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EVENT

2025.1.24

見どころ紹介!特別展「大原美術館所蔵 20世紀美術の巨匠たち♡ ウォーホル、ロスコ、リキテンスタイン」

中之島香雪美術館の特別展「大原美術館所蔵 20世紀美術の巨匠たち♡ ウォーホル、ロスコ、リキテンスタイン」(会期:2025年1月18日(土)〜4月6日(日)まで)が開催されます。

20世紀美術について「何が描かれているのか分からない」とよく言われます。しかし、ほんとうにそうでしょうか。難しく考えずに、まずはじっくりと「表面」に向き合うことから始めてみましょう。

チラシ

20世紀ってどんな時代?

ジャン・マルシャン 《移住者》 制作年不詳 大原美術館所蔵

大きな戦争を立て続けに経験し、「難民の世紀」とも言われる20世紀は、多くのアーティストが住み慣れた土地を離れ、移住を余儀なくされた時代でした。

特に、アメリカへ渡ったアーティストたちは、抽象表現を推し進めるかたちで、抽象表現主義、ポップアート、ミニマルアートなど、新たな表現を次々と開拓しましたが、同時に、異邦の地での孤独と疎外感は、自分は何者か、美術とは何か、という簡単には答えの出せない深い問いをくすぶらせつづけました。

拍車をかけたのは、大量生産、大量消費の資本主義社会でした。

マリリン・モンロー作品の裏側

例えば1962年のマリリン・モンローの急死後、ウォーホルは彼女を主題にしばしば作品を手がけましたが、その死に刻まれた大女優の内面的葛藤を無視してはなりません。

本当はこうありたいと望む自分と、消費社会のために蠱惑的な女性を演じさせられている自分。

同様の葛藤が、次の単純ではない言葉をウォーホルに吐き出させたのではないでしょうか。

「もしアンディ・ウォーホルのすべてを知りたいのなら(…)表面だけを見てくれたまえ。そこに僕はいる。裏側には何もないんだよ。」

あなたにはどう見える?

ジャクソン・ポロック 《ブルー -白鯨》 1943年頃 大原美術館所蔵

会場では、

「第1章:ヨーロッパからアメリカへ」
「第2章:抽象表現主義へ」
「特別展示:抽象表現と東洋」
「第3章:ネオダダとポップアート」
「第4章:20世紀美術さまざま、そして…」

…と、4章にわたって社会背景を追いながら、それによって生み出された芸術表現がご覧いただけます。

また会期中は、コンサートやトークショーなどの展覧会関連イベントが開催されるほか、夜間特別開館やギャラリートーク、こども無料DAYなど、来場者に嬉しい催しや取り組みがされています。

ぜひ、大原美術館所蔵の20世紀美術39点と当館所蔵の薬師如来立像(特別出品)による、十人十色の「表面」を眼と心で楽しんでみてはいかがでしょうか?

展覧会情報

大原美術館所蔵 20世紀美術の巨匠たち♡ ウォーホル、ロスコ、リキテンスタイン

会期:2025年1月18日(土)~4月6日(日)
会場:中之島香雪美術館
開館時間:10時~17時(入館は16時30分まで)
夜間特別開館:2025年1月31日(金)、2月14日(金)、2月28日(金)、3月14日(金)、3月28日(金)、4月4日(金)10時~19時30分(入館は19時まで)
休館日:月曜日(祝・休日の場合は翌火曜日)
ホームページ:大原美術館所蔵 20世紀美術の巨匠たち♡ ウォーホル、ロスコ、リキテンスタイン

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新 麻記子

新 麻記子

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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

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