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2024.8.28
いよいよパリパラリンピック開幕!メダリストたちに渡される箱の中身とは?
本日8月28日(日本時間8月29日 午前3:00)よりパリパラリンピックが開催されます。オリンピックに引き続き連日繰り広げられる熱戦はもちろんのこと、今大会ではメダリストたちに手渡される一風変わった「箱」にも注目が集まっています。
一体この箱の中には何が入っているのでしょうか?
それは、ずばり、今大会のために特別に制作された公式ポスターです!
今回は、パリ五輪・パラリンピックのメダリストたちが手にする「箱」の中身である公式ポスターについて、そして、そのポスターに対する詳細な紹介や世間の様々な意見についても深く掘り下げていきますのでぜひ最後までご覧ください!
目次
パリオリンピック・パラリンピック メダリストに贈られる「箱」の中身の正体は公式ポスター!
メダルを獲得した選手たちが手にしている、細長い形の箱。SNS上でも「あの箱には何が入っているの?」と話題になっていました。
その中身は、今大会のために特別に制作された公式ポスター。
パリ五輪・パラリンピック組織委員会は、大会の記念として、そしてメダリストたちへの特別な贈り物として、このポスターを用意しました。
作者は? ウーゴ・ガットーニってどんな人?
ポスターをデザインしたのは、フランス出身のイラストレーター、ウーゴ・ガットーニ氏です。
独特な線と鮮やかな色彩で、建築物や風景を幻想的且つ温かみのあるタッチで描き出すガットーニ氏。彼の手がける作品は、どこか懐かしさを感じさせるノスタルジックな雰囲気と、現代的な感性が融合した、唯一無二の世界観を持っています。
ガットーニ氏は、これまでも数々の有名ブランドや雑誌とコラボレーションし、世界中で高い評価を受けてきました。
今回のオリンピック・パラリンピックのポスターは、そんなガットーニ氏の持ち味が存分に発揮された作品となっています。
関連記事:パリオリンピックのポスターデザインで注目! ウーゴ・ガットーニの作品世界の魅力に迫る
ポスターに込められた想いとは? 細部に宿るパリの魅力を徹底解説!
Une image vaut mille mots, voici les 2 affiches officielles de nos Jeux : une Olympique et une Paralympique.
— Paris 2024 (@Paris2024) March 4, 2024
Ensemble, elles forment une seule et même grande histoire, celle de #Paris2024 🖼️ pic.twitter.com/7oxay5uSz2
ひと目見ただけで心を奪われる、ガットーニ氏の描くパリの街並み。
ポスターには、単に風景を描写するだけでなく、「スポーツの祭典」、そして「パリという街の魅力」を最大限に表現したいという、彼の熱い想いが込められています。
では、具体的にポスターにはどのような要素が描かれ、そこにどんな想いが込められているのでしょうか?
詳しくみていきましょう。
エッフェル塔とセーヌ川
ポスターの中央でひときわ目を引くのは、パリの象徴とも言えるエッフェル塔。鮮やかな赤色で描かれたその姿は、力強く、そして情熱的です。
エッフェル塔の足元には、ゆったりと流れるセーヌ川。その水面には、空の青色が映り込み、美しいコントラストを生み出しています。
熱狂渦巻くスタジアム
ポスターの上部には、熱気に包まれたスタジアムが描かれています。観客席は人で埋め尽くされ、今まさに競技が始まろうとしている高揚感が伝わってきます。
スタジアムの周りには、大会の成功を願うかのように、色とりどりの旗がはためいています。
選手たちの躍動感
ポスター全体に散りばめられているのは、躍動感あふれるアスリートたちの姿。
トラックを駆け抜ける陸上選手、高くジャンプするバスケットボール選手、力強く漕ぎ出すボート競技の選手など、様々な競技の選手たちが生き生きと描かれています。
親しみやすいタッチで描かれた観客たち
スタジアムやその周辺には、競技を観戦する観客たちの姿も。
老若男女、国籍も様々な人々が、笑顔で競技を見つめる様子からは、スポーツが持つ力、そして、人々を一つにする力を感じることができます。
細部に光る遊び心
ガットーニ氏のポスターの魅力は、その遊び心にもあります。
パリの街並みを散歩をする人、寝転がる人、羽を休める鳥など、思わず笑顔になるような仕掛けが満載。
こうした細かな描写が、ポスター全体をより温かみのあるものにしています。
「XXXIII Olympiade」の文字
エッフェル塔の正面には、「XXXIII Olympiade」の文字が。
これは、今年のオリンピックが第33回大会であることを示しています。
この文字を目にすることで、ポスターを受け取ったメダリストたちは、あの時の感動、興奮を鮮明に思い出すことができるでしょう。
賛否両論?! メダリストへの贈り物「ポスター」に対する様々な声
メダリストたちが手にしたポスターは、大会後、SNSを中心に様々な意見が飛び交うこととなりました。
好意的な意見
「大会の思い出を形として残せる素晴らしい贈り物」「ガットーニ氏のイラストが素敵」「部屋に飾るのが楽しみ」など、ポスターを高く評価する声が多数寄せられています。
また、「メダルの色で微妙にデザインが違う」「裏面にチームメイトやライバルのサインをもらえばいい記念になるね」といった意見も。
批判的な意見
一方で、「大金つぎ込んだ大会の賞品がポスターって…」「しょぼい」「ウォーリーをさがせ?」など、否定的な意見も少なからず見られます。
サステナビリティの観点からの意見
近年、環境問題への意識の高まりから、「サステナビリティ(持続可能性)」を重視する動きが加速しています。
今回のポスターに対しても、「(サステナビリティを掲げた五輪だけに)生花はごみになりがちだし、壁に飾れるポスターっていいアイデア」といった意見が。
従来の贈呈品とは異なる、環境への配慮を感じさせる選択と言えるかもしれません。
芸術の都・パリで開かれるスポーツの祭典にふさわしい記念品
Moonik, CC BY-SA 3.0, via Wikimedia Commons
パリ五輪・パラリンピックのメダリストたちに贈られた、ウーゴ・ガットーニ氏デザインの公式ポスター。
そこには、スポーツの祭典へのオマージュ、そして、パリという街への愛がぎゅっと詰まっています。
「華の都」とも称されるパリのエスプリを感じさせる、芸術性の高いポスターは、まさに、この地で開催される大会の記念品として、そして、世界最高峰の舞台で戦った選手たちへの贈り物として、これ以上ないほどふさわしいと感じます。
メダリストたちは、このポスターを見るたびに、あの時の感動、興奮、そして、パリの街の風景を鮮明に思い出すことでしょう。
そして、このポスターは、私たちにとっても、パリオリンピック・パラリンピックの感動を語り継ぐ、大切なレガシーとなるはずです。
パリパラリンピックは、9月8日までの12日間、行われます。大会観戦をするときは、メダリストに渡される記念品の箱にも注目してみてくださいね!
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このライターの書いた記事
tom
東京在住ライターで専門分野は文芸批評、アート、テクノロジーなど。007シリーズとセロニアス・モンクを愛する38歳。読書とハイキングが趣味。
東京在住ライターで専門分野は文芸批評、アート、テクノロジーなど。007シリーズとセロニアス・モンクを愛する38歳。読書とハイキングが趣味。
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