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NEWS

2023.9.15

【京都市京セラ美術館】気鋭の現代美術家、井田幸昌の個展が開催!過去最大規模の約350点公開。

1990年に鳥取県にて生まれた、画家で現代美術家の井田幸昌(いだ ゆきまさ)。「一期一会」をテーマにして、絵画を中心に彫刻や版画などのさまざまな分野で創作をおこない、国内を拠点に海外にも活躍の場を広げています。

(C) IDA Studio Inc.

その井田の初となる国内美術館での個展が鳥取県の米子市美術館にて開催(8月27日終了)。さらに展示作品を増やして、井田が画家を目指すきっかけを作った京都市京セラ美術館へと巡回します。この記事では、井田幸昌展「Panta Rhei|パンタ・レイ-世界が存在する限り」の見どころをご紹介します。

ヴラマンクの作品と出会って画家を志した井田。「ポートレート」から「End of today」シリーズへ。

Photo by RK / (Instagram @rkrkrk)

彫刻家である父の井田勝己のアトリエで、幼い頃から絵に親しんだ井田。高校時代に全国各地へと旅に出ると、京都市美術館で開かれていた展覧会にてモーリス・ド・ヴラマンクの作品と出会います。そして強い衝撃を受け、絵の素晴らしさに気づき、画家を志すようになりました。

Jorgen, 2022, Oil on canvas, 194.0×162.0cm (C) IDA Studio Inc.

2012年に4度目の挑戦にて東京藝術大学の油画専攻に入学すると、大学2年の時にインドへわたり、「一期一会」というテーマを生み出します。そして井田がかつて出会ってきた人々を描いた「ポートレート」シリーズや、日々出会う人や風景を描いた「End of today」シリーズを制作しました。

End of today - 12/9/2022 Mask -, 2022 Oil on canvas, 33.3×24.2 cm (C) IDA Studio Inc.

また在学中から個展やグループ展などに参加すると、2016年には「End of today」シリーズ゙の1枚が、現代芸術振興財団による若手対象アワード「CAF賞」で審査員特別賞し、注目を浴びました。

井田幸昌の個展“パンタ・レイ”とは?そこに込められた意味をひも解く。

Cinderella, 2017, Oil on canvas, 130.3×194.0cm (C) IDA Studio Inc.

2017年には株式会社IDA Studioを立ち上げ、作家として本格的に活動をはじめた井田。それでは今回の展覧会名の“パンタ・レイ” とは何を意味するのでしょうか。

この“パンタ・レイ”とは、「万物は流転する」を意味する古代ギリシャの哲学者ヘラクレイトスの言葉です。井田は「一期一会」をテーマに、移りゆく時のなかで存在するさまざまな「もの」や「こと」、また「ひと」の存在と関係性を拾い集め、自身の感じたリアリティを表現してきました。

Monet’s Garden, 2022, Oil on canvas, 194.0×162.0cm (C) IDA Studio Inc.

そしてこれはヘラクレイトスの言葉に通ずるものであり、さらに井田の 「これまでのキャリアの集大成であるとともに、新しい始まりでもある」という本展に対する想いが込められています。まさに井田作品が一堂に会する本展“パンタ・レイ”において、点から線へ、線から面へと広がり、過去から未来への流れとなる井田自身の「変わり続けるもの」、また「変わらないもの」を同時に感じられることでしょう。

国際的に活躍するジェローム・サンスがキュレーション。過去最大規模の約350点の作品を公開!

J, 2018, Oil on canvas, 194.0×162.0cm (C) IDA Studio Inc.

展示は回廊型の展示室を7つのルームにわけて構成。Room1では、代表的な「ポートレート」シリーズが鑑賞者を迎え入れ、続くRoom 2ではブロンズの12体の彫刻作品を紹介します。そしてRoom 3では具象絵画作品に着目。Room 4では一転して抽象絵画を展示し、Room 5 では絵日記のように綴られてきた「End of today」シリーズのうち300点によって1年を表現します。

A Head, 2023, Wood and acrylic, 146.0×100.0×80.0cm (C) IDA Studio Inc.

Room 6にて木彫彫刻作品を並べたのち、最後の薄暗く演出したRoom 7では、大作『LastSupper(2022, Oiloncanvas, 293.0×582.0cm)』が本展にて初めて公開されます。

Last Supper, 2022, Oil on canvas, 293.0×582.0cm (C) IDA Studio Inc.

これは世界で最も有名な作品のうちのひとつで、多くの作家がモチーフとしてきたレオナルド・ダ・ヴィンチの『最後の晩餐』に、井田が再解釈を加えて表現した作品です。縦3メートル近く、横幅は6メートルにも迫ろうという大画面へ、井田の描いた現代の「最後の晩餐」を見ることができるのです。

End of today Sculpture - 5/5/2020 Self Portrait -, 2021, Bronze, 40.0×23.0×22.0cm (C) IDA Studio Inc.

京都展でのキュレーションを担うのは国際的に活躍するジェローム・サンス。卓越した画力と鮮やかな色彩による国内未発表作を含む絵画をはじめ、絵肌を感じさせるブロンズ像や木彫の立体作品など約350点もの作品が公開されます。

End of today - 2/18/2020 Self Portrait -, 2020, Oil on canvas, 33.3×24.2 cm (C) IDA Studio Inc.

2021年にはDiorとのコラボレーションを発表するなど多角的に活動し、同年には日本の民間人として初めて宇宙に滞在した前澤友作によって、『End of today - L’Atelier du peintre -
(画家のアトリエ)』が国際宇宙ステーション(ISS/アイエスエス)に持ち込まれ、永久収蔵されたことでも注目を集めました。ぜひ、井田の芸術世界を京都市京セラ美術館にて体感してくださいね!

展覧会情報

井田幸昌展「Panta Rhei|パンタ・レイ-世界が存在する限り」  京都市京セラ美術館 本館 南回廊2階
開催期間:2023年9月30日(土)~12月3日(日)
所在地:京都市左京区岡崎円勝寺町124
アクセス:地下鉄東西線東山駅より徒歩約8分。
開館時間:10:00~18:00
 ※最終入場は17:30まで
休館日:月曜日(祝日の場合は開館)
観覧料:一般1800円、大学・高校生1500円、中学生以下無料。
公式サイト:井田幸昌展「Panta Rhei|パンタ・レイ-世界が存在する限り」

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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

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