Facebook X Instagram Youtube

EVENT

2025.3.3

『【特別展】桜 さくら SAKURA 2025』が山種美術館にて開催!今年も美術館でお花見を楽しもう。

桜の開花予想も発表され、いよいよ春本番も間近となってきましたが、美術館でもお花見が楽しめることを知っていますか?

それが東京・広尾の山種美術館にて開かれる『【特別展】桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―』です。
美術館にいながら、お花見に訪れたかのような華やいだ気持ちになれる展覧会の見どころをご紹介します。

松岡映丘《春光春衣》 1917(大正6)年 絹本・彩色 山種美術館松岡映丘《春光春衣》 1917(大正6)年 絹本・彩色 山種美術館

見どころ1:日本画の殿堂、山種美術館が誇る桜の名品が約50点公開!

奥村土牛《醍醐》 1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館奥村土牛《醍醐》 1972(昭和47)年 紙本・彩色 山種美術館

京都屈指の桜の名所で、1598年に豊臣秀吉が「醍醐の花見」をしたことで知られる醍醐寺。
その醍醐寺三宝院の樹齢約170年ともいわれる「太閤しだれ桜」を描いたのが、山種美術館ともゆかりの深い奥村土牛です。

優しい雰囲気に包まれたしだれ桜を描いた奥村土牛の《醍醐》をはじめ、満開の桜を装飾的に描き出した橋本明治の《朝陽桜》など多彩な名作が展示されます。

小茂田青樹《春庭》 1918(大正7)年 絹本・彩色 山種美術館小茂田青樹《春庭》 1918(大正7)年 絹本・彩色 山種美術館

また散り行く桜を抒情豊かに表した小茂田青樹の《春庭》も見逃せない名品といえるでしょう。

見どころ2:夜桜の魅力に大注目!

速水御舟《夜桜》 1928(昭和3)年 絹本・彩色 山種美術館速水御舟《夜桜》 1928(昭和3)年 絹本・彩色 山種美術館

お花見といえば、日ざしの下で輝く桜とは異なる表情を見せる夜桜も趣深いもの。本展でも淡い月明かりに照らされてしっとりと咲き誇る夜桜をテーマ展示します。

墨によるモノクロームを基調に、花びらを胡粉、葉脈をわずかな金泥で表した速水御舟《夜桜》をはじめ、音もなく静かに散っていく夜の桜を幻想的に描いた速水御舟《あけぼの・春の宵のうち「春の宵」》などを見ることができます。

見どころ3:奥村土牛《醍醐》とゆかりの桜が同時に見られる!

奥村土牛《醍醐》のモデルとなった「太閤しだれ桜」。2021年11月、その桜を組織培養した「太閤千代しだれ」が山種美術館の玄関横に植樹されました。

以来、4年経って桜もすくすくと成長し、「土牛の桜」を受け継ぐ若木が、同館の新たなシンボルとなりつつあります。2025年の春も館内の《醍醐》と玄関横の「太閤千代しだれ」を同時に愛でることができます。

見どころ4:画家ごとに異なった個性をもつ、多種多様な桜の表現

小林古径《清姫のうち「入相桜」》 1930(昭和5)年 紙本・彩色 山種美術館小林古径《清姫のうち「入相桜」》 1930(昭和5)年 紙本・彩色 山種美術館

古来より詩歌に詠まれ、調度や衣装などの文様に表されるとともに、絵画にも盛んに描かれた桜。

近代・現代の日本画でも、多くの画家が桜をモティーフとして取り上げていて、そこには画家の美意識が反映されています。

川合玉堂《春風春水》 1940(昭和15)年 絹本・彩色 山種美術館川合玉堂《春風春水》 1940(昭和15)年 絹本・彩色 山種美術館

こうした画家ごとに異なった個性をもつ、多種多様な桜の表現を楽しめるのも本展の魅力です。

【展示予定作品】※出品内容には変更が入る場合があります。

渡辺省亭《桜に雀》、 菊池芳文《花鳥十二ヶ月のうち「3月」》、 横山大観《山桜》、 山元春挙《裾野の春》、 菱田春草《月四題のうち「春」》、 菊池契月《桜狩》、 冨田溪仙《嵐山の春》、 小林古径《清姫のうち「入相桜」》、 《桜花》、 《弥勒》、 川端龍子《さくら》、 奥村土牛《醍醐》、《吉野》、 小茂田青樹《春庭》、 速水御舟《夜桜》、 《あけぼの・春の宵のうち「春の宵」》、 橋本明治《朝陽桜》、奥田元宋《奥入瀬(春)》(個人蔵)、稗田一穂《惜春》(個人蔵)、 加山又造《夜桜》、 千住博《夜桜》ほか

菊池芳文《花鳥十二ヶ月のうち「3月」》 1868-1918年頃(明治-大正時代)  絹本・彩色 山種美術館菊池芳文《花鳥十二ヶ月のうち「3月」》 1868-1918年頃(明治-大正時代)  絹本・彩色 山種美術館

桜をテーマとした展覧会は、山種美術館が千鳥ヶ淵に近い三番町にあった時代から、ほぼ毎年春に行われてきた人気の企画。これを見ないと春がやって来ないと思う日本画ファンも少なくありません。今年も山種美術館で思いっきりお花見を楽しみましょう!

※本文中の所蔵表記のない作品はすべて山種美術館所蔵

展覧会情報

『【特別展】桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―』 山種美術館

開催期間:2025年3月8日(土)~5月11日(日)
所在地:東京都渋谷区広尾3-12-36
アクセス:JR恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅2番出口より徒歩約10分。恵比寿駅西口1番乗り場より日赤医療センター前行都バス(学06番)に乗車し、「広尾高校前」下車徒歩1分。渋谷駅東口ターミナルより日赤医療センター前行都バス(学03番)に乗車し、「東4丁目」下車徒歩2分。
開館時間:10:00~17:00 ※入館は16:30まで
休館日:月曜日[5月5日(月・祝)は開館]
入館料:一般1400(1200)円、中学生以下無料 ※( )内は前売料金
【春の学割】大学生・高校生500円
※本展に限り、特別に入館料が通常1100円のところ500円になります。
※きもの特典:きものでご来館のお客様は、一般200円引きの料金となります。

美術館HP:【特別展】桜 さくら SAKURA 2025 ―美術館でお花見!―

【写真7枚】『【特別展】桜 さくら SAKURA 2025』が山種美術館にて開催!今年も美術館でお花見を楽しもう。 を詳しく見る イロハニアートSTORE 50種類以上のマットプリント入荷! 詳しく見る
はろるど

はろるど

  • twitter
  • homepage

千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

はろるどさんの記事一覧はこちら