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EVENT

2024.11.14

【長野】葛飾北斎の知られざる一面|迫力満点の怪力表現に迫る特別展「怪力の魅力」

風景画の巨匠として知られる葛飾北斎。「富嶽三十六景」や「北斎漫画」で親しまれる一方で、その画業には意外な一面が隠されていました。
2024年11月16日から2025年1月19日まで、長野県の北斎館で開催される企画展「怪力の魅力」が開催されます。

本展では、北斎が手掛けた読本挿絵や絵手本の中から、北斎が描いた驚異的な怪力の表現に焦点を当てます。小さなお子さんから大人まで楽しめる企画展となっています。

企画展「怪力の魅力」の展示ポスター企画展「怪力の魅力」の展示ポスター

読本挿絵に見る北斎の人物表現力

生涯で何度も名前を変えた北斎。40代後半「葛飾北斎」の画号を使い始めた頃の北斎は、読本(よみほん)の挿絵制作に力を入れていました。
当時の江戸で人気を博した読本には、しばしば驚異的な怪力を持つ主人公たちが登場。
北斎はその人物たちの力強さを、独特の迫力ある筆致で迫力満点に描いています。

見どころ①:豪快なストーリーと北斎の表現力

人食い鬼を退治したり、弓矢で大きな岩を砕いたり、怪力の登場人物たちのエピソードはいつも豪快です。
北斎の迫力ある挿絵は、読本の世界の力強いストーリーと共鳴し江戸の読者を魅了しました。

『絵本漢楚軍談』初輯巻之三より「黑龍馬と化して里人を脳す」

『椿説弓張月』後編巻之一より「為朝荒磯に船を陸へ遣る」

『新編水滸画伝』巻之二十一より「武松景陽岡上に大⻁を撃」

見どころ②:北斎独自の画法「俗意」で描く迫力ある人の描き方とは?

70代後半になっても創作意欲は衰えることなく、北斎は『和漢絵本魁』や『絵本武蔵鐙』といった武者絵の絵手本を出版します。そこで彼は「すべて勢ひを画んには風流古雅をはぶき俗意にして画く」という独自の画法を提唱。優美さや古典的な品格より、力強さと迫力を重視する姿勢を明確に示しています。

『和漢絵本魁』より「樊噲鉄門を破」

『北斎漫画』九編より「近江国貝津ノ里傀儡女金子カ力量」

『北越奇談』巻之五より「行光寺の住僧両牛の争ひを止む」

学芸員によるギャラリートーク

会期中は、月に1回、学芸員によるギャラリートークを実施いたします。
展示作品をさらに深く知って、北斎の画を楽しむことができる貴重な機会です。
参加無料ですので、ぜひご参加ください。

【開催日】11月23日(土)、12月14日(土)、1月11日(土) 各回14時〜
【参加費】無料(予約不要。要入館券)

キッズルーム「⽔⼾久斎」 Mitokusaiʼs Playroom

2024年8月、北斎館に新たなプレイスペースがオープンしました。
室内を冨嶽三⼗六景に描かれた場所を廻るような感覚で遊ぶことができたり、波をイメージしたボールプール、北斎漫画が⽴体的に再現された遊び場などでお子さまが保護者の方と⼀緒に遊んでいただける空間です。
和の伝統と感性が詰まった北斎館キッズルームへ、ぜひ一度お越しください。

■ご利用案内
【対象】1歳~未就学のお子様と保護者の方
【料金】お子様お一人につき300円(付き添いの保護者の方へは入場者カードをお渡しします。)

引用元:キッズルーム「⽔⼾久斎」の詳細はこちら

さいごに

「怪力の魅力」展は、北斎の魅力を再発見できる必見の企画展です。
冬の寒さを吹き飛ばすような力強い作品の数々をぜひご覧ください。

展示情報

怪力の魅力 The Allure of Superhuman Strength

【会期】2024年11月16日(土)~2025年1月19日(日)
【会場】北斎館(長野県上高井郡小布施町大字小布施485)
【開催時間】午前9時から午後5時まで(ご入館受付は閉館30分前まで)
※1月1日は時間短縮開館 午前10時〜午後3時まで
【入館料】大人1,000円 高校生500円 小中学生300円
【休館日】12月31日

企画展「怪力の魅力 The Allure of Superhuman Strength」

引用元:特設サイト

一般財団法人 北斎館
TEL:026-247-5206

引用元:公式サイト

一般財団法人 北斎館

引用元:Instagram

葛飾北斎に関する記事

葛飾北斎とその娘・葛飾応為について、動画でもご紹介しています。1分程度の動画ですので、こちらもぜひご覧ください。


【写真7枚】【長野】葛飾北斎の知られざる一面|迫力満点の怪力表現に迫る特別展「怪力の魅力」 を詳しく見る
イロハニアート編集部

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アートをもっと自由に、もっとたくさんの人に楽しんでもらいたいという想いから生まれたメディア。日々、アートのイロハが分かるコンテンツを配信しています。アイコンは「イロハニくん」。アートのそばに、ひっそりと棲んでいます。

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