Facebook Twitter Instagram

LIFE

2022.5.23

多幸感溢れる表現はどのように生み出された…?!ボテロの素顔と作品に迫る傑作映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』

4月29日(金・祝)より、世界中から愛されるアーティストであるフェルナンド・ボテロの素顔と作品に迫る傑作ドキュメンタリー映画が公開中です。

多幸感溢れる表現はどのように生み出された…?!ボテロの素顔と作品に迫る傑作映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved

人間も、静物も、ぷっくり、ふっくら、ふくよかに表現する素朴でユーモアあふれるような作風で知られている彼の作品。

どのようにしてその作風は生み出されたのか…?!その秘密を映画作品から探っていきたいと思います。

ストーリー

© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved

人物や動物をふくよかな体型で表現し、ユーモアあふれる作品で注目され、90歳の現在も創作活動を続けるフェルナンド・ボテロ。

ヨーロッパ、ニューヨーク、中国、コロンビアで長年にわたって撮影されてきた映像と、波瀾万丈の人生を一緒に歩いてきた本人や家族、創作意欲を刺激するギャラリスト、作風に賛否両論を謳(うた)う歴史家の証言などを通し、その素顔と魅力的な作品の数々を紹介します。

田舎町出身の無名画家だった彼が、いかにして芸術界の頂点へと上り詰めたのか…?!そして、対象物をぽってりと誇張する“ボテリズム”するのか…?!唯一無二の独創性を貫く信念と秘密を紐解いていきます。

“南米のピカソ”と謳われるフェルナンド・ボテロ

多幸感溢れる表現はどのように生み出された…?!ボテロの素顔と作品に迫る傑作映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』© 2018 by Botero the Legacy Inc. All Rights Reserved

世界で最も有名な存命の芸術家であるフェルナンド・ボテロ。

彼の描く対象物は、なぜだかみんなふっくら、ぷっくりと膨らんでおり、素朴でユーモアあふれる作風ながらも、古典美術から多くを吸収した確かな技術と自由で独創的なスタイルで愛されています。

本作では、幼い頃に父を失った貧しい少年が、闘牛士学校に通いながらスケッチ画を描いていた原点から、対象物をぽってりと誇張する“ボテリズム”に目覚め、《12歳のモナ・リザ》 のMoMA展示で一躍注目を浴びアート界の頂点へとたどり着いた軌跡を追いかけてきます。

その一方で、成功の陰にはコロンビア出身という出自で差別され、ポップアートや抽象表現主義全盛期に具象画を描く頑なさを批判されたことや、愛息の死、自身の利き手の一部を失う悲劇など、精神的にも肉体的にも作家生命が危ぶまれた衝撃の過去が明かされます。

多幸感あふれるボテロの作品を鑑賞しよう!

多幸感溢れる表現はどのように生み出された…?!ボテロの素顔と作品に迫る傑作映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』『ボテロ展 ふくよかな魔法』@渋谷 Bunkamura ザ・ミュージアム

ボテロ生誕90年となる2022年、4月29日(金・祝)から7月3日(日)までBunkamuraザ・ミュージアムを皮切りに、名古屋、京都へと巡回していく、フェルナンド・ボテロの大規模な絵画展『ボテロ ふくよかな魔法』が開催されています。

本展覧会は、ボテロ自らの監修のもと、貴重な初期作品から近年の作品まで、油彩画、水彩画、素描など70点をご紹介。ラテンアメリカの人々の日常や信仰、サーカスなどをテーマにした作品から、その名を一躍有名にした古典の名画をテーマとした作品まで、今尚精力的に創作を続けるその画業をたどります。

ボテロのふくよかなかたち、鮮やかな色彩に触れ、その圧倒的な迫力を体感してみてください。

文:新麻記子

映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』
4月29日(金・祝)よりBunkamuraザ・シネマほか全国順次ロードショー
監督:ドン・ミラー
製作:ジョー・タッカー
出演:フェルナンド・ボテロ
ホームページ:https://botero-movie.com/

【写真3枚】多幸感溢れる表現はどのように生み出された…?!ボテロの素顔と作品に迫る傑作映画『フェルナンド・ボテロ 豊満な人生』 を詳しく見る
新 麻記子

新 麻記子

  • instagram
  • twitter
  • note

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

新 麻記子さんの記事一覧はこちら