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2024.6.4

横山美術館「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」で日本の美に触れよう

金色に輝く華麗なやきもの、「サツマ」。鹿児島をはじめとする各産地でつくられ、海外で人気を博した金彩の輸出陶磁器「サツマ」を紹介する展覧会「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」が、愛知県・名古屋市の横山美術館で開催中です。

横山美術館「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」

この記事では、2024年5月24日(金)に開幕した本展についてご紹介します。

薩摩様式のやきもの「サツマ」とは

【東京薩摩】《上絵金彩人物図花瓶(一対)》明治時代

薩摩焼は慶長3年(1598)に、島津義弘に従って渡来した朝鮮の陶工が日本でつくり始めたやきものです。京焼などの技術を取り入れて発展し、中でも白色土を用いて釉薬に細かな貫入を生じさせる白薩摩は、薩摩藩の御用品として洗練されていきました。

慶応3年(1867)のパリ万国博覧会に出品された金彩の薩摩焼は、「サツマ」を欧米に広めるきっかけに。その人気からやがて鹿児島だけでなく、日本の各産地でもつくられるようになり、盛んに輸出されました。そうして生まれたのが「京薩摩」や「東京薩摩」、「加賀薩摩」などです。

サツマの輝き展の楽しみ方

【本薩摩】森田徳(森田徳二郎か)《上絵金彩武者図花瓶(一対)》明治時代前期

本展では横山美術館の所蔵品をはじめ、鹿児島のほか各産地でつくられた、金彩の輝く輸出陶磁器「サツマ」をご紹介します。

美しい金彩を楽しむ!

【京薩摩】錦光山宗兵衛《上絵金彩牡丹武者僧侶図大花瓶》明治時代中期~大正時代

サツマの魅力は、何と言ってもその美しさ。気品のある白地にきらびやかな金色が輝き、精緻な絵付けを施したやきものは見事なもの。伝統の技と美をお楽しみいただけます。

明治・大正時代の、海外から見た日本の美を楽しむ!

【横浜薩摩】服部《上絵金彩花見図花瓶》明治時代後期

万博を機に海外で人気を博した「サツマ」は、欧米を中心に広く愛されるようになりました。「海外の人たちは、サツマのどんな部分に心惹かれたのだろう?」と想像しながら鑑賞すると新たな発見に出会えるはず。

明治・大正時代の日本の近代化を支え、海外の人々が愛した日本の美術工芸品を知ることは、自分たちの国の歴史や文化、当時の人々の躍動を知る一端となるでしょう。

絵付体験講座「やさしく輝く、私のうつわ」を楽しむ!

会期中は誰でも参加できる関連イベントを開催。絵付体験講座「やさしく輝く、私のうつわ」では、京薩摩風のマルチボウルに転写で金銀彩の輝きを施します。

もちろん初心者でも大丈夫。簡単に美しく仕上がります。

日時:2024年7月21日(日)13:30~15:00
申込方法:5月24日(金)よりお電話、またはメールにて先着順
参加費:一般3,800円(材料・焼成費・入館料込み)
    パスポート会員2,600円(材料・焼成費込み)
定員:20名(要事前申込)
詳しくは絵付体験講座「やさしく輝く、私のうつわ」よりご確認ください。

サツマの輝きをこの目で捉えてみよう

【加賀薩摩】清水美山《上絵金彩人物図花瓶》明治時代中期~後期

薩摩様式のやきもの「サツマ」が放つ力強い輝き。ぜひ会場を訪れて、その美しさを間近で見てみましょう。輝く美の世界をお楽しみください。

開催概要

「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」

■開催場所:横山美術館
■開 催 日 :2024年5月24日(金)~8月25日(日)
■開館時間:10:00~17:00(入館は16:30まで)
■休 館 日 :毎週月曜日(祝・休日の場合開館、翌平日休館)、夏期(8月13日(火)~16日(金))
■入 館 料 :一般1,000円(800円)、高・大学生・シニア65歳以上800円(600円)、中学生600円(400円)、小学生以下無料 *( )内は20名以上の団体料金、障がい者手帳をお持ちの方700円
■公式サイト:「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」

【写真6枚】横山美術館「海外で愛された薩摩様式のやきもの サツマの輝き」で日本の美に触れよう を詳しく見る

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さつま瑠璃

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文筆家(ライター)。芸術文化を専門に取材執筆を行い、アートと社会について探究する書き手。SNSでも情報を発信する他、さつまがゆく Official Podcastでは取材執筆にまつわるトークを配信中。

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