EVENT
2023.12.22
20世紀彫刻の先駆者であるブランクーシ日本初の大規模展覧会!アーティゾン美術館にて「ブランクーシ 本質を象る」が開催
20世紀彫刻の先駆者と言われる、ルーマニア出身の彫刻家コンスタンティン・ブランクーシ(1876-1957)。この度、日本の美術館では初となるブランクーシ展がアーティゾン美術館にて開催されます。
この記事では本展の見どころを紹介します。
目次
コンスタンティン・ブランクーシ 《接吻》 1907-10年、石膏、高さ28.0cm、石橋財団アーティゾン美術館
コンスタンティン・ブランクーシとは?
《コンスタンティン・ブランクーシ》1924年 (撮影:キャサリン・ドライヤー)、石橋財団アーティゾン美術館
ルーマニアのホビツァに生まれ、ブカレスト国立美術学校で彫刻を学びます。1904年にパリに出たブランクーシは、《考える人》を代表作とする近代彫刻の父・ロダンのアトリエに助手として招き入れられます。しかし短期間でそのアトリエを離れ、独自の創作に取り組み始めました。
ブランクーシはアートの大きな転換期となった20世紀に活動し、同世代および後続世代の芸術家に多大な影響を及ぼしたことで知られています。
ブランクーシの作品は「本質を表した具象」
コンスタンティン・ブランクーシ《洗練された若い女性(ナンシー・キュナールの肖像)》1928-32年(2013年鋳造)、磨かれたブロンズ、54.9×14.9×21.9 cm、個人蔵
抽象的にも感じられるブランクーシの作品ですが、極限まで無駄を取り除き、洗練されたフォルムを追求することで「抽象ではなく本質を表した具象だ」と語っています。
ロダンのもとを離れて独自の創作に取り組み始め、ミニマルアートを切り開いていったブランクーシは扱う素材にもこだわりを持ち、木と石とブロンズの3点を使用しています。《空間の鳥》は大理石とブロンズで計16点制作され、ブランクーシを代表する作品となりました。
日本の美術館では初となるブランクーシ展!
コンスタンティン・ブランクーシ《雄鶏》1924年(1972年鋳造)、ブロンズ、92.4×10.5×45.0cm、豊田市美術館
20世紀彫刻を代表する作家として知られるブランクーシですが、彫刻作品を主体とする大規模な展覧会は、これまでの日本では開催されていませんでした。初めての機会にあたる本展の見どころをご紹介します。
見どころ①:国内外の彫刻作品、約20点が集結!
コンスタンティン・ブランクーシ《苦しみ》1907年、ブロンズ、29.2×28.8×22.3cm、アート・インスティテュート・オブ・シカゴ
本展では、初期から後半期までのブランクーシの歩みとともに、約20点もの彫刻作品が展示されます。
コンスタンティン・ブランクーシ《眠れるミューズ》1910-1911年頃、石膏、19.0×28.0×19.5cm、大阪中之島美術館(5月12日まで展示)
ロダンの影響を受け写実的な手法で制作していた初期に制作された《苦しみ》(アート・インスティテュート・オブ・シカゴ)や、対象のフォルムをそのエッセンスへと還元させていく1910年代の《眠れるミューズ》(大阪中之島美術館)が展示されます。
コンスタンティン・ブランクーシ《空間の鳥》1926年(1982年鋳造)、ブロンズ、大理石(円筒形台座)、石灰岩(十字形台座)、132.4×35.5×35.5cm、横浜美術館
さらに主題の抽象化がすすめられる1920年代以降の時期からは、代表作《空間の鳥》(横浜美術館)や《魚》(個人蔵)といった作品をご覧いただき、彫刻家ブランクーシの歩みをうかがうことができます。
コンスタンティン・ブランクーシ《魚》1924-26年(1992年鋳造)、磨かれたブロンズ、13.5×42.0×3.0cm、個人蔵
見どころ②:彫刻だけにとどまらない創作者としての多面的な側面
コンスタンティン・ブランクーシ《スタンディング・ボーイ》1913年頃、テンペラ・紙、57.9×33.7cm、メナード美術館
彫刻家として知られるブランクーシですが、絵画作品や写真作品といった異なる手法によっても、創作者としての表現を高めていきました。本展では創作者としての多面性にも光が当てられ、彫刻作品に絵画作品、写真作品を加えた、計約90点もの作品で構成されています。
コンスタンティン・ブランクーシ《鳥》1930年、フレスコ、29.0×47.0cm、個人蔵
コンスタンティン・ブランクーシ《アトリエの風景、”無限柱”、”ポガニー嬢II”》1922-1925年、ゼラチンシルバープリント、東京都写真美術館
日本の初のブランクーシ展、この機会にぜひ作品鑑賞に足を運んでみてはいかがでしょうか。
展覧会情報
展覧会名: ブランクーシ 本質を象(かたど)る
主 催: 公益財団法人石橋財団アーティゾン美術館、朝日新聞社
後 援: 在日フランス大使館/アンスティチュ・フランセ日本、在日ルーマニア大使館
会 場: アーティゾン美術館 6 階展示室
会 期: 2024 年3 月30 日[土] ー 7 月7 日[日]
開館時間: 10:00 ー 18:00(5 月3 日を除く金曜日は20:00 まで)*入館は閉館の30 分前まで
休館日: 月曜日(4 月29 日、5 月6 日は開館)、4 月30 日、5 月7 日
入館料(税込): 日時指定予約制(2024 年1 月30 日[火]よりウェブ予約開始)
ウェブ予約チケット1,800 円、窓口販売チケット2,000 円、学生無料(要ウェブ予約)
*予約枠に空きがあれば、美術館窓口でもチケットをご購入いただけます。
*中学生以下の方はウェブ予約不要です。
*この料金で同時開催の展覧会を全てご覧頂けます。
公式サイト:ブランクーシ 本質を象る
同時開催:石橋財団コレクション選(5・4階展示室) 特集コーナー展示 清水多嘉示(4階展示室)
画像ギャラリー
あわせて読みたい
-

