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2026.3.19

江戸東京博物館が4年ぶりに復活!リニューアル記念特別展「大江戸礼賛」の見どころを解説

2026年春、ついにあの大休館を経て、東京・両国のランドマークが帰ってきます。

東京都江戸東京博物館の約4年ぶりとなるリニューアルオープンを記念し、2026年4月25日(土)より特別展「大江戸礼賛(おおえどらいさん)」が開催されます。

江戸東京博物館が誇る35万点もの膨大なコレクションから厳選された、まさに「江戸の粋」の集大成。本記事では、アート・芸術の視点から、この記念すべき展覧会の見どころと、なぜ今「江戸」がこれほどまでに魅力的なのかを深掘りして解説します。

4年待った!江戸東京博物館がついにリニューアルオープン

大江戸礼賛 キービジュアル「大江戸礼賛」キービジュアル

2022年から大規模な改修工事のため休館していた江戸東京博物館。その再始動を飾るのが、特別展「大江戸礼賛」です。

今回の展示の最大の特徴は、「全点、江戸博コレクション」であること。
普段はなかなか見ることのできない秘蔵の逸品や、収蔵後初披露となる貴重な資料を含む約160件が、一堂に会します。
まさに、江戸博のプライドをかけた「ベスト・オブ・江戸」といえる内容です。

東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃

「武士の都」から「文化の都」へ。展示で辿る江戸の変遷

本展では、徳川家康が切り拓いた広大な「武蔵野」が、いかにして世界有数の百万都市へと発展したのか、そのダイナミズムを4つの章で紐解きます。

将軍のお膝元 -武士の都の形成-(第1章)

平和な「泰平の世」において、武具は実用の道具から、家の格を示す「美」の象徴へと変化しました。

注目は、江戸甲冑の最高峰・明珍(みょうちん)派による師弟の競演。
また、大名家の婚礼を彩った華麗な「蒔絵(まきえ)」の調度品は、当時の工芸技術の粋を集めたアート作品として必見です。

紺糸素懸威五枚胴具足 明珍宗保/作 天保15年(1844)紺糸素懸威五枚胴具足 明珍宗保/作 天保15年(1844)

萌黄匂威腹巻具足 明珍宗周/作 安政3年(1856)萌黄匂威腹巻具足 明珍宗周/作 安政3年(1856)

綾杉地獅子牡丹蒔絵十種香箱 幸阿弥長重/作 慶安2年(1649)綾杉地獅子牡丹蒔絵十種香箱 幸阿弥長重/作 慶安2年(1649)

江都繁華 -町人文化の開花-(第2章)

18世紀、経済的な力を蓄えた町人たちは、圧倒的なエネルギーに満ちた独自のサブカルチャーを次々と開花させていきました。

その象徴ともいえるのが浮世絵であり、本展では葛飾北斎の『冨嶽三十六景』や東洲斎写楽の役者絵といった、誰もが一度は教科書で目にしたことのある名画の数々が会場を彩ります。さらに、当時の娯楽の中心であった相撲・歌舞伎・吉原という三つの盛り場に焦点を当てると、現代の「推し活」にも通じるような、当時の人々の凄まじい熱狂ぶりを肌で感じることができるでしょう。

相撲取組図 渓斎英泉/画 文政7年(1824)頃相撲取組図 渓斎英泉/画 文政7年(1824)頃

『青楼美人合姿鏡』 勝川春章・北尾重政/画 安永5年(1776)『青楼美人合姿鏡』 勝川春章・北尾重政/画 安永5年(1776)

市川鰕蔵の竹村定之進 東洲斎写楽/画 寛政6年(1794)市川鰕蔵の竹村定之進 東洲斎写楽/画 寛政6年(1794)

冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 葛飾北斎/画 天保2-4年(1831-33)頃冨嶽三十六景 神奈川沖浪裏 葛飾北斎/画 天保2-4年(1831-33)頃

火事と喧嘩は江戸の華 -武家火消と町火消-(第3章)

