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2022.12.28

お正月は博物館と美術館へ行こう!おすすめのイベントや展示をピックアップ【2023年版】

今年も残すところあとわずか。大掃除を終えて、お正月休みのプランを練っている方もおられるかもしれません。そうした新年のお出かけとしておすすめしたいのが、お正月にちなんださまざまな展示やイベントが行われる博物館や美術館です。

東京国立博物館の『博物館に初もうで』(2021年)でのいけばな展示風景

ここでは東京・京都・九州の3つの国立博物館の新春企画をはじめ、2日と3日のみ観覧が無料になる東京都写真美術館の展覧会や、先着順にギフトがプレゼントされる山種美術館のイベントなどをご紹介します。

お正月企画として人気!今年で20年目を迎えた東京国立博物館の『博物館に初もうで』

一年の博物館巡りはトーハクから。すっかりお正月の企画として定着したのが、今年で実に20年目を迎える東京国立博物館の『博物館に初もうで』です。まず平成館の企画展示室では2日より特集「兎にも角にもうさぎ年」を開催。「兎に角うさぎ」や「月のうさぎ」など5つの切り口より干支のうさぎをモチーフにした作品が公開されます。

また本館7室では『国宝 東京国立博物館のすべて』でも人気を博した長谷川等伯の『松林図屏風』を15日まで限定公開。さらに本館や東洋館の各展示室では吉祥作品紹介として、鶴亀のおめでたい文様をあしらった茶碗や華やかな振袖などが展示されます。

2日と3日には、ミュージアムショップにてプレゼントの企画や美術図書バーゲンセールも実施。正門にはいけばなが飾られるなど華やいだ雰囲気となります。このほか、本館11室では2日より特別企画「大安寺の仏像」もスタート。こうした盛りだくさんの展示を総合文化展料金(1000円)のみですべて鑑賞できます。本館、平成館、東洋館、法隆寺宝物館、表慶館へと連なる膨大な展示を丸一日かけてじっくり楽しみたいところです。

『博物館に初もうで 兎にも角にもうさぎ年』 東京国立博物館
開催期間:2023年1月2日(月・休) ~1月29日(日)
所在地:東京都台東区上野公園13-9
アクセス:JR線上野駅公園口下車徒歩10分。東京メトロ銀座線・日比谷線上野駅下車徒歩15分。京成電鉄京成上野駅下車徒歩15分
開館時間:9:30~17:00 
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし1月3日(月)、1月10日(月・祝)は開館)、1月4日(火)、1月11日(火)
料金:一般1000円、大学生500円、高校生以下無料
https://www.tnm.jp

うさぎのモチーフはどのように展開していった?京都国立博物館の『卯づくし─干支を愛でる』 

キャラクター「トラりん」でも人気を集める京都国立博物館でも、新春にちなんだ特集展示が行われます。2日からはじまる『卯づくし─干支を愛でる─』では、干支にちなんでうさぎの描かれた作品を公開。中国では古くから「月には兎がすんでいる」という伝説があり、日本でも月とうさぎは一緒に描かれましたが、月の美しい秋の草とうさぎが結びつくなど、さまざまなものと関連づけて描かれたうさぎのモチーフとしての展開を探っていきます。

また「京博の新春イベント2023」として、1月15日に「八坂神社 祇園獅子舞」を開催。八坂神社の祇園獅子舞研究会を演者に迎え、午前と午後の各1回ずつ、平成知新館の地下講堂にて獅子舞が披露されます(参加費は無料。事前予約優先制)。新しい年を切り開くためにも、邪気を払い、疫病退治などにご利益があるとされる獅子の壮麗な舞を楽しむのも良いのではないでしょうか。

『新春特集展示 卯づくし─干支を愛でる─』 京都国立博物館
開催期間:2023年1月2日(月・休)~29日(日)
所在地:京都府京都市東山区茶屋町527
アクセス:京阪電車七条駅より東へ徒歩7分。JR線京都駅より京都駅前D1のりばから市バス100号、D2のりばから市バス206・208号系統にて博物館・三十三間堂前下車すぐ
開館時間:9:30~17:00
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし2023年1月2日(月・休)、9日(月・祝)は開館)、10日(火)
観覧料:一般700円、大学生350円、高校生以下無料
https://www.kyohaku.go.jp/jp/

「国宝 初音の調度」を公開!太宰府天満宮への初詣を兼ねて出かけたい九州国立博物館

新年は元日より開館するのが、初もうでで賑わう太宰府天満宮に隣接する九州国立博物館です。恒例の新春特別公開「徳川美術館所蔵 国宝 初音の調度」では、徳川家光の長女である千代姫が、1639年に尾張徳川家に嫁ぐ際に制作された婚礼調度である「初音の調度」の一部を公開。この婚礼調度の多くは源氏物語の「初音」帖に題材を得ていますが、机、色紙箱をはじめ、同じく源氏物語の「胡蝶」の場面を描いた長文箱などを見ることができます。まさに新春にふさわしい華やかな展示となります。

