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2023.8.1
【8月のおすすめ展覧会5選】Immersive MuseumからMOMATサマーフェス、それに魔法の美術館まで。
毎日うだるような暑さが続きますが、いかがお過ごしでしょうか?8月に入って夏休みをとられる方も少なくないかもしれません。
今月はコロナ禍を乗り越えて4年ぶりに復活した『MOMATサマーフェス』や、親子で楽しみたい『魔法の美術館』、それにビギナーに向けて日本美術に親しめるような『日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術』などのおすすめ展覧会をご紹介します。
目次
見るだけじゃない、ポスト印象派の世界へ飛び込もう。『Immersive Museum TOKYO 2023』が開催中!
昨年、東京にて開催され、約20万人を動員するなど人気を集めた新感覚体験型アートエキシビション『Immersive Museum』。第1弾では印象派が取り上げられましたが、第2弾ではスーラやセザンヌ、ゴーガンやゴッホといった新印象派の画家が登場し、迫力満点の音響と壁や床へ投影される映像によって名画の中に入り込んだような感覚を味わうことができます。絵画を構成していた色彩が粒のように解体し、うねるように空間全体へ広がり、再び結集して名画が映し出されるのが特徴です。
東京・日本橋の日本橋三井ホールで行われている『Immersive Museum TOKYO 2023 “ポスト印象派” POST IMPRESSIONISM』では、「Immersive=没入感」をキーワードに、ポスト印象派の作品を高さ約6メートルに及ぶ広大な屋内空間へ映像にて再現。さらに「Your Portrait by Vincent van Gogh」と題し、AIゴッホが鼻歌を歌いながら肖像画を描いてくるコンテンツなどを楽しむことができます。クッションに寝そべりながら名画にのまれるかつてない体験を味わってください。
【展示会情報】
『Immersive Museum TOKYO 2023 “ポスト印象派” POST IMPRESSIONISM』 日本橋三井ホール
開催期間:2023年7月7日(金)~10月29日(日)
所在地:東京都中央区日本橋室町2-2-1 COREDO室町1-4階
アクセス:東京メトロ銀座線・半蔵門線三越前駅直結。JR線東京駅日本橋口から徒歩9分。
開館時間:10:00~20:00(平日)、9:00~20:00(土日祝)
※19:20最終入場
会期中無休。
観覧料:一般2500円、大学・専門学生1800円、高校・中学生1500円、小学生以下無料。
公式サイト: Immersive Museum TOKYO 2023 “ポスト印象派” POST IMPRESSIONISM
アートな夏休みがやって来る!4年ぶりの東京国立近代美術館の『MOMATサマーフェス』。
コロナ禍を乗り越え、花火大会やお祭りなどが再開しつつあるこの夏、美術館においても4年ぶりに恒例のイベントが復活します。それが「大人もこどもも、昼も夜も楽しめる」をコンセプトに、東京国立近代美術館にて開かれる『MOMATサマーフェス 2023』です。
まず所蔵作品展「MOMATコレクション」では、金曜日の夜に「フライデー・ナイトトーク」を実施するほか、夏休みにあわせたこども向けプログラムも行われます。また夕方17時からは、お得な割引料金で所蔵作品展を観覧することもできます。(毎週金・土曜日が20時まで開館)
さらに『MOMATサマーフェス 2023』では、2Fテラスにレストラン「ラー・エ・ミクニ」のカフェスタンドが登場。今夏のスタンドは企画展「ガウディとサグラダ・ファミリア展」にあわせてスペインがテーマとなり、スパニッシュカレーやバスクチーズケーキといったフード、またスパークリングワイン「カヴァ」やビール各種も販売され、皇居の見渡せるテラスや前庭でいただくこともできます。また通常閉館日の8月14日は「Family Day こどもまっと」として特別に開館し、子どもとと一緒に気兼ねなく美術館を楽しめるスペシャルな一日となります。
【展示会情報】
『MOMATサマーフェス 2023』 東京国立近代美術館
開催期間:2023年7月28日(金)~9月10日(日)
所在地:東京都千代田区北の丸公園3-1
アクセス:東京メトロ東西線竹橋駅1b出口より徒歩3分
開館時間:10:00~17:00
※金・土曜は20:00まで開館
※入館は閉館30分前まで
休館日:月曜日。但し8月14日(月)は「Family Day こどもまっと」にて特別開館(所蔵作品展「MOMATコレクション」のみ開館。
観覧料:一般550円、大学生250円、高校生以下無料。
※5時から割引(金曜・土曜)一般300円、大学生150円、高校生以下無料。
※所蔵作品展『MOMATコレクション』の観覧料。企画展『ガウディとサグラダ・ファミリア』は別料金。
公式サイト: MOMATサマーフェス 2023
体感型ミュージアムで光の魔法に触れよう!そごう美術館にて開かれる『魔法の美術館』。
これまでに国内外あわせて100回以上開催され、毎年新作も登場する『魔法の美術館』。来館者の動きにあわせて、光や影が動き出す不思議な作品を展示し、子どもから大人まで誰もが楽しめる光とアートの世界として人気を呼んできました。美術館の鑑賞方法が多様化する中、参加型・体験型のインタラクティブアートを中心に紹介する、新しい感覚の展覧会として注目を集めています。
その『魔法の美術館 光と遊ぶ超体感型ミュージアム』が、横浜のそごう美術館にてスタート。坪倉輝明や藤本直明、それにPonboks(本多大和) といったアーティストが16点の作品を展示し、壁に手をかざして動かすとたくさんの花びらが描かれたり、前に立つと名画の中に入り込んで動くことができるような作品を楽しむことができます。見て触って学びながら、「光+アート×体験」の不思議な世界へと魔法使いになった気分で出かけましょう。
【展示会情報】
『魔法の美術館 光と遊ぶ超体感型ミュージアム』 そごう美術館
