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EVENT

2023.1.13

クリスチャン・ディオールの歴史と絶え間ない創造の情熱に触れよう。

クリスチャン・ディオール…言わずと知れたファッションブランドとしてみなさんもご存じでしょう。

そんなクリスチャン・ディオールの創造性の情熱を体験できる展覧会「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」が、東京都現代美術館にて開催中です。

クリスチャン・ディオールと「ニュールック」とは?

Photo: Granger/REX/Shutterstock

1947年、42歳でファッション界にデビューした、フランスを代表するオートクチュールデザイナーであるクリスチャン・ディオール。

1957年に本人が亡くなるまでの活動期間は11年ですが、ブランドは継続し、メゾンは創業以来、今日までパリオートクチュール界のトップに君臨しています。

そんなクリスチャン・ディオールはウェアをはじめとし、バッグ、アクセサリー、ジュエリー、香水など幅広く展開し、世界中から愛される由緒あるファッションブランドです。

彼は、ゆったりとなだらかな肩のラインと細くマークされたウェストから広がるロング・スカートを特徴とする「ニュールック」の永遠の象徴である「バー」スーツを生み出し、世界のモード界に新しい風を吹かせました。

当時、そのシルエットの美しさに驚いた『ハーパース・バザー』の編集長カーメル・スノウが、「これはまさにニュー・ルックね!」と言ったことから、そのデザインは「ニュールック」と呼ばれ、その名が付いたとされています。

そんな「ニュールック」は数字の「8」を彷彿とさせることから「8ライン」とも言われ、以後世界的な流行を見せた服飾のスタイルです。

75年以上にわたる創造の情熱が体感できる展示会場

現在、東京都現代美術館にて開催中の「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展は、パリ装飾芸術美術館での成功につづき、ロンドン、ニューヨークと世界を巡回し、ディオールと日本との真摯かつ貴重な絆を称える特別な展覧会です。

フロランス・ミュラー氏のキュレーションにより再考案され、創設者クリスチャン・ディオールが影響を受けた芸術から、彼の庭園に対する愛、豪華な舞踏会の魔法、手仕事のアトリエ、コレクションに影響を与えた日本の豊かな創造性への魅力を紹介しています。

空間演出はOMAのニューヨーク事務所でパートナーをつとめる建築家の重松象平が手掛け、日本文化のねぶた祭りへのオマージュとして新たな空間をデザインし、クリスチャン・ディオールの先駆的なビジョンからスタートした75年以上にわたる創造の情熱を称えています。

会場では、「バー」スーツをはじめとした、過去から現在までのアクセサリーやオートクチュール モデルの数々を展示。

クリスチャン・ディオールからはじまり、そして弟子のイヴ・サン=ローランに引継ぎ、約30年間にわたり活躍したマルク・ボアン、「ファッションの建築家」と称されるジャンフランコ・フェレ、ドラマティックな劇場風ドレスを生み出したジョン・ガリアーノ、ミニマルなクリエーションを得意とするラフ・シモンズ、政治的ステートメントを発表したマリア・グラツィア・キウリといった後継者である歴代のクリエイティブ ディレクターたちが考案した作品を公開しています。

メゾンと日本との絆と歴史が感じられる『ディオールと日本』

特に筆者がおすすめしたいセクションは、メゾンと日本の絆と歴史が感じられる『ディオールと日本』。数十年にわたってメゾンのクリエイティブディレクターが、日本の芸術と文化への讃嘆の念を表明していることなど、深い関わりがあったことが展示をとおして理解できることでしょう。

クリスチャン・ディオールは、1953年には鐘紡および大丸と契約を締結し、同年に帝国ホテルでファッションショーを行ったほか、現・上皇陛下・上皇后陛下(明仁親王陛下・美智子さま)との結婚式用ドレス3着制作したことなど、日本で最初に進出した西洋のファッションブランドとして、その関係は70年にも及びます。

会場では、日本初公開となる葛飾北斎の浮世絵を落とし込んだコートをはじめ、和装(着物・帯・和刺繍・古典柄・伝統文様など)に着想を得たデザインやデコレーションで彩られた華やかなドレスに目を奪われることでしょう。

その一方で、四季の春から着想を得た桜、子供の頃に慣れ親しんだ折り紙、日々の生活に欠かせない藁や蓑、東北地方に伝わる刺繍の刺し子など、日々の暮らしから生まれた美の民藝要素も忍ばせていることにも注目してみてください。

最後に

会場では、フリーランスデザイナーとしてヨーロッパで活躍したのち、衣服や人体を通して「人の存在」を撮影する写真家へと転身した高木由利子氏が、本展およびポスターのために撮り下ろした写真など、魅力的な写真作品も展示。

その他、東京都現代美術館が所蔵する貴重な絵画作品や彫刻作品との共演だけでなく、名和晃平、宮永愛子、井田幸昌などの現代アーティストの創造性と融合させた故・ダイアナ元妃が愛用していたことで知られる「レディ ディオール」のインスタレーションもご覧になれます。

クリスチャン・ディオールがこの世を去るまで…10年間で販売した洋服は10万着、その間に手がけたデッサンは16,000枚、その先駆的なビジョンからはじまったメゾンは、今尚鑑賞者の私たちに感動を与えてくれます。

75年以上にわたる歴史と絶え間ない創造の情熱を称えている本展覧会に、足を運んでみてはいかがでしょうか。

取材・撮影・文:新麻記子

展覧会情報

「クリスチャン・ディオール、夢のクチュリエ」展
会期:2022年12月21日(水)- 2023年5月28日(日)
会場:東京都現代美術館 企画展示室 1F/B2F
休館:月曜日(1月2日、1月9日は開館)、12月28日-1月1日、1月10日
開館時間:10:00-18:00(展示室入場は閉館の30分前まで)
ホームページ:https://www.mot-art-museum.jp/exhibitions/Christian_Dior/

【写真11枚】クリスチャン・ディオールの歴史と絶え間ない創造の情熱に触れよう。 を詳しく見る

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新 麻記子

新 麻記子

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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

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