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2023.2.10
【5組10名様にチケットプレゼント!】「ルーヴル美術館展 愛を描く」展が国立新美術館にて開催
国立新美術館にて、2023年3月1日(水)~6月12日(月)まで「ルーヴル美術館展 愛を描く」東京展が開催されます。
本記事では、展覧会構成と編集部注目の作品をご紹介していきます。
目次
プロローグ 愛の発明
ヨーロッパ世界の文化には、古代ギリシア・ローマとキリスト教という大きな二つの源流をたどることができます。ルネサンス以降の西洋の画家たちは、一方では古代神話、他方では聖書や聖人伝から題材を得ながら、愛という複雑な感情をさまざまなかたちで絵画に表現してきました。本展の扉を開くこのセクションでは、これら二つの文化における愛の始まりの象徴的な表現を紹介します。
ギリシアの哲学者たちは愛の概念をいくつかに分類しました。その一つがエロス(性愛・恋愛)です。この愛を司る神は、ギリシア神話ではエロス、ローマ神話ではキューピッド、または愛を意味するアモル(Amor)の名で呼ばれ、誰かに恋焦がれる感情は、この愛の神が射た矢が心臓に当たった時に生まれると考えられました。フランソワ・ブーシェの《アモルの標的》には、まさに愛の誕生の瞬間が描き出されています。旧約聖書によれば、神は最初の人間アダムを作ったのち、アダムのあばら骨から最初の女性エバを作り、二人を夫婦にしました。聖書の物語では、アダムとエバの結びつきはなによりも子孫繁栄のためであり、愛という言葉で説明されてはいません。
けれども、ピーテル・ファン・デル・ウェルフの作品に見られるような、調和に満ちたアダムとエバの姿には、キリスト教の道徳観に則した夫婦の愛の絆が感じられます。
フランソワ・ブーシェ 《アモルの標的》
フランソワ・ブーシェ 《アモルの標的》 1758年 油彩/カンヴァス 268 x 167 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Gérard Blot / distributed by AMF-DNPartcom
18世紀フランスの巨匠ブーシェによるこの作品は、「神々の愛」をテーマにした連作タペストリーの原画の一つで、道徳的に正しい愛の誕生の瞬間が象徴的に描かれています。古代神話によれば、神であれ人間であれ、愛の感情は、ヴィーナスの息子である愛の神アモル(キューピッド)が放った矢で心臓を射抜かれた時に生まれます。ここでは、ハートが印された標的に刺さる矢によって、恋人たちの愛の誕生が表されています。標的の上に舞うアモルは、高潔な愛で結ばれた恋人たちに授ける月桂冠を高々と掲げ、地上では、二人のアモルがもはや不要になった弓矢を燃やしています。
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ピーテル・ファン・デル・ウェルフ 《善悪の知識の木のそばのアダムとエバ》
ピーテル・ファン・デル・ウェルフ 《善悪の知識の木のそばのアダムとエバ》 1712年以降 油彩/板 45 x 35.5 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Franck Raux / distributed by AMF-DNPartcom
旧約聖書の「創世記」によれば、神が作った最初の夫婦アダムとエバは、エデンの園で、互いに恥ずかしいと思うことなく裸で暮らしていました。しかし、蛇にそそのかされたエバは、神から食べることを禁じられていた善悪の知識の木の果実を食べ、アダムにも与えます。この時から二人は裸であることを意識し、神の怒りに触れて楽園から追放されてしまいました。
ここに描かれているのは、アダムとエバがまさに罪を犯そうとする場面です。両手に禁断の果実を持ったエバは、その一つを自分の口に運ぼうとし、アダムは驚いたような身振りでエバを見つめています。蛇は描かれていませんが、悪の象徴と解釈されるトカゲが地面を這っています。
第1章 愛の神のもとにー古代神話における欲望を描く
ギリシア・ローマ神話の愛は、愛する者の身も心も全て所有したいという強烈な欲望と一体となっています。本章では、このような欲望に突き動かされる神々や人間の愛の表現を、大きな物語を追うような形で紹介していきます。神話では、愛の神の矢で射られた者は、その直後に目にした人物に恋心を抱きます。つまり、見ることによって、愛̶̶欲望がかき立てられるのです。神々や人間が、意中の相手の無防備な寝姿を一方的に眺める場面を描いた神話画には、「眼差し」を通した欲望の表現を見いだすことができるでしょう。
