なお、イベントは天候や出演者の体調などにより急遽中止となる場合があるそうです。
来場前に最新情報を確認しておくと安心です。
◾️開催概要
登壇:カミジョウミカ(分身ロボット「OriHime」にて登壇)
司会:北村茉里映(ヘラルボニースタッフ)
日程:10月24日(土)14:00~15:00
場所:HERALBONY LABORATORY GINZA Gallery(東京都中央区銀座2丁目5−16銀冨ビル1F)
参加費:無料
申込不要
OriHimeは、オリィ研究所が提供する分身ロボット。遠隔操作でありながら「その場にいる存在感」を共有でき、子育てや介護、身体障害などによる移動の制約を越えたコミュニケーションを実現するものです。ヘラルボニーでは2026年2月に、HERALBONY ISAI PARKで「分身ロボットカフェ DAWN ver.β」とのコラボレーションも実施しています。
来場特典は、作品をまとったアートブックカバー
アートブックカバー(起用作品:カミジョウミカ《レッドで白い黒の成長》)
会期中にギャラリーを訪れたHERALBONY CLUB会員には、アートブックカバーがプレゼントされます。
デザインに起用されているのは《レッドで白い黒の成長》。先着1000名限定で、なくなり次第終了です。
HERALBONY CLUBへの登録は無料で、会期中に新規登録した人も対象になるとのこと。
展示で出会った作品を、読書のたびに手元で眺められるのはうれしいポイントです。
「アートの力で社会をつなぐ」実験場、HERALBONY LABORATORY GINZA
HERALBONY LABORATORY GINZAは、「アートを通じて社会の境界をなくす実験場」として位置づけられた空間です。1階には、アートプロダクトを販売するストアと、作家やテーマごとに展示を行うギャラリーを併設。作家によるライブペイントやワークショップも行われ、上階のオフィスで生まれたアイデアを試す場にもなっています。
ギャラリーが火曜定休でも、ストアは無休で営業しているそう。展示とあわせて、ストアにも立ち寄ってみてはいかがでしょうか?
ヘラルボニーの取り組みをもっと知る
ヘラルボニーは、障害のある作家が描く2,000点以上のアート作品をIPライセンスとして管理し、正当なロイヤリティを支払う仕組みで知られるクリエイティブカンパニーです。カミジョウミカが2度の受賞を果たした国際アートアワード「HERALBONY Art Prize」の主催も手がけています。
アワード創設時の様子や、ヘラルボニーが切り開いてきた“障害”×アートの可能性については、イロハニアートの過去記事でも紹介しています。
展覧会情報
カミジョウミカ個展「眼に眼にマカフシギな宇宙」
HERALBONY LABORATORY GINZA Gallery
会期:2026年10月3日(土)〜11月16日(月)
場所:HERALBONY LABORATORY GINZA Gallery(東京都中央区銀座2丁目5−16銀冨ビル1F)
営業時間:11:00-19:00
定休日:火曜日(祝日の場合、翌日)※ストアは無休で営業
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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。
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