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STUDY

2021.8.23

ギャラリーってどんなところ?美術館との違いは?ギャラリー基礎知識

アート好きのみなさん、ギャラリーに行ったことはありますか? 

そもそもギャラリーとはどのような施設なのでしょうか。

美術館となにが違うのか、実は知らない方も多いと思います。

本記事ではギャラリーについて解説します。

ギャラリー基礎知識筆者撮影

ギャラリーとは?

ギャラリーとは美術品やアート作品を展示、販売をするスペースです。

日本語では画廊(がろう)と言います。

商業ギャラリーの多くは民間で運営されており、作品を販売することで運営資金を作っています。古美術から現代美術、絵画、写真、彫刻までさまざまなアート作品を取り扱うギャラリーが全国に存在します。

ギャラリーと美術館との違い

ギャラリー基本知識筆者撮影

① 入場料金

美術館と違い、ほとんどのギャラリーは入場料無料です。


美術館は作品の販売を行わないため入場料が運営費用となります。

② 作品の販売

商業ギャラリーのことを「コマーシャルギャラリー」と呼び、アート作品の販売により収益を得て運営されています。

販売している作品の値段はそれぞれのギャラリーによって大きく違います。

1億を超える資産になるようなものを取り扱っているところもあれば、1万円以下で買える若手作家を取り扱っているところも。

一方、美術館は所有している作品や作家、所有者からの貸し出しによって展示を行い、販売はしません。

美術館同士での貸し借りも行います。

③ ギャラリストと美術館職員

ギャラリーで働く人のことを”ギャラリスト”と言います。

ギャラリストは特別な資格は必要ありませんが、キュレーション(展示の企画を考えたり、監修したりすること)やディーリング(作品の売買)を行うにあたり、美術やアーティストへの知識は必要になります。

美術館の場合、正規の職員は学芸員資格(国家資格)を持っている人が中心となっています。

ギャラリーの種類

ギャラリーにはいくつか種類があります。

【企画画廊】

キュレーターやディレクターが作品や作家を選んで展示、販売を行うギャラリーです。

多くのギャラリーには契約を結んでいる「所属作家」がおり、所属している作家はギャラリーを通してアート作品を販売します。

作家にとってギャラリーは企画や展示以外にも、作品の貸し出し、顧客への営業、販売、配送まで全ての手続きを行ってくれるパートナーとなります。

【貸し画廊】

スペースの貸し出し(レンタル)を行うギャラリーです。

アーティスト自身が場所を借りて作品を発表するので、これからの活躍が期待できる若手の作家と出会えるチャンスがあります。

【セカンダリーギャラリー】

オークションなどで一度売り出された作品を買い付けて販売するギャラリーです。

アートの市場で価値が高いものや、人気のある作家が取引されます。

高値のものを取引するので、会員制の場合も多いです。アーティストが最初に作品を発表するギャラリーを「プライマリーギャラリー」と呼びます。

おすすめのアートギャラリー5選

アート初心者でも入りやすい、買いやすい画廊を東京を中心にご紹介します。

MAT

2020年にオープンした、表参道のギャラリーです。

オーナー自身もアーティストであり、サブカルチャー文化で注目度の高いイラストやソフトビニールトイ など、カラフルでポップな作品を取り扱う独特なキュレーションで人気があります。

取り扱い作品は10万円以下のものが多く、アート初心者でも直感で買いやすいのも魅力です。

ギャラリー公式Instagram:https://www.instagram.com/mat_new_space/

ぎゃらりい秋華洞

チン・ペイイ個展 展示風景2

銀座にある日本画を中心に、古美術から近代美術まで幅広く取り扱うギャラリーです。

一見敷居が高そうですが、面白い切り口の企画展や「muni Art Award(https://www.muni-art.com/ )」というアートコンテストを開催し、アート好きへ間口を広げています。

「ねこれくしょん」という猫にまつわるアートの展示は特に人気があるそうです。過去にイロハニアートでも展覧会を取り上げさせていただきました。

▼関連記事
リアルで繊密な猫の日本画にうっとり!「東洋一の猫描き」チン・ペイイ個展レポート
https://irohani.art/event/6183/

ギャラリー公式サイト:https://www.syukado.jp

OCEAN DAY

海をテーマにした作品を取り扱うギャラリー兼ショップです。

販売している作品は南の島を思い起こさせるようなさわやかなイラストや絵画が中心で、インテリアにもピッタリです。

原画の他にも複製原画の販売も充実しており、リーズナブルにアートのある生活を始めたい方はぜひ足を運んでみてください。

ギャラリー公式サイト:https://www.oceanday.jp/
※本メディアの運営会社である株式会社エドムのギャラリーです

Taka Ishii Gallery

日本を代表する芸術写真の画廊です。国内外の写真家をフィーチャーした展示を行なっています。

オーナーの石井孝之氏は日本芸術写真協会(FAPA)の代表理事を務め、海外のアートショーの常連画廊でもあります。

六本木のcomplex665という国際的に高く評価されている現代美術ギャラリーが集合した施設内に所在しており、写真に興味があるアート好きはチェックしておきたい画廊のひとつです。

ギャラリー公式サイト:https://www.takaishiigallery.com/jp/

新宿眼科画廊

新宿東口方面に位置する貸し画廊です。

20代や美大に在籍中の若手作家が自身の個展やグループ展を開いています。

ここで展覧会を行ったアーティストは人気が出る方も多く、現在では作家の登竜門的なスペースとされています。

絵画、イラスト、インスタレーション、映像、立体など、形式に囚われない展示が行われる自由な空間は、作家ごとに大きく雰囲気が変わります。フレッシュな作家と出会うなら、要チェックのギャラリーです。

ギャラリー公式サイト:https://www.gankagarou.com

ギャラリーに行ってみよう!

ギャラリー基本知識筆者撮影

ギャラリーでは作品が販売されていますが、買わなくてももちろんOK。

アート作品を生で見られる貴重な機会なので、気になるアーティストや展示があればギャラリーにぜひ足を運んでみてください。

また、国内外のギャラリーが一同に集まるアートフェアの開催も行われているので、そこからお気に入りのギャラリーを探してみるのも良いかもしれません。

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のじまありさ

のじまありさ

1988年北海道生まれボストン育ち。マサチューセッツ州美術大学卒業。ゲーム系制作会社、クリエイター就職支援サービス運営会社、写真画廊などを経てフリーランスとして活動中。趣味は深夜ラジオ。

1988年北海道生まれボストン育ち。マサチューセッツ州美術大学卒業。ゲーム系制作会社、クリエイター就職支援サービス運営会社、写真画廊などを経てフリーランスとして活動中。趣味は深夜ラジオ。

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