EVENT
2024.6.20
東京国立博物館で開催!「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」展
6月25日(火)〜9月23日(月・休)まで、東京国立博物館の平成館 企画展示室、本館 特別5室、本館 1階ラウンジにて、エルメス財団と東京国立博物館が共同で企画する「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」展が開催されます。
内藤礼 死者のための枕 2023 シルクオーガンジー、糸 撮影=髙橋健治
内藤礼について
内藤礼 母型 2022[2009] 水、ガラス瓶 「内藤礼:すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022」 (2022年、神奈川県立近代美術館 葉山) 撮影=畠山直哉
内藤礼は、1961年広島県生まれ、現在東京を拠点に活動中。
「地上に存在することは、それ自体、祝福であるのか」をテーマに作品を制作しており、光や空気、水、重力といった自然がもたらす事象を通して、「地上の生の光景」を見出す空間作品を生み出しています。
主な展示として、1991年に東京で行われた「地上にひとつの場所を」や2017年にパリ日本文化会館で行われた「信の感情」、2023年にミュンヘン州立版画素描館で行われた「breath」などがあり、恒久展示作品として豊島美術館に「母型」、べネッセアートサイト直島に「このことを」が設置されています。
また、1994年にインスタレーション部門で日本現代藝術奨励賞、2019年に美術部門で第69回芸術選奨文部科学大臣賞を受賞しました。
本展覧会について
内藤礼 color beginning 2023 紙にアクリル絵具 「内藤礼:breath」(2023年、ミュンヘン州立版画素描館) 撮影=畠山直哉
本展は、150年の歴史を持つ東京国立博物館の収蔵品、その建築空間と美術家・内藤礼との出会いから始まりました。
内藤が縄文時代の土製品に見出した、自らの創造と重なる人間のこころ。それは、自然・命への畏れと祈りから生まれたものであり、作家はそこに「生の内と外を貫く慈悲」を感じたといいます。
会期中、自然光に照らし出される展示室では、かつて太陽とともにあった生と死を、人と動植物、人と自然のあわいに起こる親密な協和を、そっと浮かび上がらせます。
時空を超えた交感がなされる会場は、空間よりも広く、時間よりも深く、目には見えない存在、耳では聞こえない声の確かさを感じ取る契機となることでしょう。
本展を通じて、原始この地上で生きた人々と、現代を生きる私たちに通ずる精神世界、創造の力を感じてみてください。
内藤礼の作品世界
内藤礼 color beginning 2023 紙にアクリル絵具 「内藤礼:breath」(2023年、ミュンヘン州立版画素描館) 撮影=畠山直哉
私たちの傍らにある自然の諸要素と日常のささやかな事物を受け止め、日々見過ごしがちな世界の片隅に宿る情景、知覚しがたい密やかな現象を見つめ、「根源的な生の光景」を出現させてきました。
精緻に構想されるその作品世界は、普遍的な視座を持ちながら、その場を訪れる人をそれぞれの沈潜にいざないます。
色彩に生を、風景に物語を、光に祈りを見出す作品は、縷々として尽きることなく私たちの世界を満たしてきた、遥か遠い時代から続く創造の営みを想起させます。
そこには、人間が繰り返してきた「つくる」ということ、今につながる「生きる」ということへの希求が垣間見られます。
最後に
9月7日(土)から2025年1月13日(日)まで、銀座メゾンエルメス フォーラムでも同作家の個展「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」が開催され、再び東京国立博物館での展示へと続く構成となっているのだそう。
連携して回遊可能なので、両方の展覧会を行き来し、内藤礼の作品に触れてみてはいかがでしょうか?
展覧会情報
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」展
開催期間:2024年6月25日(火)〜9月23日(月・休)
会場:東京国立博物館(平成館 企画展示室、本館 特別5室、本館 1階ラウンジ)
所在地:東京都台東区上野公園13-9
開館時間:9:30〜17:00※入館は閉館の30分前まで
休館日:月曜日(ただし、7月15日、8月12日、9月16日・23日は開館)7月16日(火)、8月13日(火)、9月17 日(火)
ホームページ:「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」展
「内藤礼 生まれておいで 生きておいで」
開催期間:2024年9月7日(土)〜2025年1月13日(月・祝)
会場:銀座メゾンエルメス フォーラム
所在地:東京都中央区銀座5丁目4-1 8階
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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。
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