Facebook X Instagram Youtube

STUDY

2024.1.31

ジクレー、リミテッド… 意外と知らないアート用語を解説!

アートを見ていたらキャプションに知らない単語があった…どういう意味なのか気になる
そんな体験をしたことはありませんか?
今回はアートギャラリーで働く筆者が、意外と知らないアートの用語を解説します。

ジクレープリントとは

版画の作品で多いのが、「ジクレープリント」という単語。「ジークレー」と言われることもあります。「ジクレー」は版画のプリント技法のひとつで、フランス語で「吹き付ける」という意味です。


ジクレープリントは一般的に多く知られる「シルクスクリーン」や「リトグラフ」に代わるプリント技法として登場しました。ジクレーの特徴と言えば版を使用しないことで、その名の通りインクを吹き付けることで色を重ねるため、再現度の高いアート表現を獲得しています。

(Fabian Lavater / Reflection) (Limited Edition / ¥198,000税込み)

原画をより細密に再現できるジクレープリントは、どうしても敷居が高くなってしまいがちなアートをより身近な存在にしたため、多くの版画作品に用いられています。

リミテッドエディション、オープンエディション

こちらも版画の作品に使われる単語です。主に、版という意味の「エディション」と合わせて使われています。


「リミテッドエディション(Limited Edition)」は数量が限定された版画の作品です。
例えば、当ギャラリーocean Dayの作品では、サンフランシスコの自宅で制作しているアーティスト、ローラ ブラウニング(Laura Browning)さんのリミテッドエディションは200点限定となるため、一つの作品につき世界で200点しか制作されていません。

(Laura Browning / Mediterranean Coast) (Limited Edition / ¥242,000税込み)

この限定枚数はアーティストや作品によって異なり、多い作品だと1000点以上、少ない作品だと20点以下の数量になることもあります。

(200枚限定を意味するシリアルナンバー入り)

原画に近い品質と、原画より手に入れやすい価格で販売されているリミテッドエディションは、作品を広めたいアーティストとアートを飾る人、両者から支持されているアートです。


オープンエディション(Open Edition)は数量の限定が無い版画の作品です。ocean Dayでは、ローラ ブラウニングさんのオープンキャンバスや、スイス出身のファビアン ラヴァター(Fabian Lavater)さんの動物シリーズのオープンキャンバス、マットプリント(※一部作品をのぞく)がオープンエディションの作品です。

(Fabian Lavater / 動物シリーズ Sサイズ)

比較的、手に取っていただきやすい価格が魅力で、初めてアートを購入される方に人気となっており、生活に取り入れやすいアートです。

ミクストメディアとは?

ミクストメディア(Mixed Media)は2つ以上の素材で制作されたアート。
わかりやすい例えでいうと、海辺で拾ったゴミを集めて1つのアート作品にした場合、ミクストメディアの作品となります。また、アクリル絵の具と油絵具を1つの作品に使用した場合にもミクストメディアと呼ばれます。


ocean Dayではフィンランド生まれの印象派アーティストであるアルジャ ヴァリマキ(Arja Valimaki)さんの一部の作品がミクストメディアです。自身の版画作品の上からアクリル絵の具で描いていて、版画による平面的な正確さとアクリル絵具による筆跡の躍動・立体感によって、より深い表現方法を追求しています。

(Arja Valimaki / Mango Dotty back III) (Mixed Media / ¥308,000税込み)

知らない単語の意味を知ると、アートへの興味がされに湧いてきますよね。世界中の海のアートを集めたocean Dayでは「ジクレー」も「リミテッド」「オープン」も「ミクストメディア」の作品もご覧いただけます。

アートはキャプションを見るとさらに楽しめる

作品そのものだけを見てもアートを楽しむことはできますが、美術館やアートギャラリーではキャプションにも注目してみてください。
キャプションは展示されているアート作品の周辺に設置されている説明書きのことで、
・作品名
・アーティスト名
・画材(制作方法)
・作品サイズ
が主に記載されています。

作品の鑑賞と合わせてキャプションもチェックすると、思わぬ発見が。
例えば…
別々のアーティストの作品だと思っていたら、同じアーティストだった!
自分の予想とは違う画材が使われていた!
キャプションにも注目してみると、作品を鑑賞した先にあるアーティストの意図を感じ取ることができるかもしれません。こちらのコラムで解説したアート用語も記載されていることもあるので、ぜひご注目ください。

海のアートギャラリーocean Day

海好き必見のアートギャラリーocean Dayには世界中の海のアートが集まっています。下記の店舗にて一部作品の展示やお問い合わせを受け付けておりますので、ぜひお越しくださいませ。

【店舗一覧】
横浜ランドマークプラザ5F「エドム横浜店」
グランドニッコー東京ベイ 舞浜「エドムグランドニッコー東京ベイ 舞浜店」
※店頭の在庫状況は各店までお問い合わせください。

HP:海のアートギャラリー ocean Day
SNS:Instagram

また、エドムオンラインショップではocean Dayの作品をオンラインでお買い求めいただけます!ぜひご利用ください。
エドムオンラインショップ

【写真5枚】ジクレー、リミテッド… 意外と知らないアート用語を解説! を詳しく見る

むらいさきの個展「Spring has come」南青山イロハニアートスタジオにて開催!2025.2.22(土)-2.24(月・祝)11時〜18時

ビビ

ビビ

美術大学彫刻コースを卒業後、アートギャラリーで働いています。粘土を触ったり、ものをつくること、動物や自然が好きです。

美術大学彫刻コースを卒業後、アートギャラリーで働いています。粘土を触ったり、ものをつくること、動物や自然が好きです。

ビビさんの記事一覧はこちら