1日から5日まではお正月限定のスペシャルプレゼントとして、玄界灘に位置する世界遺産の島、宗像・大島の塩をプレゼント(各日500個、先着順)。さらに3日には「きゅーはくニューイヤーコンサート」として弦楽四重奏団の演奏も披露されます(1日2回、入場無料)。このほか、「きゅーはくで書き初め」として3日には書き初めイベントも実施し、先着500名には参加記念としてオリジナルのクリアファイルやスケッチブックも進呈されます。

『新春特別公開 徳川美術館所蔵 国宝 初音の調度』 九州国立博物館
開催期間:2023年1月1日(日・祝)~29日(日)
所在地:福岡県太宰府市石坂4-7-2
アクセス:西鉄太宰府駅より徒歩10分
開館時間:9:30~17:00
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝日・振替休日の場合は翌日)
観覧料:一般700円、大学生350円、高校生以下無料
https://www.kyuhaku.jp/

2日と3日は『野口里佳 不思議な力』展の観覧料が無料!【東京都写真美術館】

さてこれまでにご紹介した3つの国立博物館とは異なり、お正月にちなんだ展示がなくとも、お得な企画を用意している美術館があります。それが現在、『プリピクテジャパンアワード』展と『野口里佳 不思議な力』展、それに『星野道夫 悠久の時を旅する』展の3つの展示を同時に開催している東京都写真美術館です。

新年は1月2日から開館する同館では、1月2日と3日に限り、2階展示室の『野口里佳 不思議な力』展が通常一般700円のところ、無料にて観覧することができます。
※『プリピクテジャパンアワード』は無料。『星野道夫 悠久の時を旅する』は通常料金。

東京都写真美術館ではコロナ禍前、お正月開館を「TOPのお正月」と題し、オリジナル・グッズを先着順にプレゼントしたり、雅楽の演奏や福袋の販売などが行われていましたが、残念ながら2023年のお正月も実施されません。そちらも再開が待たれるところです。

『野口里佳 不思議な力/プリピクテジャパンアワード』 東京都写真美術館
開催期間:開催中〜2023年1月22日(日)
所在地:東京都目黒区三田1-13-3 恵比寿ガーデンプレイス内
アクセス:JR恵比寿駅東口より徒歩約7分。東京メトロ日比谷線恵比寿駅より徒歩約10分
開館時間:10:00~18:00
 ※木・金曜日は20時まで
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(月曜日が祝休日の場合は開館し、翌平日休館)、年末年始(12月29日〜1月1日、1月4日) ※12月28日、1月2日、1月3日は臨時開館。
観覧料:一般700円、大学生560円、中高生・65歳以上350円。小学生以下無料
 ※野口里佳展観覧料。プリピクテジャパンアワードは無料
https://topmuseum.jp/

プチギフトの配布や「新春福袋」の販売も!山種美術館で迎えるお正月

最後は現在、『日本の風景を描く―歌川広重から田渕俊夫まで―』を開催中の山種美術館のお正月企画をご紹介します。同館の年末年始のお休みは12月29日から1月2日まで。よって新年は3日より通常開館します。

この3日から行われるのがお正月限定企画です。まず3日限定で先着100名にプチギフトが配布されます。さらにミュージアムショップでは「新春福袋」を限定50個発売(1人1袋まで)し、Cafe椿ではお正月限定和菓子が3日から9日の7日間限定にて提供されます。

さらに同館では公式サイトの出版物(図録)、ミュージアムグッズの購入専用ページにて、年末年始セールを1月9日まで開催中。図録、グッズセット、グッズ単品、絵はがきセットが10%OFFになるほか、カレンダーを3本以上まとめて購入すると送料無料になります。(配送業務は1月4日より)

ちょうど展覧会は前期展示が1月15日までです。後期展示(1月17日から)に入る前、お正月の間に楽しむのも良さそうです。

『日本の風景を描く―歌川広重から田渕俊夫まで―』 山種美術館
開催期間:2022年12月10日(土)~2023年2月26日(日)
 前期:12月10日(土)〜1月15日(日) 後期:1月17日(火)〜2月26日(日)
 ※会期中、一部展示替えあり
所在地:東京都渋谷区広尾3-12-36
アクセス:JR線恵比寿駅西口・東京メトロ日比谷線恵比寿駅2番出口より徒歩約10分。渋谷駅東口ターミナルより日赤医療センター前行都バス(学03番)に乗車し、「東4丁目」下車徒歩2分
開館時間:9:00~17:00
 ※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし1月9日(月)は開館)、1月10日(火)、年末年始(12月29日(木)~1月2日(月))
観覧料:一般1300円、中学生以下無料
※冬の学割:大学・高校生500円(本展に限り、入館料が通常1000円のところ半額)
※きもの特典:きもので来館すると、一般200円引、大学生・高校生100円引
https://www.yamatane-museum.jp

お正月は博物館と美術館に出かけよう!

このように各館ではお正月向けにさまざまな展示やイベントを企画。2日に開館し、同日と3日はコレクション展(MOTコレクション)が無料になる東京都現代美術館などもお得に観覧することができます。

また多くの美術館は2日から5日までに開館しますが、森美術館やポーラ美術館は大晦日と元日も開館します。最新の情報を各館のWEBサイトなどでお確かめの上、お正月は博物館や美術館へとお出かけください。

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はろるど

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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。

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