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2023.5.16
『モナ・リザ』『ひまわり』…あの名画はどこの美術館にある?意外な調査結果もご紹介
『モナ・リザ』や『ひまわり』、ムンクの『叫び』など、世界的な名画がどの美術館にあるか、みなさんご存じでしょうか? 株式会社阪急交通社が2023年に行ったアンケートでは、意外な結果が出ました。
この記事では、認知度ランキングのアンケート結果とともに、それぞれの名画がある場所をご紹介していきます。まずは、次の8つの作品が世界のどの美術館にあるか、頭に思い浮かべてみてください!
目次
- 8位:ウジェーヌ・ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』/ルーブル美術館(フランス)
- 7位:ヨハネス・フェルメール『真珠の耳飾りの少女』/マウリッツハイス美術館(オランダ)
- 6位:ジャン⁼フランソワ・ミレー『落穂拾い』/オルセー美術館(フランス)
- 5位:サンドロ・ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』/ウフィツィ美術館(イタリア)
- 4位:パブロ・ピカソ『ゲルニカ』/ソフィア王妃芸術センター(スペイン)
- 3位:エドヴァルド・ムンク『叫び』/オスロ国立美術館(ノルウェー)など
- 2位:ヴァン・ゴッホ『ひまわり』/ナショナルギャラリー(イギリス)など
- 1位:レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』/ルーブル美術館(フランス)
- 実は、「どれもわからない」人が過半数!?
・ヴァン・ゴッホ『ひまわり』
・レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』
・パブロ・ピカソ『ゲルニカ』
・ヨハネス・フェルメール『真珠の耳飾りの少女』
・ジャン⁼フランソワ・ミレー『落穂拾い』
・エドヴァルド・ムンク『叫び』
・サンドロ・ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』
・ウジェーヌ・ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』
【調査概要】
有効回答数:546名
調査期間:2023/1/26~2023/2/2
調査機関:株式会社ジャストシステム(「Fastask」利用)
調査対象:全国、20代以上の男女
調査手法:Webアンケート
8位:ウジェーヌ・ドラクロワ『民衆を導く自由の女神』/ルーブル美術館(フランス)
8位と最も正答率が低かったのは、ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』です。ルーブル美術館と正しく回答できた人はわずか9%でした。
ドラクロワの『民衆を導く自由の女神』はフランス革命を題材にした作品であり、パリに所蔵されていると想像した方もいるのではないでしょうか。近代フランスを象徴する重要な作品です。
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7位:ヨハネス・フェルメール『真珠の耳飾りの少女』/マウリッツハイス美術館(オランダ)
7位はフェルメールの『真珠の耳飾りの少女』で、正答率は12%でした。『真珠の耳飾りの少女』は、オランダのデン・ハーグにあるマウリッツハイス美術館にあります。
2012年には、東京都美術館で行われた「マウリッツハイス美術館展 オランダ・フランドル絵画の至宝」のためにこの作品が来日し、大きな話題になりました。
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6位:ジャン⁼フランソワ・ミレー『落穂拾い』/オルセー美術館(フランス)
6位はジャン⁼フランソワ・ミレーの『落穂拾い』で、正答率は13%でした。『落穂拾い』はフランス・パリの三大美術館の1つ、オルセー美術館に所蔵されています。
オルセー美術館はフランスを中心とした近代アート作品が集まる美術館です。とくに印象派のコレクションが豊かで、ゴッホやモネなどの巨匠作品を間近で見ることができます。
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5位:サンドロ・ボッティチェッリ『ヴィーナスの誕生』/ウフィツィ美術館(イタリア)
5位はボッティチェッリの『ヴィーナスの誕生』で、14%の正答率でした。『ヴィーナスの誕生』は、イタリア・フィレンツェのウフィツィ美術館に所蔵されています。
ボッティチェッリのもう1つの代表作『春(プリマヴェーラ)』も同様にウフィツィ美術館に展示されており、周辺はいつも混雑しています。
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4位:パブロ・ピカソ『ゲルニカ』/ソフィア王妃芸術センター(スペイン)
※参考:ゲルニカ=ルモ・ムニシピオ(基礎自治体)にある実物大のセラミック製壁画レプリカ,Allendesalazar Street, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
4位はピカソの『ゲルニカ』で、正答率は17%でした。作品は、スペイン首都のマドリードにあるソフィア王妃芸術センターに展示されています。
ゲルニカはスペイン内戦の悲惨さを描いており、349.3 cm × 776.6 cmの巨大な作品です。一見ポップに見える作品も、内容をよく観察するとショッキングな要素が含まれているとわかります。
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3位:エドヴァルド・ムンク『叫び』/オスロ国立美術館(ノルウェー)など
3位はムンクの『叫び』で、正答率は20%でした。ゴッホの『ひまわり』と同じように、ムンクの『叫び』にはバリエーションがあり、オスロ国立美術館とムンク美術館に所蔵されています。いずれもノルウェーの美術館です。
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2位:ヴァン・ゴッホ『ひまわり』/ナショナルギャラリー(イギリス)など
2位はゴッホの『ひまわり』、アンケートの正答率は24%でした。ゴッホは複数の『ひまわり』を残しており、作品はイギリスのナショナルギャラリーやオランダのファン・ゴッホ美術館などに所蔵されています。
とくにファン・ゴッホ美術館には『ひまわり』以外にもゴッホの作品が多く展示されており、芸術家の生涯に沿って作品が鑑賞できる場所です。
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1位:レオナルド・ダ・ヴィンチ『モナ・リザ』/ルーブル美術館(フランス)
認知度1位はレオナルド・ダ・ヴィンチの『モナ・リザ』でした。全体の35%の人が正しく回答できた『モナ・リザ』は、フランスが誇る名作の宝庫ルーブル美術館に所蔵されています。
観光ハイシーズンにあたる夏には長蛇の列ができ、ほんの数秒しか鑑賞できないほど人気がある作品です。ルーブル美術館は作品数が多く施設が広いため、人によってはすべてを鑑賞するためには丸1日かかります。
▼関連記事:万物の天才レオナルド・ダ・ヴィンチの生涯とは?特徴と鑑賞のコツも解説
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実は、「どれもわからない」人が過半数!?
ここまで8つの名画の所在地を回答できた人の割合を紹介してきました。しかし、実は最も多かった回答は「どれもわからない」 で、全体の53%にのぼります。
つまりもし1つでも正答したなら、あなたは一般的な日本人の平均よりアートに詳しいことになります。3問以上正解できた人は、かなりのアート好きです! ぜひ、周りのアート好きの方に問題をだしてみてくださいね。
・参照元:誰もが知っているあの名画、どの国の美術館にある? ~アンケート調査結果を阪急交通社が公開~|株式会社 阪急交通社のプレスリリース
https://prtimes.jp/main/html/rd/p/000000459.000007099.html
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3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経て2021年秋よりイタリアの大学で美術史修士課程に進学予定。フリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。
3年半勤めた日系メーカーを退職後、2019年から2年半のスペイン生活を経て2021年秋よりイタリアの大学で美術史修士課程に進学予定。フリーライター、日英・日西翻訳として活動するかたわら、スペイン語話者を対象に日本語を教えています。趣味は読書、一人旅、美術館・教会巡り、料理。
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