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EVENT

2024.6.27

『広重 ―摺の極ー』大阪7/6〜 極上の浮世絵 約330点の広重作品を展示

大阪のあべのハルカス美術館にて『広重 ―摺(すり)の極(きわみ)ー』が開幕します。会期は7月6日(土)〜9月1日(日)です。

[後期展示]「東海道五拾三次之内(保永堂版) 箱根」 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵 ©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)

歌川広重(1797-1858)は、江戸時代を代表する浮世絵師の一人。既に世界に知られるほどの知名度があり、高い人気を誇る広重について、今さら見直す必要は無いのでは……と思う方もいるかもしれません。

しかし近年では、ここまで大規模かつ総合的な展覧会は開催されていないとのこと。本展では、国内外のコレクションから厳選された約330点の広重作品を展示。初期から晩年までの広重の画業に、あらためて光が当てられます。

[前期展示]「名所江戸百景 深川洲崎十万坪」 大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵 ©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)

さらに、出品作は風景画を中心に、「摺り・保存状態ともに極上の作品」とのこと。広重作品の素晴らしさを再確認するとともに、今まで知らなかった魅力を見つける機会にもなりそうです。

見どころ①極上の摺りで味わう広重の代表作

[後期展示]「名所江戸百景 大はしあたけの夕立(舟二艘)」 大判錦絵 個人蔵

一口に「浮世絵」と言っても、同じ作品を大量に摺って広く流通させられる「浮世絵版画」と、絵師が直接描いた一点ものの「肉筆浮世絵」に大別することができます。

本展で焦点が当てられるのは、「浮世絵版画」のほうです。「版画」なので、同じ作品でも複数が現存している場合があるのですが、本展では「摺り・保存状態ともに極上の作品」が選り抜かれて展示されます。

[前期展示]東海道五拾三次之内(保永堂版) 蒲原 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵 ©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)

なんといっても見逃せないのが、「初摺り(しょずり)」の作品です! 版画は版木を消耗するため、後になるほど線がぼやける場合があります。特に、広重の「東海道五拾三次」は人気があり大量に摺られましたので……。

本展では「東海道五拾三次」をはじめ、世界的にも貴重な広重の初摺り作品を鑑賞することができます。初摺りだからこその鮮やかさ・美しさを堪能できる機会となりそうです。

見どころ②代表的揃物7種の各シリーズ全作品を通して鑑賞

[後期展示]「東海道五拾三次之内(保永堂版) 庄野」 横大判錦絵 ジョルジュ・レスコヴィッチ氏蔵 ©Fundacja Jerzego Leskowicza ©Michal Grychowski (AMG)

「揃物(そろいもの)」とは、テーマに沿った複数枚の浮世絵で構成される「シリーズもの」のことです。本展では、広重の代表的な揃物7種の全作品を見ることができます。

【前期展示】
◎「本朝名所」横大判錦絵15枚揃
◎「東都名所」横大判錦絵10枚揃
◎「京都名所」横大判錦絵10枚揃

【後期展示】
◎「浪花名所図会」横大判錦絵10枚揃
◎「江戸近郊八景」横大判錦絵8枚揃
◎「東都八景」横間判錦絵(扇面)8枚揃
◎「近江八景」横大判錦絵8枚揃

シリーズを構成する作品すべてが揃っていること自体も貴重ですし、一度に鑑賞できる機会も貴重です。広重の絵の世界に深く浸れる展覧会となりそうです。

見どころ③風景画以外の意外な作品も

「東海道五拾三次」など風景画で広く知られる広重ですが、他のジャンルの絵も精力的に制作しました。

たとえば、広重のもう一つの柱である「花鳥画」です。広重は北斎と並び、浮世絵版画で風景画と花鳥画のジャンルを確立したことで高く評価されています。

また、風景画家として成功する前の役者絵や美人画、摺物、大成した後に描いた戯画風の作品や、張交絵、絵封筒、千社札、双六など、多彩な作品が展示されます。

展覧会情報

『広重 ―摺(すり)の極(きわみ)―』

あべのハルカス美術館開館10周年記念『広重 ―摺(すり)の極(きわみ)―』

会場:あべのハルカス美術館

会期:2024年7月6日(土)~9月1日(日) ※会期中、展示替えあり
◎前期:7月6日(土)~8月4日(日)
◎後期:8月6日(火)~9月1日(日)

開館時間:火~金 / 10:00~20:00、月土日祝 / 10:00~18:00 ※入館は閉館30分前まで

休館日:8月5日(月)

※他会場への巡回なし

美術館公式ウェブサイト:あべのハルカス美術館

【写真6枚】『広重 ―摺の極ー』大阪7/6〜 極上の浮世絵 約330点の広重作品を展示 を詳しく見る
明菜

明菜

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美術ブロガー/ライター。美術ブログ「アートの定理」をはじめ、各種メディアで美術館巡りの楽しさを発信している。西洋美術、日本美術、現代アート、建築や装飾など、多岐にわたるジャンルを紹介。人よりも猫やスズメなど動物に好かれる体質のため、可愛い動物の写真や動画もSNSで発信している。

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