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EVENT

2023.5.26

【六本木アートナイト】4年ぶりの夜通し開催!見どころと楽しみ方を徹底解説

六本木アートナイトは、街全体を美術館に見立てた一夜のイベントで、今年で16回目の開催となります。近年、パンデミックの影響で夜通しの開催は中止されていましたが、今年は4年ぶりに六本木アート“オール”ナイトとして、今週末27日(土)から28日(日)にかけて開催されます。参加施設には六本木ヒルズや森美術館などがあり、街の店舗や公園も参加します。
この記事では、美術検定1級のアートプロクティショナーあづまっくすさんの監修のもと、おすすめのプログラムや楽しみ方を紹介します。

※深夜の時間帯には18歳未満の入場はできません。

目次

撮影:あづまっくすさん

あづまっくすさんおすすめのプログラム6選

幻想的なキャラクターが優雅にウォーキング Close-Act Theatre(クロースアクトシアター)《White Wings(ホワイトウイングス)》

Close-Act Theatre《White Wings》 ©Bert Holtmann

Close-Act Theatreはオランダを拠点とする世界的に活躍するパフォーマンスカンパニーで、視覚的な創作に特化しています。その中でも《White Wings》は特に注目されており、白い翼をまとったキャラクターが優雅に歩き回り、観客を魅了します。パフォーマーたちはスティルツを履き、ミュージシャンと歌手もパフォーマンスに加わります。翼は観客の上空に舞い、魔法のような雰囲気を演出。パレードのクライマックスでは幻影が消え、魔法の旅が終わるような感覚が体感できます。

5/27(土)
①六本木ヒルズアリーナ、16:00~(公開リハーサル)
②六本木ヒルズアリーナ、18:25~
③東京ミッドタウン プラザ1階、20:30~
※各約20分間

5/28(日)
①六本木ヒルズアリーナ、14:00~
②東京ミッドタウン プラザ1階、16:00~
③六本木ヒルズアリーナ、17:45~
※各約20分間

全国を巡回したあの皮トンビもお目見え。鴻池朋子《皮トンビ》

《高松→越前→静岡→六本木皮トンビ》2022年 約W12×H5.5m 牛革、水性塗料、クレヨン

鴻池朋子は、旅を通じて芸術の根源的な問いに挑むアーティスト。彼女の作品《皮トンビ》が日本各地を巡り、東京ミッドタウンで展示されます。国立新美術館でも《皮トンビ》とともに《狼ベンチ》も展示され、実際に座ることもできます。これらの作品は動物をモチーフにしたもので、異なる視点から芸術を感じることができます。また、GALLERY MoMo Projectsでも鴻池朋子の個展が開催されていますので気になった方はこちらも。

《高松→越前→静岡→六本木皮トンビ》《大島皮トンビ》
東京ミッドタウン ガレリア
5/27(土)10:00~5/28(日)18:00

《武蔵野⽪トンビ》
国立新美術館
4/22(土)~5/26(金)
5/27(土) 10:00~22:00
5/28(日) 10:00~18:00
※野外作品は、5/27(土)22:00以降も観覧可

鴻池朋子個展『鴻池朋子のストラクチャー』
GALLERY MoMo Projects / 六本木
5/27(土) 12:00〜22:00
5/28(日) 12:00〜17:00

撮影スポットになりつつあるインスタレーション。エマニュエル・ムホー《100 colorsno.43「100色の記憶」》

エマニュエル・ムホー 100 colors no.43「100色の記憶」、2023年(イメージ)

100色の層が重なり合い、年号が浮かび上がる記憶を辿るインスタレーションです。層は奥に進むほど過去の年月を表し、一番手前の層は現在の新たな記憶を表現しています。人々はこの色とりどりの空間で思い出を振り返り、時間の移り変わりとともに感動を味わうことができます。

六本木ヒルズ 66プラザ
4/22(土)~5/26(金)
5/27(土)10:00~5/28(日)18:00

公園で開催される参加型アトラクション。原倫太郎 + 原游《六本木双六》

《妻有双六》2021年 撮影:木奥恵三

六本木の公園では、アートナイト期間中に限定で参加型の巨大な双六(すごろく)場が作られます。都市や生き物をテーマにし、様々な世代の来訪者が楽しめるように設計されています。プレーヤーはマスの指示に従いながら、卓球やバスケットなどのゲームを通じてコミュニケーションを取りながらゴールを目指します。この作品は、公園でのユニークな体験や楽しい思い出を提供することを目的としています。

六本木西公園
5/27(土)10:00〜5/28(日)18:00

名物だった例のラジオ体操が帰ってきました。インビジブル×日本フィルハーモニー交響楽団 《クラシックなラジオ体操》

クラシックなラジオ体操 撮影:加藤甫

六本木アートナイト2023にて、「クラシックなラジオ体操」がついに復活します!この特別な日のために、厳選された楽曲が日本フィルハーモニー交響楽団によって生演奏されます。朝の一日を爽やかに始めるための「ラジオ体操」に加えて、ここでしか味わえない健康的で充実した時間をお楽しみください。心地よい音楽と共に、身も心も健やかな朝を迎えましょう!

