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EVENT

2024.6.6

激動の半生を振り返る!!「描く人、安彦良和」

アニメーターとして、漫画家として、多彩な活躍を見せる安彦良和。

『機動戦士ガンダム』放映45周年、安彦良和が喜寿(77歳)を迎えるメモリアルイヤーとなる2024年に兵庫県立美術館にて、6月8日(土)~9月1日(日)の期間、「描く人、安彦良和」を開催いたします。

この記事では本展の見どころを紹介します。

安彦良和とは?

安彦良和近影

1947年北海道遠軽町に開拓民の3世として生まれ、1966年弘前大学に入学します。学生運動に参加したことから除籍となり上京し、アニメ制作に参加。『機動戦士ガンダム』でキャラクターデザインとアニメーションディレクターを担当、『クラッシャージョウ』で劇場版アニメの監督を務め、テレビアニメ作品では自身が原作の『巨神ゴーグ』を生み出します。

後にマンガ家に転身し『アリオン』『ヴイナス戦記』『クルドの星』『ナムジ』『機動戦士ガンダムTHE ORIGIN』他を精力的に発表し、数々の栄誉ある賞を受賞しています。現在は『乾と巽-ザバイカル戦記-』を執筆、先日約6年に及ぶ連載の幕を閉じました。

本展覧会は幼少期から現在に至るまでの安彦良和の制作活動を、大まかな時代とジャンルによって分類した6つの章で構成されています。

見どころ1 アニメーターとしての活動を開始

『重点整理帳(理科)』より

1966年に弘前大学に入学すると学生運動に参加し除籍となりますが、それをきっかけに上京します。幼い頃から絵を描くことが大好きだった安彦良和は生活のためアニメーション制作会社である虫プロダクションの養成所に入所し、研修生を経て、アニメーターとして活躍を始めます。

漫画やイラストを自己流で描いてきた安彦良和ですが、その卓越した画力はアニメーション業界において一躍注目を集めるようになります。

『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』ポスター原案 ©東北新社/著作総監修 西﨑彰司

1章では幼少期から青年期までの作品、2章では『さらば宇宙戦艦ヤマト 愛の戦士たち』ポスター原案など、安彦良和が手掛けたアニメーション作品を紹介します。

見どころ2 アニメーターから漫画家へ

『機動戦士ガンダム』(劇場版)ポスター原画 ©創通・サンライズ

社会現象を巻き起こし、今もなお熱狂的な支持を得ている『機動戦士ガンダム』のキャラクターデザインとアニメーションディレクターを務めたのは、当時、花形アニメーターとして注目を浴びる存在となっていた安彦良和です。

3章では、様々な資料で『機動戦士ガンダム』の制作において安彦良和が果たした役割を辿ります。

本展が初公開となる『機動戦士ガンダム』(劇場版)のポスターラフ案は必見です!

『アリオン』(劇場版) ポスター原画 ©安彦良和・THMS

『機動戦士ガンダム』もその一翼を担った1980年代のアニメーションブームの中で、安彦良和は自信が手掛けた漫画『アリオン』の劇場版アニメーションの監督、小説の挿絵など次々に新たな挑戦を始めます。4章では、そうした安彦良和の多彩な活躍を概観します。

見どころ3 歴史漫画化としての活躍

『ナムジ』より ©安彦良和/KADOKAWA

漫画に専念するようになった安彦良和は、古事記などの神話を再解釈して古代日本をダイナミックに描いた『ナムジ』を皮切りに、歴史漫画家として活躍を始めます。

『ナムジ』は1990年 第19回日本漫画家協会賞優秀賞、明治時代における対外政策を描いた『王道の狗』は2000年 第4回文化庁メディア芸術祭マンガ部門優秀賞を受賞しています。

『ジャンヌ』より © 安彦良和

日本の古代史と近代史を両輪に、歴史の渦に翻弄されながら懸命に生きる「小さき者」たちの躍動をとらえた作品群は、現代の私たちに多くの示唆を与えてくれます。一方で西洋にも目を向け、キリスト教へのアプローチを試みた作品も発表しました。

見どころ4 安彦良和の現在

『乾と巽-ザバイカル戦記-』より© 安彦良和/講談社

漫画家として活躍を続けていた安彦良和ですが、『機動戦士ガンダム THE ORIGIN』のオリジナル・ビデオ・アニメ以降、アニメーションに再び携わるようになります。6章では安彦良和が監督を務めた最新のアニメ作品とともに、先日最終回を迎えたばかりの『乾と巽-ザバイカル戦記-』をご紹介します。

本展は安彦良和の少年期、青年期の歩みから、現在の創作まで、多彩な分野の作品を取り上げ、そこに共通するテーマに迫る、初の試みです。
安彦良和を網羅できる、この機会に、ぜひ足をお運びください。

©創通・サンライズ ©高千穂&スタジオぬえ・サンライズ ©サンライズ ©安彦良和・THMS©学研・松竹・バンダイ ©安彦良和/KADOKAWA

開催概要

会期 2024年6月8日(土)~2024年9月1日(日)
会場 兵庫県立美術館
住所 兵庫県神戸市中央区脇浜海岸通1-1-1 (HAT神戸内)
時間 10:00~18:00 (最終入場時間 17:30)
休館日 月曜日、7月16日(火)と8月13日(火)は休館
※ただし、7月15日(月・祝)と8月12日(月・振)は開館
観覧料 一般 1,900円(前売 1,700円)
大学生 1,000円(前売 800円)
高校生以下 無料
70歳以上 950円
障害者手帳等をお持ちの方(一般) 450円
障害者手帳等をお持ちの方(大学生) 250円
TEL 078-262-1011
公式URL 兵庫県立美術館

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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