ヴァトーの《ニンフとサテュロス》は、その好例です。神であれ人間であれ恋に落ちた者は、相手を手に入れようと行動しますが、絵画では、その際の戦略が性別によって描き分けられています。男性の場合は身体の強さ̶̶暴力を利用します。神話画に頻出するのは、セバスティアーノ・コンカの作品のように、男性が目当ての女性を追いかけたり、力ずくで連れ去ったりする場面です。一方、女性の場合は、ドメニキーノの作品《オレイテュイアを掠奪するボレアス》のように、外見の美しさや性的魅力、あるいは魔力や妖術を用いて男性を誘惑する物語がしばしば画題とされました。
神話上の恋人たちの愛は、バッカスとアリアドネ、アモルとプシュケなど、結婚というハッピーエンドを迎えるものもあります。しかし、絵画に数多く描かれたのは、恋人たちの片方が思わぬ事故で命を落とす、あるいは許されない恋に落ちた二人がどちらも死を選ぶといった、悲劇の結末でした。愛をテーマとする神話画には、物語場面ではなく、愛の神アモルをモチーフとした装飾的な絵画もあります。王侯貴族の宮殿や邸宅の室内装飾には、有翼の子どもの姿をした可愛らしいアモルたちがしばしば見いだされます。本章ではこうした作例も紹介します。
アントワーヌ・ヴァトー 《ニンフとサテュロス》
アントワーヌ・ヴァトー 《ニンフとサテュロス》 1715-1716年頃 油彩/カンヴァス 73.5×107.5 cm Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcom
山や泉などの自然物の精であるニンフと、人間の身体とヤギの脚を持つサテュロスを組み合わせたエロティックな情景は、古代美術に端を発し、ルネサンス以降はティツィアーノ、コレッジョ、ルーベンス、ヴァン・ダイクなど、名だたる画家たちによって描かれました。
18世紀前半に活躍したフランスの巨匠ヴァトーによる本作は、この系譜に連なるものです。欲望に駆られたサテュロ スは、無防備に眠るニンフの身体からベールをそっと持ち上げ、美しい裸身にみとれています。男性/女性、見る(能動的)/見られる(受動的)、褐色の肌/白い肌といった対比が、濃厚なエロティシズムをいっそう強めています。
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第2章 キリスト教の神のもとに
キリスト教の愛のとらえ方のなかで非常に重要な位置を占めるのは、孝心をはじめとする親子愛です。そこには、愛する者を所有するというギリシア・ローマ神話の愛とは対照的に、愛する者のために自分を犠牲にする愛が見いだされます。「ローマの慈愛」や「放蕩息子」のテーマを扱った絵画には、このような犠牲的な愛の規範が描き出されています。16世紀、プロテスタントによる宗教改革は、聖人の絵画や彫刻を祈りに用いることを否定しましたが、巻き返しを図ったローマ・カトリック教会はこれらを肯定しました。
この流れのなかで、聖母マリアと幼子イエスを中心に据えた「聖家族」の絵画は、教会のためだけでなく、個人の祈祷用としても盛んに描かれるようになります。人々はこうした作品に親子愛のモデルを見いだし、自分の家族を重ね合わせたことでしょう。「聖家族」がキリスト教の愛の穏やかな側面を担ったとすれば、「キリストの磔刑」すなわち「受難」のテーマは、その厳しい側面を受け持っています。父なる神は、人類を救うために、我が子イエスが十字架にかけられるという究極の犠牲を受け入れました。その意味で、磔刑の主題は人間に対する神の愛と結びつけられます。
また、聖人たちの殉教を描いた絵画にも、神への愛のためなら苦痛も死も厭わないという犠牲の側面を見てとることができます。とはいえキリスト教の絵画であっても、聖人たちの「法悦」のように、性愛を感じさせるテーマもありました。深い信仰から忘我の境地に至り、愛する神と一体となる神秘体験をした聖人たちは、概して恍惚とした表情で描かれ、官能性を帯びています。本展ではマグダラのマリアを主題にした作例を紹介します。
サッソフェラート (本名 ジョヴァンニ・バッティスタ・サルヴィ) 《眠る幼子イエス》
サッソフェラート (本名 ジョヴァンニ・バッティスタ・サ ルヴィ) 《眠る幼子イエス》 1640-1685年頃 油彩/カンヴァス 77 x 61 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Stéphane Maréchalle / distributed by AMF-DNPartcom
幼子イエスを優しく胸に抱き、清らかな寝顔をそっと見つめる聖母マリア。ほのかに憂いを帯びたその表情は、いずれ人類の罪をあがなうために十字架にかけられ、命を落とすことになる我が子の運命に想いを馳せているようにみえます。眠る幼子を抱く聖母像は、キリストの受難の暗示として、ルネサンス以降頻繁に描かれるようになりました。
17世紀イタリアの画家サッソフェラートはこの画題で人気を博し、サイズや構図の細部を変化させながら、多くの作例を残しています。見る者は、優しい感情を呼び起こすサッソフェラートの聖母子像に親子愛や人間愛の手本を見いだし、信心を強くしたことでしょう。
