「生きた絵を描きたい」　4つの時代を生き、ひたすら実直に絵を描き続けた日本画家、奥村土牛の魅力

はろるど

『兎』　昭和22（1947）年頃
『奥村土牛 ―山﨑種二が愛した日本画の巨匠第2弾―』展示室風景
『雨趣』　1928（昭和3）年　土牛が39歳の時の作品で、当時の赤坂付近の雨の光景を崖から見下ろす構図で描きました。
『枇杷と少女』　1930（昭和5）年　果樹と人物を一緒に描いた土牛としては珍しい作品。院展初入選作の『胡瓜畑』の3年後に描かれ、この2年後に同人に推挙されました。
「山﨑種二（左・73歳）と奥村土牛（右・77歳）　山種美術館の開館記念展（東京・日本橋兜町）にて」　1966（昭和41年）7月7日
『三彩鑑賞』　1966（昭和41）年　山種美術館の竣工記念展に出品された作品で、ガラスケースに収められた三彩を描いています。まさに博物館にて三彩を愛でているかのようです。
『兎』　1936（昭和11）年　昭和初期の院展への出品作には、猿や仔馬など動物をモチーフとした作品が多く描かれました。なお会期中、本作品のみ写真の撮影ができます。
『鯉』　1948（昭和23）年頃　1匹の鯉が水の中をのんびりと泳いでいます。金色に染まるうろこや透明感のあるひれの描写が絶妙です。実に42年ぶりの公開となりました。
『鳴門』　1959（昭和34）年　土牛が鳴門の渦潮を船上から何十枚も写生し、それを元に完成された作品。渦潮の向こうには島陰がうっすらと見えます。
『茶室』　1963（昭和38）年　土牛は師の古径の画室に出入りしていた頃、セザンヌの画集を買い与えられ、好きになったと語っています。
『醍醐』　1972（昭和47）年
『醍醐』（部分）　1972（昭和47）年
山種美術館に植樹されたしだれ桜
「山梨県清春にて桜を写生する土牛（87歳頃）」　1976（昭和51）年頃
青山の老舗菓匠「菊家」による、出品作品をイメージしたオリジナル創作和菓子。館内の「Cafe椿」にてお茶やコーヒーとともに楽しむことができます。また2個からのテイクアウトも可能です。