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2023.9.11
「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」がそごう美術館にて開幕!見どころを紹介
産業革命の大量生産により失われつつあった手仕事を取り戻すこと、さらに生活と芸術の一体化を目指したアーツ・アンド・クラフツ運動。
そごう美術館にて、「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」が2023年9月16日(土)より11月5日(日)まで開催されます。
この記事では展覧会の見どころを紹介します。
ウィリアム・アーサー・スミス・ベンソン《卓上ランプ》 Photo © Brain Trust Inc.
アーツ・アンド・クラフツ運動とは
19世紀後半、産業革命以降の世の中には、大量生産により安価な商品の製造が可能になりました。誰にでも手に取りやすいというメリットの反面、デザイン性に欠けた粗悪品が世に溢れ、手仕事による制作活動は急速に失われつつありました。
そんな世の中の流れを危惧した、イギリスの思想家・デザイナーであるウィリアム・モリス主導のもと、手仕事による制作活動を取り戻し、生活と芸術の一体化を目指すアーツ・アンド・クラフツ運動が始まります。
ウィリアム・モリス
ウィリアム・モリス《いちご泥棒》1883年 Photo © Brain Trust Inc.
「モダンデザインの父」と称されるウィリアム・モリスは、草木や花、鳥などの自然物をモチーフとして、繊細かつ深みのある風合いが特徴的です。作品制作への手間を一切惜しまず、1881年には独自の染色法、「インディゴ抜染法」を開発します。手間のかかる手仕事へのこだわりにより、モリスの作品は唯一無二のものになりました。
ウィリアム・モリス《格子垣》1864年 Photo © Brain Trust Inc.
本展では、モリスが初めてデザインした壁紙『格子垣』や『いちご泥棒』をはじめとした、日本でも人気の高い代表作をご覧いただけます。
ウィリアム・モリス 暖炉の衝立《花の鉢》1890年頃 Photo © Brain Trust Inc.
世界各地に広がった影響
ティファニー・スタジオ《三輪のリリィの金色ランプ》1901-1925年頃 Photo © Brain Trust Inc.
同年代の作家の共感を呼び、イギリスを中心に世界各地へと広まったアーツ・アンド・クラフツ運動は、その地の文化や風土、社会情勢を反映し展開していきます。アメリカでは、機械工業が柔軟に取り入れられ、独自に発展していきました。
本展では、運動に新たな展開をもたらした建築家フランク・ロイド・ライトや、ティファニー・スタジオの作品をご覧いただけます。
ウィリアム・ド・モーガン《バラと格子》1872年頃 Photo © Brain Trust Inc.
さらに、テキスタイルや壁紙・家具・金工など、約170点の作品を通じて、運動の歩みを紹介します。現代の日本にも息づくアーツ・アンド・クラフツ運動。この機会に美しい手仕事の数々に触れてみてはいかがでしょうか。
展覧会情報
「アーツ・アンド・クラフツとデザイン ウィリアム・モリスからフランク・ロイド・ライトまで」
会期 2023年9月16日(土)〜2023年11月5日(日)
会場 そごう美術館
住所 神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店 6階 Google Map
時間 午前10時~午後8時
*入館は閉館の30分前まで。
*そごう横浜店の営業時間に準じ、変更になる場合がございます。
休館日 会期中無休
入館料 一般1,200円(1,000)円、大学・高校生1,000(800)円、中学生以下無料
*消費税含む。
*( )内は、前売および以下をご提示の方の料金です。
[ミレニアム/クラブ・オンカード、ミレニアム/クラブオン アプリ]
*障がい者手帳各種をお持ちの方、およびご同伴者1名さまは無料でご入館いただけます。
*9月18日(月・祝)は65歳以上入館無料。入館の際に、年齢が確認できるものをご提示ください。
*前売券は、2023年9月15日(金)まで、そごう美術館、公式オンラインチケットまたは
セブンチケット、ローソンチケット、イープラス、チケットぴあにてお取り扱いしております。
TEL 045-465-5515
URL そごう美術館 公式サイト
SNS そごう美術館 公式SNS
主催 そごう美術館
後援 ブリティッシュ・カウンシル、神奈川県教育委員会、横浜市教育委員会
企画協力 ㈱ブレーントラスト
協賛 ㈱そごう・西武
*ご入館前にそごう美術館ホームページおよび会場入口掲示の「ご入館の際のお願い」をご確認ください。
*展覧会の中止や延期、一部内容が変更になる場合がございます。最新情報は、そごう横浜店・そごう美術館ホームページをご確認ください。
画像ギャラリー
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