第3章 人間のもとにー誘惑の時代
古代神話の愛の物語は西洋絵画の普遍的な主題であり続けましたが、その一方で、オランダでは17世紀、フランスでは18世紀に入ると、現実世界に生きる人間たちの愛が盛んに描かれるようになります。オランダの風俗画では、身分や年齢を問わず、さまざまな男女の人間味あふれる愛の諸相が描かれました。酒場で顔を寄せ合う庶民の男女、愛の売買を取引する若者と取り持ち女、小奇麗な室内でともに音楽を奏でる上流市民の恋人たち…。オランダの画家たちは、こうした場面をまるで現実の一コマを切り取ったかのように生き生きと描きつつ、象徴的な身振りやモチーフを駆使して、性愛をめぐる寓意を巧みにしのばせました。
一見、愛とは無関係に見えるホーホストラーテンの《部屋履き》は、こうした暗示的な表現の妙味を堪能できる作品です。一方、18世紀のフランスでは、ヴァトーが創始した絵画ジャンルであるフェット・ギャラント(雅なる宴)が流行し、自然のなかで上流階級の男女が会話やダンスをしながら、誘惑の駆け引きに興じる優雅な場面が人気となります。
世紀後半には、ブーシェの《褐色の髪のオダリスク》のように、女性の性的魅力をあからさまに強調した絵画が、主として個人のコレクターのために盛んに描かれました。また、この時代のエロティシズムのアイコン的存在であるフラゴナールの《かんぬき》では、悦楽にも暴力にも通じうる性愛という、最も繊細で複雑なテーマに光が当てられています。
他方で18世紀後半は、啓蒙思想の発展とブルジョワ階級の核家族化を受けて、結婚や家族に対する考え方が変化した時代でもありました。夫婦間の愛情や子どもへの思いやりといった感情の絆が尊重されるようになり、画家たちも、夫婦や家族の理想的関係を物語る肖像画や、結婚を主題とした絵画を制作しています。
ジャン=オノレ・フラゴナール 《かんぬき》
ジャン=オノレ・フラゴナール 《かんぬき》 1777-1778年頃 油彩/カンヴァス 74 x 94 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom
18世紀のフランスでは、上流階級の男女が恋の駆け引きに興じる優雅な情景が盛んに描かれました。それらは概して明るく軽やかで、深刻な雰囲気はありません。この流れのなかで、18世紀後半に活躍したフラゴナールの代表作《かんぬき》は、優雅を極めつつ、緊張感とエロティシズムに溢れており、異彩を放つ名作です。
また、官能的な愛の戯れの場面なのか、あるいは道徳的警告が込められているのか、一義的に解釈できない曖昧さをはらむ表現も《かんぬき》独自の特徴であり、最大の魅力といえます。暗い寝室の中、スポットライトのような強い光に照らされた一組の男女。女性は、情熱と欲望に駆られた男性の誘いを拒もうとしたものの、彼が扉にかんぬきをかけた瞬間、身をゆだねた̶̶そんな場面でしょうか。困惑とも陶酔とも受け取れる彼女の表情は、一瞬の心の微妙な動きを映し出しているように見えます。かんぬき(男性性器の暗示)、壺とバラの花(女性性器・処女喪失の暗示)、乱れたベッドなど、画面には愛の営みを象徴する事物が散りばめられています。
一方、テーブルの上のリンゴは、人類最初の女性であるエバの誘惑と原罪を連想させます。フラゴナールは有力なパトロンであった美術愛好家のヴェリ侯爵のために、キリスト教主題の《羊飼いの礼拝》の対作品として《かんぬき》を制作したことが分かっていますが、神聖な宗教画と俗世の男女の愛を描いた風俗画は異例の組合せでした。
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「ルーヴル美術館展 愛を描く」が待ちきれない!【第4回】『かんぬき』徹底解説
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第4章 19世紀フランスの牧歌的恋愛とロマン主義の悲劇
フランス革命の勃発(1789年)を受けて身分制が解体されたフランス社会では、18世紀末から19世紀前半にかけて、結婚に際し、身分や家柄ではなく、愛情に基づく絆を重視する傾向が次第に強まっていきます。このような転換期に差しかかっていた18世紀末には、手つかずの自然のなかで純朴な若者たちが愛を育むという、ロマンティックな牧歌的恋愛物語が文学でも美術でも流行しました。
新古典主義の画家フランソワ・ジェラールの傑作《アモルとプシュケ》では、美しい牧歌的風景のなかに配された、はかない思春期を思わせる恋人たちの姿に、無垢な愛に対する当時の関心を読みとることができます。
