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EVENT

2022.11.29

葉山の自然と調和する繊細な作品たち。内藤 礼のコレクション展が開催中

神奈川県立美術館 葉山館では、2023年1月22日(日)まで、コレクション展 『内藤 礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022』が開催中です。

内藤 礼 《母型》 2022[2009] 水、ガラス瓶 photo: 畠山直哉

一度見たらその不思議な世界に誘われるように夢中になってしまう内藤 礼の作品がご覧になれるコレクション展についてご紹介します。

内藤 礼とは?

「内藤 礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022」展示風景 photo: 畠山直哉

内藤礼(1961年〜)は、広島県広島市出身の現代美術作家です。

自然の要素や特徴を生かし、ひそやかで繊細な造形作品で、空間全体を満たすようにそれらを配置し、緊張感のある空間からなるインスタレーション作品などを制作しています。

91年「地上にひとつの場所を」(佐賀町エキジビット・スペース、東京)で注目され、97年に第47回ヴェネチア・ビエンナーレにて日本館で展示。

近年では、金沢21世紀美術館をはじめとして、水戸芸術館 現代美術ギャラリー、東京都庭園美術館などの国内主要美術館にて個展を開催するほか、常設展示作品では《このことを》(直島・家プロジェクト・きんざ、直島、2001)、《母型》(豊島美術館、2010)で作品がご覧になれます。

コレクション展について

内藤 礼 《恩寵》 2009 ビーズ、テグス 鎌倉館での展示風景 photo: 畠山直哉

内藤礼が、2009年に神奈川県立近代美術館 鎌倉での個展で発表した《恩寵(おんちょう)》は、神奈川県立近代美術館に収蔵され、鎌倉館の閉館(2016年)まで平家池に臨むテラスに常設されていました。

その後、葉山館の空間と自然を受け止めながら、作家は作品の在り方について検討を重ねてきました。

この度、6年ぶりに展示される《恩寵》とともに、個展当時の作品や新作と合わせて、あたらしい“すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している”が、葉山に生まれます。

葉山館の自然と調和する作品

内藤 礼 《恩寵》(部分) 2009/2022 ビーズ、テグス photo: 畠山直哉

見過ごしてしまいそうなひっそりと潜む小さいものをはじめ、ふわふわと風を感じて漂うもの、きらきらと光をうけて煌めくものなど、素材や材質もさまざまなアート作品。

一つ、一つは、とてもとても小さい作品ではありますが、見つけた瞬間から何かを訴えかけられているかのように気になりだし、その存在感は大きくなって目が離せません。

また、一瞬を留めたかのような光や風が感じられ、不思議と見ている者に癒やしを与えてくれるだけでなく、それらが対話する作品配置から張り詰めた緊張感を味わうことができます。

「内藤 礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022」展示風景 photo: 畠山直哉

ひそやかで繊細な造形作品ではありますが、自然の要素や特徴を生かしているからこそ、空気や光、風、といったものを想起させ、自然との関係性を考える機会を与えてくれます。

近寄ってみたいけど、近寄りすぎると、作品(環境)が壊れてしまいそう…でも、ずっと遠くから見守り、見続けていたくなるような…どことなく人間と自然の関係性に似ている気がしました。

そんな想像から気づけば不思議な世界に誘われるように、時間を忘れて彼女の作品に夢中になっていました。

最後に…

内藤 礼 《母型》 2022[2009] 水、ガラス瓶 photo: 畠山直哉

今回のコレクション展 『内藤 礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022』では、計9点の内藤礼の作品がご覧になれます。

今回の会場となる葉山館から一望できる空と海から、柔らかな光が降り注ぐ展示室の特性を生かし、きっと作家自身が計算に計算を重ね、作品配置をしているであろうことも汲み取れるでしょう。

2016年から6年ぶりに展示される《恩寵》とともに、個展当時の作品や新作と合わせて、また新たな魅力で鑑賞者を楽しませてくれる本展覧会をぜひお楽しみください。

取材・文:新麻記子
写真提供:神奈川県立近代美術館より

展覧会情報

コレクション展 『内藤 礼 すべて動物は、世界の内にちょうど水の中に水があるように存在している 2022』
会期:2022年10月22日(土)~2023年1月22日(日)
会場:神奈川県立近代美術館 葉山
時間:9:30~17:00(入館は閉館の30分前まで)
休館:月曜(2023年1月9日を除く)、12月29日(木)〜2023年1月3日(火)
URL:http://www.moma.pref.kanagawa.jp/exhibition/2022-h-collection2


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新 麻記子

新 麻記子

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アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

アート・カルチャーの架け橋になりたい。やれることならなんでもやるフリーランス。日々の暮らしを豊かにしてくれるアート・カルチャー系記事の執筆業以外に、作詞家、仲介・紹介業、対話型鑑賞会のナビゲーター、アート・映像ディレクターとして活動中。

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