六本木ヒルズアリーナ
5/28(日)5:30~ ※約30分間

3拠点で繰り広げる地域の方との共有空間。西尾美也+東京藝術大学学生《もうひとつの3拠点:三河台公園》

西尾美也は、装いとコミュニケーションをテーマにして活動しており、2014年にはメインプログラム、2019年には街なかプログラムを手がけました。そして、今回は地域の方々と協力しながら「共有空間」という作品を生み出します。
最初の場所は、三河台公園です。そこでは、共有空間を象徴するための特別な環境が作り出され、訪れる人々を歓迎する場所になります。展示の本番では、美しい衣服が使われ、共有空間の雰囲気を表現します。

三河台公園
5/27(土)~5/28(日)

西尾美也+東京藝術大学学生《もうひとつの3拠点:六本木中学校》

西尾美也《着がえる公園》2019年 展示風景:「六本木アートナイト2019」/三河台公園/東京

2番目の場所は、歴史ある六本木中学校。ここでは、学校の生徒たちと一緒に、この特別な場所ならではの表現方法を探求。生徒たちの個性やアイデアが光る展示を楽しむことができるでしょう。この場所ならではの魅力的な表現に触れることで、新たな視点や感動を得ることができるかもしれません。※事前申込プログラム

六本木中学校
5/27(土)~5/28 (日)

西尾美也+東京藝術大学学生《もうひとつの3拠点:⻄尾研究室/DATSUEBA六本⽊》

3番目の場所は、六本木中学校の向かいにある西尾研究室。ここでは、中学生たちと東京藝術大学の学生たちが一緒になって、4月からここで議論や制作を進めていました。

⽮⼝ビル1階
5/27(土)~5/28(日)

あづまっくすさんおすすめの休憩スポット2選

歩き疲れたらこちらで休憩してみては。スターバックス コーヒー 六本木 蔦屋書店

六本木蔦屋書店内のスターバックスコーヒーは、アートナイトの憩いの場として毎年営業時間を延長し、読書やカフェタイムを楽しむことができる人気のブック&カフェです。落ち着いた雰囲気と広々とした空間が特徴で、多くの人々に愛されています。

5/27(土)7:00〜28:00
5/28(日)7:00〜23:00

2年間限定のアートを体験できる食ポイント。アートかビーフンか白厨

充実したアートと食事の経験を提供する不思議な空間で、アートと飲食が一体化しています。飲食部門は、「ワタリウム美術館」のカフェ「腸内芸術」などで知られる小川呂美さんが手がけており、台湾料理を中心に様々なメニューが提供されています。クラフトビールやナチュールワイン、さまざまな酒類も楽しむことができます。

ANB Tokyo跡地
5/27(土)19:00〜26:00
5/28(日)17:00〜23:00

アートナイトを楽しめるための4つのポイント

大規模なイベントに参加するのも楽しいですが、アートナイトならではの醍醐味は、夜中まで開催されているさまざまな場所を細かく巡りながら夜を過ごすこと。アートナイトでは、街全体がアートの舞台となり、様々な場所で展示やパフォーマンスが行われます。時間に縛られず、自由に移動しながら、アート作品に触れ、表現を楽しむことができるのがアートナイトの特徴です。夜の都市の美しさや神秘さを感じながら、一晩中アートに浸ることができます。
最後に六本木アートナイトを初めて楽しむ際のポイントを4つあげてみます。これらのポイントを念頭に置けば、初めての六本木アートナイトを思い出深い体験にできるかもしれません。ただし、居住地域では、就寝時間の深夜帯は、場所の雰囲気に合わせて盛り上がりすぎないよう静かに鑑賞しましょう。

①公式リーフレットやWEBサイトで情報を確認

イベント会場などで配布されていた公式リーフレットや、公式WEBサイトで各プログラムの情報を手に入れましょう。参加施設やプログラムの詳細が掲載されており、自分の興味のある展示やパフォーマンスを見つけるのに役立ちます。
公式WEBサイト:https://www.roppongiartnight.com/2023/

②複数の会場を訪れる

六本木アートナイトは複数の会場で展示やパフォーマンスが行われます。様々な会場を訪れることで、多様なアート体験を楽しむことができます。時間の許す限り、いくつかの会場を巡ってみましょう。

③自由に探索する

イベントでは自由に会場を探索することもできます。気になる展示やパフォーマンスに立ち止まり、自分自身でアートを堪能してみてください。思い思いのペースで鑑賞し、感じたままに楽しむことが大切です。

④インタラクティブな体験に参加する

六本木アートナイトでは、参加者がアート作品やパフォーマンスに積極的に参加できる体験型のプログラムも多くあります。インタラクティブな展示やワークショップに参加して、自分自身がアートの一部となる体験をしてみましょう。

撮影:あづまっくすさん

開催概要

六本木アートナイト2023
開催期間・時間:2023年5月27日(土)10:00~5月28日(日)18:00
※コアタイム: 27日(土)18:00 ~ 28日(日)6:00
所在地:東京都港区六本木界隈
アクセス:
・東京メトロ日比谷線/都営地下鉄大江戸線 六本木駅
・東京メトロ千代田線 乃木坂駅
・都営地下鉄大江戸線/東京メトロ南北線 麻布十番駅
入場料/視聴料:無料(但し、一部のプログラム及び美術館企画展は有料)
公式WEBサイト:https://www.roppongiartnight.com/2023/
Twitter   :https://twitter.com/r_artnight
Instagram :https://www.instagram.com/roppongi_art_night_official/

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つくだゆき

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東京美術館巡りというSNSアカウントの中の人をやっております。サラリーマンのかたわら、お休みの日には、美術館巡りにいそしんでおります。もともとミーハーなので、国内外の古典的なオールドマスターが好きでしたが、去年あたりから現代アートもたしなむようになり、今が割と雑食色が強いです。

東京美術館巡りというSNSアカウントの中の人をやっております。サラリーマンのかたわら、お休みの日には、美術館巡りにいそしんでおります。もともとミーハーなので、国内外の古典的なオールドマスターが好きでしたが、去年あたりから現代アートもたしなむようになり、今が割と雑食色が強いです。

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