成熟の途上にある思春期の若者特有の両性具有的な身体は、新古典主義の絵画のなかで、しばしば男性裸体の理想美の表現と結びつけられました。ギリシア・ローマ神話の男性同士の愛の物語に題材を得たクロード=マリー・デュビュッフの《アポロンとキュパリッソス》は、その好例です。またこの作品には、ロマン主義の特徴である破滅的な愛のテーマが見いだされます。普遍性や理性よりも、個人の主観や感情を重視したロマン主義の芸術家たちは、ピュアで情熱的な愛で結ばれた恋人たちが不幸な結末を迎える文学作品̶̶古代神話、ダンテ、シェイクスピア、バイロン̶̶に着想を得て、悲劇の愛をドラマティックに描き出しました。ドラクロワの《アビドスの花嫁》やアリ・シェフェールの作品には、その典型的な例を見てとることができます。
フランソワ・ジェラール 《アモルとプシュケ》、または《アモルの最初のキスを受けるプシュケ》
フランソワ・ジェラール 《アモルとプシュケ》、 または《アモルの最初のキスを受けるプシュケ》 1798年 油彩/カンヴァス 186 x 132 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Tony Querrec / distributed by AMF-DNPartcom
愛の神アモル(キューピッド)とプシュケの恋は、古代ローマの哲学者アプレイウスの小説で語られています。美貌で知られた王女プシュケは、これを妬んだ女神ヴィーナスの策略により、醜悪な生き物と結婚するという恐ろしい神託をアポロンから下されます。そこで、プシュケに恋をしたアモルは彼女を素敵な宮殿に運び、自分の姿を見ることを固く禁じつつ、夜間だけ彼女とともに過ごすという奇妙な結婚生活を送りました。
しかしある晩、プシュケは眠る夫の姿をランプの灯りで見てしまい、怒ったアモルは飛び去ってしまいます。以後、さすらいの旅に出たプシュケは数々の試練を乗り越えてアモルと再会し、最後は天界で結婚式をあげました。 この物語は古代以来、彫刻や絵画に表現されてきましたが、フランスでは特に18世紀末に流行しました。新古典主義の画家ジェラールが1798年のサロンに出品し、注目を集めたこの作品には、若く美しいアモルがプシュケの額にそっとキスするロマンティックな瞬間が描かれています。
当時の批評家たちは、目が見えていないようなプシュケの表情や、思春期を思わせる身体の表現に、初めて愛を意識した無垢な少女の驚きを読み取りました。彼女の頭上に蝶が舞っているのは、「プシュケ」がギリシア語で「蝶」と「魂」を意味するためです。当時アモルとプシュケの恋は、プラトン主義の解釈に基づき、神の愛に触れた人間の魂が試練を経て幸せを知る物語と解されていました。
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アリ・シェフェール 《ダンテとウェルギリウスの前に現れた フランチェスカ・ダ・リミニと パオロ・マラテスタの亡霊》
アリ・シェフェール 《ダンテとウェルギリウスの前に現れたフランチェスカ・ ダ・リミニとパオロ・マラテスタの亡霊》 1855年 油彩/カンヴァス 171 x 239 cm パリ、ルーヴル美術館 Photo © RMN-Grand Palais (musée du Louvre) / Michel Urtado / distributed by AMF-DNPartcom
14世紀イタリアの詩人ダンテの叙事詩『神曲』は、フランスでは19世紀前半、ロマン主義の時代に流行し、なかでも「地獄篇」に登場するパオロとフランチェスカの悲恋は人気を博しました。古代ローマの詩人ウェルギリウスの案内で地獄を巡るダンテは、不義の恋の末に断罪され、永遠に地獄を漂うパオロとフランチェスカの亡霊に出会います。ラヴェンナの城主の娘フランチェスカは政略結婚でリミニの城主に嫁ぎましたが、夫の弟パオロと恋に落ち、嫉妬した夫によって二人とも短刀で刺し殺されてしまいました。
ロマン主義の画家シェフェールは、パオロとフランチェスカの官能的な裸体を対角線上にドラマティックに配置しました。悲しげに目を閉じた二人は、固く抱き合ったまま地獄の風に吹かれています。画面右ではウェルギリウスとダンテが物思いに沈んでいます。シェフェールはこの主題に早くから取り組み、複数のヴァージョンを制作しました。本作はその一点です。
読者プレゼント
本展のチケットを、アンケートにお答えいただいた方の中から抽選で「5組10名様」にプレゼント!
締切は2023年2月27日(月)まで。
※応募は締め切りました。たくさんのご応募、ありがとうございました!
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展覧会概要
「ルーヴル美術館展 愛を描く」国立新美術館
会期:2023年3月1日(水)-6月12日(月)
休館日:毎週火曜(ただし3/21(火・祝)・5/2(火)は開館)、3/22(水)
開館時間:10:00-18:00
※毎週金・土曜日は20:00まで
※入場は閉館の30分前まで
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