開催期間:2023年8月1日(火)~9月10日(日)
所在地:神奈川県横浜市西区高島2-18-1 そごう横浜店6階
アクセス:JR線、京急線、東急東横線、みなとみらい線、相鉄線、横浜地下鉄ブルーライン横浜駅下車東口へ徒歩3~10分
開館時間:10:00~20:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日:会期中無休
料金:一般1200円、大学・高校生1000円、中学生以下無料
公式サイト:魔法の美術館 光と遊ぶ超体感型ミュージアム そごう美術館
「しりとり」がキーワード?出光美術館の『日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術』。
日本の書画、および日本・中国の陶磁器など約1万件を収蔵する出光美術館。その貴重なコレクションは、さまざまなテーマのもとに年6回の展覧会にて公開され、多くの美術ファンの目を楽しませてきました。また併設としてルオーのコレクションを紹介する専用展示室や、アジアや中近東の陶片資料を集めた陶片室などでも親しまれています。東京・丸の内に位置し、皇居のお濠に面した帝劇ビルの9階にある同館は、日本屈指の東洋古美術の殿堂と呼んでも差し支えありません。
出光美術館にて開かれる『日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術』では、ともすれば難しく捉えられがちな日本美術を誰もが楽しく鑑賞できるように紹介。作品を前にした時の感覚や感性を大切にするための鑑賞のヒントや、分かりやすい豆知識なども用意するなど、初心者でも日本美術に親しめるように工夫されます。また作品のイメージが、あたかも「しりとり」のように会場内で連なっていることを感じ取れるユニークな鑑賞方法にも注目が集まります。
【展示会情報】
『日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術』 出光美術館
開催期間:2023年8月5日(土)~9月3日(日)
所在地:東京都千代田区丸の内3-1-1 帝劇ビル9階
アクセス:東京メトロ有楽町線有楽町駅・都営三田線日比谷駅B3出口より徒歩3分。JR線有楽町駅国際フォーラム口より徒歩5分
開館時間:10:00~17:00
※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日。
料金:一般1200円、大学・高校生800円、中学生以下無料。
※日時指定予約制
公式サイト:日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術
大幅にスケールアップ!今年注目の芸術祭『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』。
神戸の六甲山上を会場とする『六甲ミーツ・アート芸術散歩』は、六甲山の自然に触れながらアート作品を鑑賞できる芸術祭として、2010年から毎年行われてきました。そして14回目を迎える今年は、招待アーティストの拡充や芸術祭の拠点づくり、また一部作品の展示期間の延長や各会場を繋ぐ遊歩道や山道などへの作品展示など、内容を大幅にスケールアップして開催されます。ロゴも公式サイトも一新され、関西を代表する芸術祭を目指して新たなステージを迎えました。
『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』では、川俣正や椿昇といった世界的に活躍するアーティストをはじめ、中﨑透や開発好明、それに蓮沼昌宏や船井美佐といった実力派を合わせ32組のアーティストを招待。新たに拠点となるROKKO森の音ミュージアムを中心に、六甲高山植物園や六甲山サイレンスリゾート(旧六甲山ホテル)など9つの会場でさまざまな作品が公開されます。また関連イベントとして「ひかりの森~夜の芸術散歩~」と題し、期間と会場を限定した夜間作品を公開し、夜景で有名な六甲山にて夜の山そのものを舞台としたアート巡りが楽しめます。
【展示会情報】
『六甲ミーツ・アート芸術散歩2023 beyond』
会場:神戸・六甲山上の9会場
ROKKO森の音ミュージアム、六甲高山植物園、六甲ガーデンテラスエリア、六甲ケーブル(六甲ケーブル下駅・山上駅・天覧台)、トレイルエリア、風の教会エリア、六甲有馬ロープウェー 六甲山頂駅、兵庫県立六甲山ビジターセンター(記念碑台)、六甲山サイレンスリゾート(旧六甲山ホテル)
開催期間:2023年8月26日(土)~11月23日(木・祝)
アクセス:阪神御影・JR六甲道・阪急六甲から市バス16系統で「六甲ケーブル下」下車(約15分~30分)六甲ケーブルで「六甲ケーブル山上駅」下車、六甲山上バスで各施設へ。
開催時間:10:00~17:00
※会場により営業時間が異なります。17時以降も鑑賞できる作品があります。
会期中無休。
※ただし六甲山サイレンスリゾートのみ8月~10月の毎週月曜日休業(月曜祝日の場合は火曜に振替休業)。
鑑賞パスポート:大人2900(2800)円、小人1100(1000)円。
※Webチケットサービスでの販売料金。( )内は前売料金。
※大人:中学生以上 小人:4歳から小学生まで
※このほか、「ひかりの森~夜の芸術散歩~」の入場がセットになったナイトパス付鑑賞パスポートを販売。
公式サイト:日本の美・鑑賞入門 しりとり日本美術
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千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
千葉県在住。美術ブログ「はろるど」管理人。主に都内の美術館や博物館に出かけては、日々、展覧会の感想をブログに書いています。過去に「いまトピ」や「楽活」などへ寄稿。雑誌「pen」オンラインのアートニュースの一部を担当しています。
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