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2025.4.24

足立区に新たな美の潮流!全国でも例を見ない「美術博物館」足立区立郷土博物館が4月26日リニューアルオープン!

かつて民具や歴史資料で地域の記憶を紡いできた足立区立郷土博物館が、2025年4月26日、全く新しい姿へと生まれ変わります。その名は「美術博物館」
郷土の歴史と、これまで秘められてきた華麗なる美術品が恒常的に出会う、全国でも例を見ない試み。知られざる「美と知性の宝庫」としての足立区の扉が、今、開かれようとしています。

なぜ足立区に「美術博物館」が? 発見された美の遺産

1986年の開館以来、足立区立郷土博物館は、地域の暮らしや歴史を伝える「郷土資料館」として親しまれてきました。しかし、2009年、一つの発見がその運命を大きく動かします。
足立区千住地域で、琳派絵師・村越向栄(むらこし こうえい)の色彩豊かな「十二カ月花卉図屏風」が見つかったのです。

2009年に発見された村越向栄「十二カ月花卉図屏風」(1906年頃、足立区立郷土博物館蔵)2009年に発見された村越向栄「十二カ月花卉図屏風」(1906年頃、足立区立郷土博物館蔵)

この発見を機に、区内各地から美術資料の情報が次々と寄せられ、足立区制80周年(2012年)を契機とした文化遺産調査がスタート。
旧家を訪ねる中で明らかになったのは、驚くべき事実でした。

江戸時代、千住地域は江戸四宿最大の宿場町として栄え、豊かな経済力と高い教養を持つ商人たちが、谷文晁(たに ぶんちょう)や酒井抱一(さかい ほういつ)といった江戸の一流文人たちと深く交流していたのです。
その交流を示す記録や、価値ある美術品が数多く確認され、調査に携わった専門家をして「美と知性の宝庫 足立」と言わしめるほどでした。

これまで期間限定の特別展でしか紹介できなかったこれらの貴重な美術品を、より多くの人々に、そして適切な環境で鑑賞してもらうため、大規模改修を経て、「美術館」の機能を持つ「美術博物館」へと進化を遂げることになったのです。

過去に実施した特別展示のポスター足立区文化遺産調査お特別展「谷文晁の末裔」過去に実施した特別展示のポスター

過去に実施した特別展示のポスター」琳派の花園あだち」過去に実施した特別展示のポスター

「暮らしに根付いた美術」を体感する展示空間

リニューアル後の博物館の最大の魅力は、「暮らしに根付いた美術」というコンセプト。
江戸時代の千住では、文化は特別なものではなく、商人たちの日常に溶け込んでいました。

彼らは文人墨客を招き、茶会や句会を催し、書画を愛でる…そんな豊かな文化サロンが形成されていたのです。
この「粋」な文化は明治以降も受け継がれ、村越向栄のような近代の画家たちもまた、地域の人々と交流しながら創作活動を行いました。

美術館仕様の「エアタイトケース」に入って展示される作品たちの写真美術資料の展示には適切な温度・湿度管理が欠かせないことから、美術館仕様の「エアタイトケース」を導入

繊細な美術品を最適な状態で展示するため、温度・湿度管理に優れた美術館仕様の「エアタイトケース」を導入。文化財を未来へ継承するための配慮も万全です。

リニューアル記念!特別展「香りたつ琳派の美」と豪華キャンペーン

待望のリニューアルオープンを飾るのは、特別企画展「千住・足立の文化遺産展 前期 香りたつ琳派の美」です。

権威ある美術雑誌『國華』でも特集された(2023年5月発行)「千住・足立の文化遺産」をベースに、足立区に花開いた琳派の系譜をたどります。

特別展示で初お披露目する、村越向栄「四季草花図屏風」(明治時代) 特別展示で初お披露目する、村越向栄「四季草花図屏風」(明治時代)

特に注目は、初公開となる村越向栄作「四季草花図屏風」。

発見された「十二カ月花卉図屏風」と並び、その華やかで洗練された美意識は、観る者を魅了することでしょう。江戸琳派の祖・酒井抱一に連なる美の流れが、近代の足立でどのように受け継がれ花開いたのか、その軌跡をぜひご自身の目で確かめてください。

さらに、リニューアルオープンを記念して、嬉しい3つのキャンペーンが実施されます!

1.ゴールデンウィークは入館無料!:4月26日(土)~5月6日(火)まで(※4月28日(月)は休館日)。この機会をお見逃しなく!
2.オープニング・ウィークエンドはイベント開催!:4月26日(土)・27日(日)には、ワークショップなどのミニイベントでリニューアルを盛り上げます。
3.クイズラリーでプレゼントゲット!:4月26日(土)~5月6日(火)まで、館内を巡るクイズラリーに参加して、素敵なプレゼントを手に入れよう!

特別展「香りたつの琳派の美」ポスター4月26日から6月29日開催特別展「香りたつの琳派の美」ポスター4月26日から6月29日開催

まとめ:新たな発見が待つ「美術博物館」へ

郷土の歴史資料と、これまで光の当たらなかった貴重な美術品が一堂に会する、足立区立郷土博物館。

それは、江戸の粋と近代の美意識が交差する、まさに「美と知性の宝庫」への入り口です。

リニューアルによって、私たちは足立区の知られざる文化的な深みに触れる、またとない機会を得ました。
ゴールデンウィークは、ぜひ生まれ変わった足立区立郷土博物館へ足を運び、暮らしの中で育まれた美の世界を体感してみてはいかがでしょうか。
新たな発見と感動が、きっとあなたを待っています。

展示会詳細

展示会:香りたつの琳派の美
期間:2024年4月26日(土)~6月29日(日)
住所:足立区立郷土博物館(足立区大谷田五丁目20番1号)
開館時間:午前9時から午後5時まで(入館は午後4時30分まで)
休館日:月曜日、年末年始(12月29日から1月3日)、その他、展示入れ替えや館内消毒のための臨時休館

【入館料】
・一般200円(高校生以上)
・団体(20名以上)は半額
・中学生以下、70歳以上は無料(年齢の分かるものをお持ちください)
・障がい者手帳保持者およびその介護者1名は無料

【無料公開日】
・毎月第2・第3土曜日
・5月5日
・5月18日(ICOM国際博物館の日:月曜の場合は前日が無料公開)
・10月1日
・11月3日

足立区立郷土博物館

引用元:公式ページ

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イロハニアート編集部

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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