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2023.12.12
ローランサンと同時代に活躍した画家たちの作品約90点が公開!アーティゾン美術館の『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』
20世紀前半に活躍したマリー・ローランサン(1883〜1956)。柔らかな曲線やパステルカラーによる独自の画風で知られ、画家や彫刻家だけではなく、文筆家や詩人とも交流し、自作詩も発表したほか、バレエの舞台装置や舞台衣裳のデザインも手がけるなどして幅広く活動しました。
マリー・ローランサン《プリンセス達》1928年、大阪中之島美術館
そのローランサンの画業を複数のテーマから紹介し、関連する他の画家たちの作品と比較しつつ、作品の魅力を紹介する『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』が、東京・京橋のアーティゾン美術館にて12月9日より2024年3月3日まで開かれます。
キュビスムの画家として活動をはじめたローランサン。その後に独自の画風へ。
《三人の若い女》を制作中のマリー・ローランサンの1953年頃の写真、マリー・ローランサン美術館
まずローランサンのプロフィールを簡単に確認しておきましょう。1883年にパリにて生まれたローランサンは、アカデミー・アンベールで学ぶと、ジョルジュ・ブラックらと交流し、キュビスムの画家として活動をはじめます。
1914年にドイツ人男爵のオットー・フォン・ヴェッチェンと結婚。ドイツ国籍となったため、第一次世界大戦がはじまると、ドイツがフランスに宣戦布告したことを受け、フランス国外への亡命を余儀なくされました。
スペインやイタリアなどを経由し、終戦後は夫の実家のあるドイツ・デュッセルドルフに移り住むものの、1920年には離婚を決意して、パリへと戻ってきます。
マリー・ローランサン《二人の少女》1923年、石橋財団アーティゾン美術館
この頃までにパステルカラーによる独自の画風を確立させると、1921年の個展では成功を収め、ローランサンの描いた肖像画を飾ることが人々の間でステータスとなるなど一世を風靡しました。
マリー・ローランサン《シェシア帽を被った女》1938年、ヤマザキマザック美術館
第二次世界大戦中のパリ解放の際には、対独協力者として一時捕えられたことがあったものの、すぐに疑いは晴れて釈放。その後もほとんどパリに暮らし、1956年に72歳で亡くなるまで制作をつづけました。
『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』の3つの見どころとは?
マリー・ローランサン《三人の若い女》1953年頃、マリー・ローランサン美術館
それでは『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』の見どころを3つご紹介します。まず1つ目はローランサンの活動を多角的に紹介すること。展覧会では、キュビスムの画家として活動していた初期から最晩年の大作《三人の若い女》に至るまで、ローランサンの幅広い活動をたどっていきます。
マリー・ローランサン《帽子をかぶった自画像》1927年頃、マリー・ローランサン美術館
2つ目はローランサンと、同時代の芸術家との競演です。展覧会では画業を始めた初期に出会ったジョルジュ・ブラックやパブロ・ピカソをはじめ、藤田嗣治など、同時期にパリで活躍していた画家たちの作品を合わせて紹介。同時代の画家たちの作品と比べてみることで、ローランサンの作品の特徴をよりよく知ることができます。
マリー・ローランサン《花を生けた花瓶》1939年、マリー・ローランサン美術館
3つ目は国内外の作品が一堂に会することです。石橋財団コレクションや国内外の美術館からローランサンの作品約40点、挿絵本等の資料約25点に加えて、ローランサンと同時代に活躍した画家たちの作品約25点、合計約90点が展示されます。
展覧会の構成
マリー・ローランサン《椿姫 第3図》1936年、マリー・ローランサン美術館
展覧会の構成
・序章「マリー・ローランサンと出会う」
・マリー・ローランサンとキュビスム
・マリー・ローランサンと文学
・マリー・ローランサンと人物画
・マリー・ローランサンと舞台芸術
・マリー・ローランサンと静物画
・終 章 マリー・ローランサンと芸術
ローランサンはキュビスムの画家として紹介されることも多くありますが、「前衛的な芸術運動」や「流派(イズム)」を中心に語る美術史の中にうまく収まらない存在です。
マリー・ローランサン《手鏡を持つ女》1937年頃、石橋財団アーティゾン美術館
そして自らに影響を与えた存在として、同時代の画家マティス、ドラン、ピカソ、ブラックの名前を挙げていますが、彼らの様式を模倣することなく、独自の画風を生み出しました。
そうしたローランサンの作品の魅力を、『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』にて存分に味わってみてください。
※参考文献:「もっと知りたいローランサン」 東京美術 吉澤公寿著
展覧会情報
『マリー・ローランサン —時代をうつす眼』 アーティゾン美術館
開催期間:2023年12月9日(土)~2024年3月3日(日)
所在地:東京都中央区京橋1-7-2
アクセス:JR線東京駅八重洲中央口、東京メトロ銀座線・京橋駅6番、7番出口より徒歩5分
開館時間:10:00~18:00
※2月23日を除く金曜日は20:00まで
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(1月8日、2月12日は開館)、12月28日-1月3日、1月9日、2月13日。
観覧料:1800円(ウェブ予約チケット)、学生無料(要ウェブ予約・中学生以下予約不要)
※窓口販売チケットは2000円(予約枠に空きがある場合のみ販売)。
※この料金で同時開催の展覧会を全てご覧いただけます。
同時開催:石橋財団コレクション選 特集コーナー展示 野見山暁治
公式サイト:『マリー・ローランサン —時代をうつす眼
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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
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