EVENT
2026.10.02
【展覧会レポート!】開館10周年、すみだ北斎美術館の「推し」が大集合「ベスト オブ すみだ北斎美術館」の名品コレクションを巡る
はろるど
-

EVENT
2026.10.01
読者プレゼント実施中!【東京国立博物館】開創700年記念「大徳寺 本朝無双之禅苑」で出会える天皇、名僧、戦国武将、大物茶人たち
ヴェルデ
-

EVENT
2026.09.30
読者プレゼント実施中!【取材レポ・ハイパーミュージアム飯能】「なぜ人は絵を描くのだろう」知的障害者が生み出す現代アート、みずのき絵画展
飯塚まりな
-

EVENT
2026.09.29
【細見美術館】書の展覧会はどう楽しむ?『特別展 良寛さん―その人と禅―』
明菜
-

EVENT
2026.09.25
【横浜・没入型】ピラミッドに入り、建造の謎を追う。2つのXRで古代エジプトへ
つくだゆき
-

EVENT
2026.09.21
取材レポート!【東京都現代美術館】『多田美波―光、凛と ゆれる』。鏡面の彫刻から光造形まで、没後初の回顧展にてその仕事を辿る
はろるど
このライターの書いた記事
-

EVENT
2026.10.04
国立西洋美術館×ウィーン美術史美術館「画中画――絵をめぐる絵の冒険」2027年秋に開催決定
イロハニアート編集部
-

EVENT
2026.10.02
【横浜・あざみ野】開館21周年、全館まるごとお祭りに。「アートフォーラムあざみ野21stアニバーサリー」10月24日・25日開催、企画展は入場無料
イロハニアート編集部
-

EVENT
2026.10.01
【銀座】薬のパッケージやアルミホイルが“見たことのない生きもの”に。カミジョウミカ個展「眼に眼にマカフシギな宇宙」10月3日開幕
イロハニアート編集部
-

EVENT
2026.09.27
儒烏風亭らでん×ロンドン ナショナル・ギャラリーのコラボPOP-UP STOREが有楽町マルイに!
イロハニアート編集部
-

EVENT
2026.09.26
【横浜高島屋】「Suicaのペンギン」生みの親・坂崎千春の版画展<港のペンギン日和>9/23~
イロハニアート編集部
-

EVENT
2026.09.25
【東京・日本橋】街の壁が巨大なキャンバスに。ぺんてるが選んだ4人の壁画アート、9月25日から公開&スタンプラリー開催
イロハニアート編集部

アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。
アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。
イロハニアート編集部さんの記事一覧はこちら