江戸の町と切り離せない「火事」。本展では、命をかけて炎に立ち向かった火消たちの装束にスポットを当てます。

武家火消のきらびやかな兜や羽織と、町火消の質実剛健な刺子半纏。それぞれの「意地」と「美学」が交錯する展示空間は、本展の大きな見どころです。

江戸の花夜の賑 歌川芳艶/画 万延元年(1860)江戸の花夜の賑 歌川芳艶/画 万延元年(1860)

江戸の花夜の賑 歌川芳艶/画 万延元年(1860)江戸の花夜の賑 歌川芳艶/画 万延元年(1860)

類を以て集まる -交遊と創作-(第4章)

また、江戸の文化をより重層的で豊かなものにしたのは、趣味や学問を通じて構築された人々の「交遊(ネットワーク)」でした。

マルチクリエイターとして知られる平賀源内や、江戸琳派の旗手である酒井抱一、そしてベストセラー作家の曲亭馬琴といった時代を彩った異才たちが、互いに手紙を交わし、刺激し合いながら新しい芸術を生み出していくプロセスは非常に興味深いものです。
本展では、彼らの直筆の書状や作品を丹念に紹介することで、江戸という都市が持っていた計り知れないクリエイティビティの源泉に迫ります。

【注目】リニューアル記念!小・中・高校生は観覧無料

今回のリニューアルオープンを記念して、小・中・高校生の特別展観覧料が無料となります。
本物の浮世絵や甲冑を間近で見る体験は、子供たちにとって一生の思い出になるはず。家族で訪れる絶好のチャンスです。

観覧料

一般:1,300円(1,200円)
大学生・専門学校生:1,040円(940円)
65歳以上:650円(550円)

※()内は前売料金
※次の場合は特別展観覧料が無料。未就学児。小・中・高校生。身体障害者手帳・愛の手帳・療育手帳・精神障害者保健福祉手帳・被爆者健康手帳をお持ちの方と、その付き添いの方(2名まで)。
※中・高・大学・専門学校生の方は学生証を、65歳以上の方は年齢を証明するもの(健康保健証、運転免許証など)のご提示をお願いいたします。
※前売券販売期間は2026年4月1日(水)~4月24日(金)。4月25日(土)からは当日料金で販売します。
※チケットの販売は江戸東京博物館のみで行います。

まとめ:なぜ今、私たちは「江戸」に惹かれるのか?

終章「花のお江戸に及ばんや」では、自らの町を誇りとした「江戸っ子」の精神が紹介されます。
厳しい災害や社会の変化を乗り越え、人と人との繋がりを大切にしながら、独自の美意識を磨き上げた江戸の人々。そのポジティブなエネルギーは、現代を生きる私たちに「自分の街や暮らしを愛すること」の素晴らしさを教えてくれます。

4年ぶりに明かりが灯る江戸東京博物館で、あなたも「大江戸」の魅力に浸ってみませんか?

東都両国ばし夏景色 橋本貞秀/画 安政6年(1859)東都両国ばし夏景色 橋本貞秀/画 安政6年(1859)

東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃東都名所 高輪二十六夜待遊興之図 歌川広重/画 天保3-13年(1832-42)頃

開催概要

展覧会名:江戸東京博物館リニューアル記念特別展「大江戸礼賛(おおえどらいさん)」
展覧会名英語表記:Special Exhibition “In Praise of Great Edo”

会期:2026年4月25日(土)―5月24日(日)
会場:東京都江戸東京博物館 1階特別展示室
住所:〒130-0015 東京都墨田区横網1-4-1
開館時間:午前9時30分―午後5時30分(土曜日は午後7時30分まで)※入館は閉館の30分前まで
休館日:毎週月曜日(ただし5月4日は開館)、5月7日(木)
主催:東京都江戸東京博物館(公益財団法人東京都歴史文化財団)

特別展「大江戸礼賛」公式ページ

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イロハニアート編集部

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